OpenAIは現地時間6月17日、対話型AIのChatGPTで定期的な作業を自動で実行できる「Scheduled Tasks(予約タスク)」を刷新したと発表しました。リマインダーの送信や繰り返しの作業、状況の監視といった「お願いしておけば後はやってくれる」使い方を、より速く・確実に・管理しやすくしたのが今回の更新です。サイドバーには専用ページが新設され、Web版とモバイルアプリから順次利用できるようになります。
「頼んでおけば動き続ける」AIへ
これまでのChatGPTは、質問を投げて答えを受け取る一往復のやり取りが基本でした。Scheduled Tasksはこの前提を一歩進め、ユーザーが一度指示しておけば、決められたタイミングでChatGPTが自分で処理を実行してくれる仕組みです。
たとえば「毎朝、注目のニュースを要約して送って」「毎週月曜に先週の予定を整理して」といった依頼をあらかじめ登録しておくと、その時刻が来るたびにChatGPTがタスクを走らせ、結果を届けてくれます。OpenAIはこの機能を、リマインダーの送信、繰り返し発生する定型作業、そして特定の状況の監視という3つの用途で説明しています。いずれも人が毎回操作するのではなく、AIに任せて待つという、これまでとは異なる関わり方を想定したものです。
予約・定期実行の仕組み自体は、これまでもベータ版として提供されてきましたが、今回はそれを土台から作り直しています。OpenAIは新しい体験について、タスクを見つけやすく管理しやすくなり、動作はより速く信頼性が高まり、通知も実用的になったと位置づけています。
サイドバーに新設された「Scheduled」ページ
刷新の中心となるのが、サイドバーに加わった「Scheduled」ページです。ここからは、新しいタスクの作成はもちろん、現在動いているタスクの一覧、それぞれの次回実行時刻の確認、そして一時停止・再開・編集までを1か所で行えます。
これまでは登録したタスクがどこにあるのか分かりにくく、状態の把握にも手間がかかっていました。専用ページにまとまったことで、いま何が予約されていて次にいつ動くのかを一目で見渡せるようになります。通知についてもプッシュ通知とメール通知に対応し、タスクが実行されたことを取りこぼしにくくなりました。
なお、タスクの実行頻度には歯止めが設けられており、1時間に1回より細かい間隔では動かせない仕様です。数分おきに繰り返すような高頻度の自動化はできませんが、日次や週次のような定期処理であれば十分にカバーできます。
プランごとに異なる「持てるタスク数」
同時に登録しておけるアクティブなタスクの数は、契約しているプランによって変わります。OpenAIが示した上限は次の通りです。
| プラン | 同時に持てるタスク数 |
|---|---|
| Go | 3個 |
| Plus | 5個 |
| Business / Edu | 10個 |
| Pro / Enterprise | 15個 |
入門的なプランほど数を絞り、上位プランになるほど多くのタスクを並行して回せる構成です。今回の機能は、Go・Plus・Pro・Business・Enterpriseの各ユーザー向けに、ChatGPTのWeb版とモバイルアプリから順次ロールアウトされます。
何が便利になるのか
予約実行の価値は、自分で覚えていなくてよくなる点にあります。毎朝の情報収集や、定期的なレポートのたたき台づくり、特定のテーマの動向チェックなどをChatGPTに任せておけば、必要なタイミングで結果が手元に届きます。スマートフォンのリマインダーが思い出させるだけなのに対し、Scheduled Tasksは思い出したうえで実際に作業まで進めるところに踏み込んでいるのが違いです。
一方で、同時に持てるタスク数や1時間に1回までという制約があるため、何でも自動化できるわけではありません。まずは本当に繰り返したい作業を見極め、数を絞って登録するのが、上手な使いこなしの第一歩になりそうです。
まとめ
ChatGPTのScheduled Tasksは、AIを質問に答える相手から、頼んだ仕事を定期的にこなす相手へと近づける機能です。サイドバーの専用ページで予約状況を一元管理でき、プッシュ通知とメール通知にも対応しました。プランごとのタスク数上限と1時間に1回までという頻度制限はありますが、毎日や毎週の定型作業を任せる相手として、活用の幅は着実に広がっています。
