ASUSが数年ぶりにAndroidタブレット市場へ戻ってきた製品「ASUS Pad(T3201)」が、8月6日の正午(現地時間)にインドで発売されます。12.2インチのデュアルレイヤーOLEDと9,000mAhバッテリーを、厚さ6.5mm・重さ523gの筐体に収めた1台です。価格は8GB+128GBモデルが45,990ルピー、8GB+256GBモデルが49,990ルピーです。
画面はデュアルレイヤー構造のOLED
ASUS Padの中心にあるのは12.2インチのOLEDパネルです。解像度は2800×1840、アスペクト比は3対2、リフレッシュレートは144Hzで、DCI-P3のカバー率は100パーセントとされています。輝度は標準600ニトです。
注目したいのは、このパネルが発光層を2枚重ねたデュアルレイヤー構造を採っている点です。1枚あたりの発光負荷が下がるため、同じ明るさを出すときの消費電力とパネルの劣化を抑えられます。有機ELの弱点とされてきた焼き付きや寿命に対する回答のひとつで、長時間の動画視聴や読書を想定した製品には相性の良い選択です。
画面比率が3対2という縦に長めの形も、書類や電子書籍を扱う場面では効いてきます。16対9や16対10のタブレットで縦書き・縦長の資料を開くと余白が目立ちますが、3対2ならその無駄が減ります。画面占有率は92パーセントです。
音はスピーカー4基によるDolby Atmos対応の構成で、8オーム・1ワットのユニットを4つ搭載します。目への負担についてはTÜV Rheinlandの認証を取得しており、ブルーライト低減とフリッカーフリーがうたわれています。
6.5mmと523gという数字の意味
本体サイズは271.1×182.4×6.5mmで、重量は523gです。12インチ級のタブレットとしてはかなり軽い部類に入ります。片手で持ち続けるにはやはり重い数字ですが、鞄に入れて毎日持ち歩く用途では現実的な範囲でしょう。
薄さと軽さを両立させるために、筐体にはマグネシウムアルミニウム合金、背面カバーにはガラス繊維を使っています。金属だけで固めると重くなり、樹脂だけでは剛性が足りないという二律背反に対する落としどころです。
保護ケースが箱に同梱される点も見落とせません。ただしASUSはこのケースについて、表面の擦り傷を防ぐためのものであり、落下や衝撃への耐性は保証しないと明記しています。
Dimensity 8300と9,000mAhの組み合わせ
プロセッサはMediaTekのDimensity 8300で、4nmプロセスで製造されています。メモリはLPDDR5xの8GB、ストレージはUFS 3.1の128GBまたは256GBです。microSDカードスロットを備えており、最大1TBまで追加できます。ストレージを外部で足せる設計は、動画や写真を溜め込むタブレットでは実用的な意味を持ちます。
バッテリーは9,000mAhで、USB Type-C経由の45W充電に対応します。ASUSの試験では約30分で50パーセントまで回復するとしています。
通信はWi-Fi 6E(2×2)とBluetooth 5.3。映像出力はDisplayPort 1.4に対応するUSB 3.2 Gen 1 Type-Cポートが1基で、PD 3.0による給電にも対応します。カメラは背面が1,300万画素でLEDフラッシュ付き、前面が500万画素です。OSはAndroid 16です。
ソフト面はGeminiとGlideXが軸
タブレット単体で完結させない仕組みも用意されています。ASUS独自のGlideXはPCとの画面共有やファイル転送を担い、複数の機器をまたいだ作業を想定した機能です。
Google側の機能としては、画面上の内容をそのまま検索できるCircle to Searchと、Geminiによる支援が組み込まれています。顔認証によるロック解除も使えますが、ASUSは銀行アプリや決済のような高いセキュリティを求める用途には向かないとして、PINやパスワードの併用を求めています。
入力面では、ASUS Pen 2.0とBluetoothキーボードに対応します。いずれも別売りで、同梱の有無は国や地域によって変わります。
インドでの発売は8月6日、価格は45,990ルピーから
ASUS Padが最初に公開されたのは6月2日、台北で開かれたComputex 2026に合わせたタイミングでした。そこから2カ月あまりを経て、インド市場での発売日が8月6日正午(現地時間)に確定しています。
価格は7月30日に発表済みで、8GB+128GBモデルが45,990ルピー、8GB+256GBモデルが49,990ルピーです。カラーはピュアホワイトの1色のみでの展開となります。販売はFlipkartとASUS eShop、ASUSおよびROGストア、Reliance Digitalなどの正規販売店を通じて行われます。インド以外の地域での販売時期については、まだ具体的な案内は出ていません。
12インチ級のAndroidタブレットは、SamsungとXiaomiが上位を占める構図が続いています。ASUSがそこへ再参入するにあたって選んだのが、最新の最上位チップではなくミドルハイのDimensity 8300で、その分を画面と筐体に振り分けた形です。45,990ルピーからという価格を踏まえると、性能よりも画面品質と携帯性に予算を寄せた製品という位置づけがはっきりします。
まとめ
ASUS Pad(T3201)は、12.2インチのデュアルレイヤーOLEDと9,000mAhバッテリーを厚さ6.5mm・重さ523gにまとめたAndroid 16タブレットです。Dimensity 8300とLPDDR5x 8GBという構成で、microSDによる最大1TBの増設にも対応します。インドでの発売は8月6日正午で、価格は45,990ルピーからです。
