GMKtecが超小型デスクトップ「G5S」を8月12日に発売しました。本体は72mm角、重さは約206g。カラーはブラック、グリーン、ライトブルーの3種類で、8月下旬には桜ピンクが加わります。CPUには最新世代ではなくCeleron N5095を据えており、性能を追わずに価格と設置性へ振り切った構成になっています。

72mm角・206g、手のひらに載るサイズ

本体サイズは約72(幅)×72(奥行き)×44.5(高さ)mm、重量は約206gです。文庫本より小さく、モニターの足元やテレビ台の隅に置いてもほとんど存在感がありません。VESAマウントに対応しているので、ディスプレイの背面に回してしまえば机の上からは完全に消えます。

小さい筐体でありがちな騒音についても手当てされており、銅製ヒートパイプと静音ファンを組み合わせた冷却機構を採用しています。内部のエアフローを最適化することで、動作音は30dB以下に抑えられているとしています。ケースにはセキュリティロック用のスロットも用意されていて、店頭のPOS端末やデジタルサイネージのように据え置きで使う用途も想定されているようです。

あえて古いCPUを選び、価格を抑えた

搭載するCPUはIntel Celeron N5095です。4コア4スレッドで最大2.90GHz動作、世代としてはJasper Lakeにあたるもので、率直に言えば現行の最新チップではありません。GMKtecはこの点を隠しておらず、少し古いCPUを選ぶことで価格を抑えたという説明をしています。

用途もそれに合わせて割り切られています。オフィス系ソフトでの文書作成、Webブラウズ、オンライン学習、ビデオ会議、動画の再生といった日常的な作業が主戦場で、動画編集や重量級のゲームは端から想定されていません。消費電力の目安は10W前後とされており、常時起動させておくサブ機や、家族共用の据え置き端末としては扱いやすい水準です。

OSはWindows 11 Proがプリインストールされます。エントリー価格帯の小型機ではHome版が入ることも多いので、リモートデスクトップの受け側にしたい人には効いてくる部分です。

メモリは8GB固定、SSDは最大8TBまで伸ばせる

メモリは8GBのLPDDR4(2400MT/s)で、基板直付けのため後から増設できません。ここは購入前に割り切りが必要なポイントです。

一方でストレージには余地があります。標準では128GBのM.2 2242 SSD(Serial ATA接続)を搭載しますが、スロット自体はSerial ATAとPCI Express 3.0の両方に対応しており、最大8TBまでの換装が可能です。128GBはWindowsの更新を重ねるとすぐ手狭になるので、実質的には最初に差し替える前提で考えたほうが快適でしょう。microSDカードスロットも別途備えています。

映像は2系統、電源はUSB Type-C

映像出力はHDMI 2.0を2基備え、最大4K/60fpsでのデュアルディスプレイ表示に対応します。エントリー機で4K・60Hzが2画面通るのは素直に実用的です。

そのほかのインタフェースはUSB 3.2 Standard-Aが3基、オーディオジャック、有線LANポート(1Gbps対応)という構成です。無線はWi-Fi 6とBluetooth 5.2に対応します。

面白いのは電源まわりで、給電はUSB Type-C端子から行います。付属のACアダプターを紛失したり故障させたりしても、36W(12V/3A)以上を出せるUSB PD電源があれば代わりが利きます。持ち出して別の場所で使うときにも、手持ちの充電器で済ませられるわけです。ただし、このType-C端子は給電専用でデータ通信には使えない点は覚えておいてください。

価格は3万6999円、クーポンで3万3999円

Amazon.co.jpでの販売価格は3万6999円で、クーポンを適用すると3万3999円で購入できます。GMKtecの公式ストアでは229.99ドル(約3万7000円)と案内されており、日本での実売価格とほぼ横並びです。

※1ドル159円換算

N5095という選択を踏まえると、この価格を安いと見るかどうかは用途次第です。単純な処理性能あたりの価格で比べれば、もう少し新しいNシリーズを積んだ製品のほうが分が良い場面もあります。それでも72mm角・206gという寸法と、色を選べる外観、Type-C給電の融通は、スペック表の数字には出てこない価値です。デスクを片付けたい人や、サイネージ用途で複数台をまとめて仕込みたい人には刺さる1台だと思います。

まとめ

GMKtecのG5Sは、72mm角・約206gという寸法にCeleron N5095、8GBメモリ、128GB SSDをまとめた超小型デスクトップです。HDMI 2.0を2基備えて4K/60fpsの2画面出力に対応し、給電はUSB Type-Cから行えます。日本での実売は3万6999円、クーポン適用で3万3999円。性能で勝負する製品ではありませんが、置き場所と静かさ、そして見た目を優先するなら選ぶ理由のある構成です。桜ピンクの追加は8月下旬の予定です。