Appleグループのオーディオブランド Beats は、オーバーイヤー型ヘッドホン「Beats 360」を発表しました。イヤーカップとヘッドバンドのクッションを丸ごと交換できる仕組みを初めて採用したモデルで、ノイズキャンセリング性能や電池持ちも大きく引き上げています。日本では9月24日に発売され、価格は5万9,800円(税込)。米国をはじめ100以上の国と地域でも同時期に展開されました。

クッションを丸ごと交換できる新設計

Beats 360最大の特徴は、イヤーカップとヘッドバンドのクッションキットを着せ替えられる点です。通気性を重視した「Performance Knit」素材と、しっとりした肌触りの合成レザー「UltraPlush」素材の2系統が用意され、気分や用途、季節に応じて質感を変えられます。本体カラーはBlack、Cloud、Pink、Skyの4色で、交換用クッションキットにはネイビーやネオン寄りの「Bolt」など本体とは異なる差し色も加わります。クッションキットは1個8,900円で販売され、Performance Knitが6色、UltraPlushが2色から選べます。本体重量は300グラムを切る軽さに仕上げられ、従来モデルのように本体を折りたたむのではなく、イヤーカップをひねって平らにする方式へ設計を変更しました。専用の布製キャリングケースが付属します。

ノイズキャンセリングは従来モデルの1.75倍に強化

音響面では新設計の3層振動板とデュアルネオジムマグネットを採用したドライバーを搭載。本体に9つのデジタルMEMSマイクを配置し、通話音声の明瞭さとノイズキャンセリング性能の両方を支えます。ノイズキャンセリング量は従来モデル「Beats Studio Pro」と比べて最大1.75倍に高めたとしており、出力を上げつつ音の明瞭さは損なわないよう調整したといいます。あわせて外音取り込みモード、環境に応じて音質を自動調整するAdaptive EQ、頭の動きに追従するパーソナライズド空間オーディオにも対応しました。

独自チップと32時間駆動のバッテリー

接続まわりには新開発の独自チップを搭載し、Bluetooth 5.3(Class 1)に対応。iPhoneやiPadとはワンタッチでペアリングでき、iCloud経由の設定同期やFind My機能も利用できます。Android端末でもFast Pairを通じて同等の機能が使えるとしています。バッテリーはノイズキャンセリングと空間オーディオを有効にした状態で最大32時間再生でき、5分間の急速充電で約1時間分の再生時間を確保できる急速充電機能にも対応。USB-Cポート1つで左右まとめて充電できます。防滴・防汗性能はIPX4で、本体には再生プラスチックを80パーセント使用しています。なお、旧モデル「Beats Studio Pro」は今回の発表にあわせて価格が4万9,800円に引き下げられました。

まとめ

Beats 360は、クッションの着せ替えという新しい切り口でカスタマイズ性を打ち出しつつ、ノイズキャンセリングやバッテリー持続時間といった基本性能もしっかり底上げした一台です。Apple製品との連携のしやすさはそのままに、Android利用者にも配慮した設計になっており、6万円弱のオーバーイヤーヘッドホン市場でどこまで存在感を示せるか注目されます。