ローカルで大規模言語モデル(LLM)を動かすツール「Ollama」が、Anthropic の「Messages API」と互換性を持ちました[1]。バージョン0.14.0以降で対応し、Anthropic のターミナル向けコーディングツール「Claude Code」を、オープンソースのモデルと組み合わせて使えるようになっています[1]。手元のマシンでモデルを動かすことも、Ollama のクラウド経由でモデルに接続することも可能です[1]。

「Anthropic API 互換」で何が変わるのか

Claude Code は、ターミナル上で動作する Anthropic のエージェント型コーディングツールです[1]。通常は Anthropic 自身のモデルを前提としていますが、今回 Ollama が Anthropic の Messages API と互換になったことで、Ollama 上で動く任意のモデルを Claude Code から呼び出せるようになりました[1]。

ローカルのモデルを使えば、コードや指示内容を外部のサーバーへ送らずに手元で処理を完結できます。一方、より大きなモデルが必要なときは、ollama.com を通じてクラウド上のモデルに接続するという選び方もできます[1]。

導入手順 ― Claude Code の入れ方と Ollama への接続

まず Claude Code 本体を導入します。OS ごとのインストールコマンドは次の通りです[1]。

# macOS / Linux / WSL
curl -fsSL https://claude.ai/install.sh | bash

# Windows PowerShell
irm https://claude.ai/install.ps1 | iex

次に、Claude Code の接続先を Ollama へ向けます。環境変数を2つ設定するだけです[1]。

export ANTHROPIC_AUTH_TOKEN=ollama
export ANTHROPIC_BASE_URL=http://localhost:11434

あとは、使いたいモデルを指定して Claude Code を起動します[1]。

claude --model gpt-oss:20b

Ollama のクラウドにあるモデルも同じように指定できます[1]。

claude --model glm-4.7:cloud

API キーの取得や追加の設定ファイルは不要で、環境変数を指定するだけで接続先を切り替えられる手軽さが特徴です。

推奨モデルとコンテキスト長

コーディング用途で Ollama 側が推奨するモデルは次の通りです[1]。手元で動かすローカルモデルとしては「gpt-oss:20b」や「qwen3-coder」、クラウドモデルとしては「glm-4.7:cloud」や「minimax-m2.1:cloud」が挙げられています[1]。

コーディングのように長い文脈を扱う作業では、コンテキスト長(モデルが一度に扱えるトークン数)を最低でも32K(3万2000トークン)以上に設定することが推奨されています[1]。ローカルモデルの場合は Ollama の設定からコンテキスト長を変更します[1]。なお、Ollama のクラウドモデルは常に最大のコンテキスト長で動作します[1]。

Anthropic SDK からの利用にも対応

Claude Code だけでなく、Anthropic の SDK(ソフトウェア開発キット)を使っている既存のアプリも、接続先の URL を変えるだけで Ollama に向けられます[1]。Python では、クライアントを初期化する際に base_url を Ollama のアドレスにし、api_key には「ollama」を指定します。キーは必須ですが、値そのものは使われません[1]。

import anthropic

client = anthropic.Anthropic(
    base_url='http://localhost:11434',
    api_key='ollama',  # 必須だが値は無視される
)

message = client.messages.create(
    model='qwen3-coder',
    messages=[
        {'role': 'user', 'content': 'Write a function to check if a number is prime'}
    ]
)
print(message.content[0].text)

対応する機能も幅広くそろっています。複数ターンの会話、ストリーミング(逐次出力)、システムプロンプト、ツール呼び出し(関数呼び出し)、拡張思考(Extended thinking)、画像入力に応じるビジョン機能などが利用できます[1]。これにより、Anthropic のモデルを前提に作られたツールやアプリの多くを、オープンソースのモデルで動かす余地が広がります。

まとめ

Ollama がバージョン0.14.0以降で Anthropic の Messages API と互換になり、ターミナル向けコーディングツール「Claude Code」や Anthropic SDK を、オープンソースのモデルで動かせるようになりました。導入は Claude Code をインストールし、環境変数で接続先を Ollama に向けるだけと手軽で、ローカルモデルとクラウドモデルのどちらも選べます。コーディング用途では32K以上のコンテキスト長が推奨され、ツール呼び出しや拡張思考、画像入力といった機能にも対応します。Anthropic のモデルを前提に作られた開発環境を、手元の機材やオープンなモデルで試したい人にとって、選択肢を広げる対応と言えるでしょう。

出典:https://ollama.com/blog/claude