Perplexityは、19の最先端AIモデルを統合し、リサーチから成果物の生成までを自律的にこなすエージェント基盤「Perplexity Computer」を発表しました[1]。コアの推論にはOpus 4.6を据え、タスクごとに最適なモデルを使い分ける設計です。AIを単なる回答ツールから、業務の流れ全体を実行する「コンピューター」へと押し上げようとする取り組みといえます。
AIを「回答」から「ワークフロー実行」へ
これまでのチャット型AIは、質問に対して回答を返すことを主な役割としてきました。Perplexity Computerは、そこから一歩進み、複数の道具を1つの実行基盤にまとめています。具体的には、ファイルシステム、コマンド操作を担うCLIツール、リアルタイムでWebにアクセスするブラウザ、外部サービスと連携するコネクタ、作業内容を覚えておく永続メモリー、そして複数のAIモデルを統合しました[1]。
利用者が「こうした成果がほしい」と入力すると、システムが作業をタスクとサブタスクに分解し、複数のサブエージェントを生成します。それらを非同期で並列に動かしながら成果物を作り上げる仕組みです[1]。この設計により、数時間で終わる作業から数カ月にわたって続く作業まで、継続的なワークフローの実行が可能になるとしています[1][2]。
19のAIモデルを束ねるマルチモデル設計
Perplexity Computerの特徴は、設計の段階から複数モデルを前提にしている点です。全体の判断を担うコア推論エンジンにはOpus 4.6を採用し、そのうえでタスクの内容に応じて最適なモデルを呼び出します[1]。
現時点での主な役割分担は、ディープリサーチとサブエージェントの生成にGemini、長文の文脈理解や広範な検索にGPT-5.2、軽量なタスクの高速処理にGrok、画像生成にNano Banana、動画生成にVeo 3.1という構成です[1]。合計19のモデルを用途ごとに使い分けます。
注目したいのは、特定のモデルに縛られない「モデル非依存」の仕組みを採っている点です[1][3]。モデルが進化すれば差し替えられるため、最新の性能を取り込みやすくなります。さらに、特定のサブタスクに対して使うモデルを指定でき、利用コストを含めた細かな制御にも対応するとしています[1]。
「AIオーケストレーター」という位置づけ
PerplexityのCEOであるAravind Srinivas氏は、「モデルはますます専門化している。単一モデルだけでは最良の成果を出せない。重要なのは、複数モデルを統合し、タスクとツールを横断して実行できるシステムだ」と説明しています[1]。同氏はSteve Jobsの「演奏家は楽器を奏でるが、私はオーケストラを指揮する」という言葉を引き、Perplexity Computerを複数モデルをまとめ上げる「AIオーケストレーター」と位置づけました[1]。
提供はまず、サブスクリプションのPerplexity Maxの利用者向けに始まりました。Enterprise Maxの利用者もまもなく使えるようになる予定です[1]。専用ページはWeb上で公開されており、対象プランの利用者はそこからアクセスできます[2]。
まとめ
Perplexity Computerは、19のAIモデルとファイル操作・ブラウザ・メモリーなどを1つの基盤に統合し、入力された目標を自律的に分解・並列実行するエージェント基盤です。コアにOpus 4.6を据えつつモデル非依存の設計を採ることで、各モデルの進化を柔軟に取り込めるようにしています。AIを「回答する道具」から「業務を実行する仕組み」へと位置づけ直す動きとして、注目される発表です。
出典[1]:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000157647.html
