Googleは現地時間2026年9月21日、Android基盤にChromeOSのデスクトップ機能を統合した新型ノートPCカテゴリー「Googlebook」を発表しました。Acer、ASUS、Dell、HP、Lenovoの5社から計5機種が登場し、価格は899ドル(約14万2,000円)から。米国では10月4日に発売され、AIアシスタントGeminiと連携した独自機能を多数搭載しています。
Androidを土台に、ChromeOSのデスクトップ機能を融合
Googlebookは、スマートフォン向けに磨き込まれてきたAndroidを土台にしながら、ウィンドウ操作やマルチタスクといったパソコン向けの使い勝手はChromeOSのデスクトップ基盤から取り入れるという、これまでにないハイブリッド構成のOSを採用しています。従来のChromebookとは異なる新ブランドとして立ち上げられており、Googleはノートパソコンというジャンルを一から再定義する狙いを持たせているとみられます。
OSの更新については、最長10年間にわたり四半期ごとの新機能の追加とアップデートが提供される見込みです。長期間にわたり最新機能を使い続けられる点は、数年でサポートが打ち切られがちなパソコン向けOSとしては手厚い部類に入ります。
5社から計5機種、価格は899ドルから
第一弾として発表されたのは、Acer、ASUS、Dell、HP、Lenovoの5社によるモデルです。ディスプレイは13.4〜15.3型の高精細なタッチディスプレイで、Dell以外の4機種は有機ELを採用しています。バッテリー駆動時間はモデルにより最大13〜19時間とされています。
最も手頃な「Acer Googlebook 14」は899ドル(約14万2,000円)から。14型で解像度2,880×1,800、リフレッシュレート120HzのOLEDディスプレイを備え、Intel Core Ultraプロセッサーと16GBメモリ、512GBストレージを搭載し、画面を360度回転できるコンバーチブル仕様です。
「Dell XPS Googlebook」は999ドル(約15万8,000円、通常価格1,199ドル=約18万9,000円からのセール価格)で、13.4型・解像度2.5Kのディスプレイと、Qualcomm製「Snapdragon X Elite」チップを採用。本体の厚みは12.7mmと、今回登場した5機種の中で最も薄型に仕上がっています。
「ASUS Googlebook 14」は1,299ドル(約20万5,000円)。Acerと同じ14型OLEDディスプレイを備えながら、本体重量は約1kgとされる軽量設計が特徴で、上質なトラックパッドを備えます。
「HP Googlebook 14」も1,299ドル(約20万5,000円)からで、Snapdragon X Eliteを採用したタッチパネル対応の14型2.8K OLEDディスプレイを搭載。顔認証と指紋センサーの両方に対応しており、ビジネス用途を意識した仕様になっています。
「Lenovo Googlebook 15」は5機種中最大となる15.3型ディスプレイを備え、価格は1,099ドル(約17万4,000円)からで、販売店により変動するとされています。IntelのCore Ultraプロセッサーと16GBメモリを組み合わせ、Dolby Atmos対応のスピーカーを搭載しています。天板には光るラインの入った「Glowbar」と呼ばれるデザイン要素が採用され、外観からもGooglebookとひと目で分かる工夫が凝らされています。
※1ドル=158円換算(2026年9月25日時点)
Geminiと連携、カーソルからAIを呼び出す「Magic Pointer」
Googlebookの目玉は、AIアシスタントGeminiと深く連携した一連の新機能です。中でも「Magic Pointer」は、テキストや画像、画面上の文脈を理解できるマルチモーダル対応のカーソルで、カーソルを小さく揺らすだけでGeminiを呼び出せます。例えばトレーニング計画表を範囲選択してGoogleカレンダーへの予定登録を自動化したり、不審なメールを解析してもらったり、画像をアップロードすることなくその場で複数の視覚情報を組み合わせて処理させたりといった使い方が想定されています。
音声入力機能の「Rambler」は、単なる音声のテキスト化にとどまらず、誤字を自動で修正し、内容をタスクリストのように整理された箇条書きへ再構成する機能を備えます。話している途中で言語を切り替えても対応できるとされています。
このほか、作りたいものを言葉で説明するだけでオリジナルのウィジェットを作成できる「Create My Widget」や、フルのLinuxターミナル環境を使って自分でアプリケーションを開発・デプロイできる「Google Antigravity」が全機種に標準搭載されます。スマートフォンとの連続性を高める「Continue On」機能や、Gemini Liveによる会話型の操作、ユーザーの行動を先読みした提案機能なども備えており、Googleはパソコンの使い方そのものを刷新するAI体験と位置づけています。
発売日とプリオーダー
Googlebookの予約受付は発表と同時にGoogleストアやBest Buyなど一部の小売店で始まっており、米国では2026年10月4日に発売されます。カナダ、英国、アイルランド、フランス、ドイツ、オーストラリアでは1日遅れの10月5日に発売される予定です。日本を含むその他の地域への展開時期は、現時点では明らかにされていません。
まとめ
Googleは、Androidの操作性とChromeOSのデスクトップ機能を組み合わせた新しいノートPCカテゴリー「Googlebook」を立ち上げ、Acer、ASUS、Dell、HP、Lenovoの5社から計5機種を投入しました。899ドルからという価格設定に加え、Geminiと連携したMagic PointerやRamblerといった独自機能を武器に、Chromebookに続く新たなノートパソコンの選択肢として存在感を示せるかが注目されます。
出典
[1] https://googlebook.google/shop/
[2] https://blog.google/products-and-platforms/devices/googlebook/pre-order-googlebook/
