キーボード付きの携帯ゲーミングPCを手掛けるGPD Technologyの新モデル「GPD WIN Max 3」が、日本国内で発売されます。国内正規販売を担う天空が12月25日の発売を予定しており、9月24日から予約受付が始まりました。最大の特徴は、バッテリーと冷却ファンを本体前面で付け替えられるモジュール構造で、外出先での長時間駆動と自宅での高負荷ゲーミングを1台で両立させることを狙っています。

バッテリーと冷却ファンを付け替える発想

GPD WIN Max 3は、ゲームコントローラーとキーボード、タッチパッドを1つの筐体にまとめた「WIN Max」シリーズの最新モデルです。本体前面には着脱式のモジュール機構が設けられており、97Whのバッテリーモジュールと、ファン2基を内蔵した冷却ファンモジュールを状況に応じて付け替えられます。

外出先ではバッテリーモジュールを装着して長時間の駆動を確保し、自宅ではACアダプタを接続したうえで冷却ファンモジュールに交換し、負荷の高いゲームをより安定した温度で楽しむという使い分けが想定されています。バッテリーモジュールは着脱した状態でもパームレストとして機能し、両方のモジュールを外してカバーのみを装着すれば、最も軽い状態で持ち歩くこともできます。本体は前面のモジュールを外していてもACアダプタさえ接続すれば動作するため、自宅のデスクに据え置いて使う際は身軽な構成にできます。

コントローラー部分にもこだわりが見られます。左右のジョイスティックは静電容量式を採用し、トリガーにはホール効果センサーを組み込むことで、経年劣化によるスティックドリフトを抑える設計としました。背面にはカスタマイズ可能なL4・R4ボタンを備えるほか、6軸ジャイロセンサーも搭載しており、ゲームによってはモーション操作にも対応します。マグネット式のジョイスティックカバーが付属し、コントローラー部分を覆い隠せば見た目は一般的なノートPCに近い印象になる点も、携帯性を意識したポイントです。

ディスプレイとプロセッサーの構成

ディスプレイは9.06型の有機ELパネルで、解像度は2,400×1,504ドット、リフレッシュレートは最大165Hzに対応します。タッチ操作にも対応しており、10点マルチタッチが可能です。プロセッサーにはAMDのRyzen AI Max+シリーズを採用し、上位モデルの「395」は16コア32スレッド構成で最大クロックは5.1GHz、下位モデルの「388」は8コア16スレッド構成で最大5GHzとなります。グラフィックスにはRadeon 8060S(40基の演算ユニット)を組み合わせ、NPUを内蔵することでWindows 11のCopilot+PC機能にも対応します。

メモリーはLPDDR5xを最大128GB、ストレージはM.2 SSDを最大2TBまで選択できる構成で、ローカル環境でも大規模な言語モデルを扱いたいユーザーを意識した仕様といえます。インターフェースはUSB4、USB 3.2 Gen 2 Type-C、USB 3.2 Gen 1×2、HDMI 2.1、microSD Expressスロットを備え、無線はWi-Fi 6EとBluetooth 5.3に対応します。本体サイズはモジュール非装着時で207×147×34mm、重さは815g、バッテリーモジュール装着時は1,220gです。

価格と発売時期

価格はRyzen AI Max+ 388・メモリ32GB・SSD1TBのモデルが30万8,000円、同388・64GB・2TBのモデルが39万8,000円、上位のRyzen AI Max+ 395・128GB・2TBのモデルが69万8,000円です。9月24日から予約を受け付けており、予約者は3,000円引きで購入できます。発売は12月25日を予定し、GPD Direct、ハイビーム公式ストア、Amazon.co.jpなどの販売チャネルを通じて国内正規版として提供されます。

携帯ゲーミングPCの市場では、バッテリー容量と冷却性能はしばしばトレードオフの関係にあり、薄型・軽量を優先すれば駆動時間や排熱性能を犠牲にしがちでした。GPD WIN Max 3はこの課題に対して、用途ごとにモジュールを付け替えるという物理的な解決策を提示した格好です。実際の使用感がどこまで快適かは製品到着後の評価を待つ必要がありますが、発想自体はニッチな携帯ゲーミングPC市場において一石を投じるものといえます。

まとめ

GPD WIN Max 3は、AMDのRyzen AI Max+シリーズを搭載した携帯ゲーミングPCで、バッテリーと冷却ファンを付け替えられるモジュール構造が最大の特徴です。9.06型・165Hzの有機ELディスプレイや最大128GBのメモリーを備え、価格は30万8,000円から69万8,000円まで3構成が用意されました。国内発売は12月25日で、予約はすでに始まっています。