カシオが、指輪型の腕時計に健康計測機能を載せた「CASIO RING WATCH CRW-H001」を中国で発表しました。重さ19gの金属ボディに心拍・血中酸素・体温のセンサーと振動モーターを詰め込み、液晶で時刻も読めます。価格は1,990元(約4万7000円)で、サイズはS・M・Lの3種類。販売もアフターサービスも中国国内に限定されます。
※1元23.7円換算(2026年8月1日時点)
指輪型時計に健康センサーが載った
カシオの指輪型ウォッチは、2024年に登場した「CRW-001」で一度話題になりました。腕時計の意匠をそのまま指に載せるという発想の製品で、当時は時計としての機能に絞られていました。今回のCRW-H001は、その筐体にスマートリング側の技術を持ち込んだ後継にあたります。
計測できるのは心拍数、血中酸素飽和度(SpO2)、体温の3つです。加えて歩数とカロリー消費の記録、睡眠分析、トレーニング記録とその分析、健康レポート、生理周期の管理までカバーします。ウォーキングやランニング、サイクリングといった運動モードも用意されており、機能の並びだけを見ればスマートリングそのものです。
カシオは公式サイトで、本製品が医療機器の代わりにはならず、計測データは一般的なフィットネスや健康管理の補助にとどまると明記しています。数値をそのまま診断や治療の根拠にはできない、という位置づけです。
25.3×19.5×6mmに詰め込んだ金属加工
本体サイズは25.3×19.5×6mmで、重さは19g。ケースとベゼルの素材にはセラミックとステンレススチールが使われ、風防はミネラルガラスです。カシオはこの小ささを実現した手段として、金属粉末射出成形(MIM)を挙げています。腕時計の複雑な造形を指輪サイズまで縮めるための工法で、文字板の正面には鏡面蒸着を施し、銀色の光沢を出しています。
サイズ展開は次の通りです。指のサイズ調整には対応していないため、購入時に号数を選ぶ必要があります。
| 型番 | 号数 | 指輪内径 | 指輪周長 | 正面幅 |
|---|---|---|---|---|
| CRW-H001S-8 | 9号 | 約19.3mm | 約60.7mm | 約19.5mm |
| CRW-H001M-8 | 10号 | 約20.1mm | 約63.1mm | 約19.5mm |
| CRW-H001L-8 | 11号 | 約20.9mm | 約65.6mm | 約19.5mm |
一般的なスマートリングが5g前後であることを考えると、19gという重さは明らかに重い部類です。ただしCRW-H001は液晶表示のある時計でもあるため、単純な比較はしづらいところがあります。
電池は2系統、スマート機能は4〜6日
電源まわりは、時計としての液晶表示部と、スマートモジュールで分かれています。液晶部分の電池寿命は約2年。健康計測やBluetooth通信を担うスマートモジュールは充電式で、満充電から約4〜6日の駆動、待機だけなら約25日とされています。充電は専用の充電ケーブルを使います。
時計としての機能も一通り揃っています。ワールドタイム(セカンドタイム)、1/100秒ストップウォッチ(最大59分59秒99)、オートカレンダー、12/24時間制の切り替え、白色LEDのライトを備え、精度は月差±30秒です。毎日および毎正時に時刻が光る「Time Flash」も入っていますが、カシオは明るい環境では見えない場合があるとし、あくまで演出としての機能だと補足しています。防水性能は日常生活用防水です。
振動で知らせる、指先の通知装置
低消費電力の精密モーターを内蔵し、着信、メッセージ通知、サイレントアラーム、健康異常の警告、カスタムリマインダーを振動で伝えます。スマートウォッチでは当たり前の機能ですが、指に着けている分だけ気づきやすい、という違いはありそうです。
連携アプリは「AIZO RING」で、iOS 13.0以降、Android 7.0以降、HarmonyOS 2.0以降に対応します。ただしカシオは注記で、HarmonyOS 5.0以降では一部機能が完全には適合しておらず、HarmonyOS 5以降ではメッセージ通知が動作しないと説明しています。導入を考えるなら手元の端末との組み合わせは確認しておきたいところです。
1946年の指輪パイプから続く系譜
カシオは製品ページで、前身である樫尾製作所が1946年に発明した「指輪パイプ」に触れています。指にはめたまま煙草を吸えるという発想の商品で、戦後まもない時期にヒットし、後の電卓開発の資金源になったという経緯があります。指に着ける製品という原点に戻りつつ、そこへ現在の技術を載せたのが指輪型ウォッチだ、というのがカシオの説明です。
その系譜に健康計測が加わったのが今回のCRW-H001ですが、市場は中国のみです。日本を含む他地域での展開について、現時点で公式なアナウンスはありません。
まとめ
CRW-H001は、カシオの指輪型ウォッチに心拍・血中酸素・体温の計測とスマートリング相当の健康機能を載せたモデルです。19gという重さと4〜6日というスマート機能の駆動時間は専用スマートリングに譲るものの、液晶で時刻が読めて振動通知も受け取れる点は指輪型ウォッチならではです。価格は1,990元(約4万7000円)で、S・M・Lの3サイズ。販売とアフターサービスは中国国内に限られます。
