ソニーがフルサイズ対応のEマウント超望遠単焦点レンズ「FE 400mm F4.5 GM OSS」と「FE 600mm F6.3 GM OSS」を2026年10月9日に発売します。最上位ラインのGマスターに属しながら、質量はそれぞれ約994gと約995g。焦点距離400mmと600mmのクラスで世界最軽量をうたい、三脚なしの手持ち撮影を前提に設計された2本です。市場推定価格は400mmが50万円前後、600mmが70万円前後で、予約受付は9月29日10時に始まります。

三脚座を外せば1kg未満、重心はボディー側に

今回の2本で最も強調されているのは軽さです。三脚座を除いた質量は「FE 400mm F4.5 GM OSS」が約994g、「FE 600mm F6.3 GM OSS」が約995gで、いずれも1kgの壁を切っています。ソニーによると、フルサイズ用で焦点距離400mmを含む開放F4.5以下、および焦点距離600mmを含む開放F6.3以下の超望遠レンズとして、2026年9月の発表時点で世界最軽量とのことです。

サイズも抑えられており、400mmが最大径約108mm、長さ約242mm、600mmが最大径約108mm、長さ約263mmです。600mmでもフィルター径は95mmで、鏡筒の太さは2本とも共通になっています。

数字以上に効いてきそうなのが重量バランスです。レンズ前方の重さを抑えてカメラ本体側に重心を寄せているため、動き回る被写体を追うフレーミングや流し撮りでも振り回しやすいとソニーは説明しています。野鳥や野生動物、スポーツのように、三脚や一脚を据えにくい現場で長時間構え続ける用途を想定した設計です。

既存の大口径モデルとの位置づけ

ソニーのEマウントには、すでに「FE 400mm F2.8 GM OSS」と「FE 600mm F4 GM OSS」という超望遠単焦点がそろっています。これらは開放F値が明るいぶん鏡筒が大きく、3kg近い重さになります。新しい2本は開放F値を1段強暗くする代わりに、質量を約3分の1に抑えた格好で、同じ焦点距離に「明るさ優先」と「機動性優先」の2つの選択肢が用意されたことになります。

なお、別売の1.4倍テレコンバーター「SEL14TC」と2倍テレコンバーター「SEL20TC」に対応しており、400mmは最大800mm、600mmは最大1200mmまで焦点距離を伸ばせます。APS-Cクロップを併用すれば、さらに画角を詰められます。

光学系とAFの中身

光学設計は共通の考え方で組まれています。スーパーEDガラス3枚とEDガラス1枚を配置し、超望遠域で目立ちやすい色収差を画面周辺まで抑え込む構成です。レンズ構成は400mmが16群22枚、600mmが17群24枚で、絞り羽根は両機種とも11枚の円形絞りを採用しています。逆光時のゴーストやフレアを抑える「ナノARコーティングII」も施されています。

最短撮影距離はどちらも2.5mで、最大撮影倍率は400mmが0.18倍、600mmが0.25倍です。焦点距離の長い600mmの方が被写体を大きく写せる計算になります。

AF駆動には「XD(extreme dynamic)リニアモーター」を2基搭載しました。フルサイズミラーレス「α9 III」の最高約120コマ/秒のAF・AE追従連写にも対応するとされており、飛翔する鳥や球技のような速い動きを追う場面を意識した仕様です。レンズ内には光学式手ブレ補正を備え、ボディー側の手ブレ補正との協調制御やアクティブモード、動画のブリージング補正にも対応します。

操作系と耐候性

超望遠レンズらしく、操作部材は充実しています。任意の機能を割り当てられるフォーカスホールドボタンを4カ所に配置し、ファンクションリング、フォーカスレンジリミッター、フルタイムDMFスイッチ、フォーカスモードスイッチ、手ブレ補正モードスイッチを備えます。屋外での使用を前提に防塵・防滴に配慮した構造とし、前玉には汚れが付きにくいフッ素コーティングが施されています。

発売日・価格・先行展示

発売日は2026年10月9日で、価格はいずれもオープンです。市場推定価格は「FE 400mm F4.5 GM OSS」(型名SEL400F45GM)が税込50万円前後、「FE 600mm F6.3 GM OSS」(型名SEL600F63GM)が税込70万円前後とされています。予約販売は9月29日10時から受け付けが始まります。

実機は9月18日からソニーストア銀座、札幌、名古屋、大阪、福岡天神で先行展示される予定です。また、プロフォトグラファーと実写体験ができるαアカデミーの特別講座が11月14日以降、順次開かれるとしています。購入前に重さや取り回しを自分の手で確かめられる機会が用意されている点は、この価格帯のレンズを検討するうえでありがたいところです。

まとめ

ソニーが発表した「FE 400mm F4.5 GM OSS」と「FE 600mm F6.3 GM OSS」は、Gマスターの描写性能を保ちながら質量を1kg未満に抑えた超望遠単焦点レンズです。発売日は2026年10月9日、市場推定価格はそれぞれ50万円前後と70万円前後で、予約は9月29日10時に始まります。大口径のF2.8・F4モデルと並ぶ「軽さ優先」の選択肢として、手持ちで野鳥やスポーツを追う撮影者には有力な候補になりそうです。