Appleが「iOS 27」の配信を日本時間9月15日未明ごろから順次開始します。目玉は対話型に刷新された「Siri AI」で、写真検索や予定変更などをまとめてこなせるようになりました。起動速度の高速化や新しい2台持ち機能なども加わりました。Appleが6月に公表した新機能・変更点は、iOS 27を含む今年の各OS全体で250以上に上ります。

Siri AIが会話の文脈を覚えたまま複数の作業をこなす

今回の目玉は、Siriを大幅に刷新した「Siri AI」です。これまでのSiriは1回ごとの指示にしか応じられませんでしたが、Siri AIはユーザーが同じ内容を繰り返さなくても、複数の手順にまたがる依頼にそのまま対応できるようになりました。「先週撮った海の写真を探して」「その予定を来週に動かして」といった要望に加え、ユーザーの普段の言い回しに合わせた返信文の作成もこなします。

処理の仕組みは2段階になっており、軽い問い合わせは端末上で処理し、負荷の高い処理はAppleのクラウド基盤「Private Cloud Compute」に回す設計です。ただしSiri AIはまず英語のみでの提供となり、1日あたりの利用回数に上限が設けられます。上限を超えて使いたい場合の有料プランも用意される見通しですが、価格はまだ明らかになっていません。EU域内では規制対応の関係で当面利用できない点にも注意が必要です。対応機種はiPhone 15 Pro・Pro Max以降(A17 Pro搭載機以降)で、メモリ12GBを搭載するiPhone Air、iPhone 17 Pro・Pro Max、iPhone 18 Pro・Pro Maxではより高性能な端末内モデルが動作します(メモリ8GBのiPhone 17は対象外)。iOS 27自体はiPhone 11以降が対象です。

写真編集や画像生成などApple Intelligenceも強化

Siri AI以外のApple Intelligence機能も拡充されました。写真編集では被写体の周囲を自然に広げる「Extend」や構図を作り直す「Reframe」が追加され、「Image Playground」では写実的な画像生成に対応します。話し言葉から直接ショートカットを作れる機能や、HomeKit対応の防犯カメラ映像に自動で説明文を付ける機能も加わりました。

見た目の面では、iOS 26で導入された半透明デザイン「Liquid Glass」がさらに調整され、光の屈折表現がより均一になったほか、コントラストが見やすく改善されています。アプリアイコンの輪郭もくっきりし、透明感と背景の見やすさのバランスを自分で調整できるスライダーも新設されました。動作面では、アプリの起動が最大30パーセント、写真の読み込みが最大70パーセント、AirDropでのファイル転送が最大80パーセント、それぞれ高速化したとしています。

2台持ちを実現する「iPhone Handoff」など実用機能も

生活に直結する機能も複数追加されました。「iPhone Handoff」は同じ電話番号を保ったまま2台のiPhoneを使い分けられる機能で、通信会社側の対応が前提となります。米国のT-Mobileは月額5ドル(約770円)での提供を予定しており、VerizonとEEも年内の対応開始を見込んでいます。

米国限定の機能としては、カメラアプリのSiriモードでレシートを読み取り、品目ごとの金額や税・チップの割り勘額を自動計算する「Apple Cash」の割り勘機能が加わりました。「探す」機能では位置情報の共有期間を日時指定で細かく設定できるようになったほか、通知を送らずにその日一日だけ共有を止めることも可能になっています。CarPlayでは、駐車中に限って動画視聴アプリを利用できるよう開発者向けの対応も進められました。

※1米ドル=154円換算

まとめ

iOS 27は対話型に生まれ変わったSiri AIを中心に、写真編集や画像生成、デザイン、動作速度、2台持ちの利便性まで幅広く手が加えられたアップデートとなりました。Siri AIは当面英語のみ・利用回数制限付きでの提供にとどまりますが、Appleが目指すパーソナルAIアシスタントの方向性を示す節目のリリースといえそうです。対応機種のユーザーは、設定アプリの「一般」から「ソフトウェア・アップデート」を確認することで更新できます。