Xiaomiが、ベルリンで開催中のIFA 2026で新型折りたたみスマートフォン「Xiaomi 18 Fold」の実機を初めて公開しました。横に広い画面を内側へ折り込む形で、同社はこれを書籍型と縦折り型の中間に位置する「ミッドフォールド」と呼んでいます。自社設計チップ「XRING O3」を積む最初のフラッグシップでもあり、中国での正式発表は2026年9月7日に予定されています。
巨大ブースの一角で実機が姿を見せた
Xiaomiは今回のIFAに、海外での単独出展としては過去最大となる3,300平方メートル超のブースを構え、スマートフォンから家電、車載、AI関連まで380を超える製品を並べています。同社が掲げる「Human x Car x Home」の構想を丸ごと持ち込んだ格好で、スマートホームブランドのMijiaを欧州へ本格展開する話もこのブースで示されました。
18 Foldは、その中に置かれた実機として初めて公に姿を見せました。ここ数週間はリーク画像が先行していましたが、赤系のボディや背面の形状を実物で確認できたのは今回が最初です。中国法人でスマートフォン事業を率いる盧偉冰(Lu Weibing)氏は、これに先立って公式レンダリング画像をSNS上で公開し、9月7日の中国発表も自ら告知しています。
自社設計「XRING O3」を積む最初のフラッグシップ
18 Foldでもっとも大きな意味を持つのは、中身のチップです。Xiaomiは8月に3nm世代の自社設計SoC「XRING O3」を発表していましたが、これをフラッグシップスマートフォンに載せるのは18 Foldが初めてになります。自前でSoCを開発してハイエンド機に投入するメーカーは限られており、Xiaomiにとっては数年がかりの取り組みが実際の主力製品に届いた場面と言えます。
メモリ周りでも新しい要素があります。18 Foldは中国のChangXin Memory Technologies(CXMT)が手掛ける次世代のLPDDR6メモリを採用し、転送速度は最大12,800Mbpsに達するとされています。搭載量は最大16GBと伝えられていますが、この数字を含めた細かな構成はまだ正式には公表されていません。
書籍型でも縦折りでもない「第3の形」
画面はカバー側が5.38型、開いたメイン側が7.58型です。一般的な書籍型の折りたたみ機が8型前後の縦長画面を持つのに対し、18 Foldは横方向に広く、縦方向は短いパスポートのような比率になっています。Xiaomiがこれをミッドフォールドと表現しているのは、大画面重視の書籍型と、たたむと手のひらに収まる縦折り型の、ちょうど間を狙った製品だからです。
この横折りという方向性は、Xiaomi単独の思いつきではありません。SAMSUNGはGalaxy Z Fold 8で横に広い折りたたみ機を先に市場へ出しており、HUAWEIのPura X Maxも近い形状を採っています。Appleが準備しているとされる初の折りたたみiPhoneも同じ横折りになると見られており、18 Foldはその流れの中に置かれる1台です。
ヒンジには新世代の「龍骨」構造が使われ、折り目部分を水滴のような断面で受け止める設計と、3段階のリンク機構、画面の端まで守るフレームが組み合わされているとXiaomiは説明しています。折りたたみ機の弱点になりやすい折り目と耐久性に、正面から手を入れてきた形です。
カメラは3眼、Leicaの刻印つき
背面には横長のバー状ユニットが載り、その中に3つのカメラとLEDフラッシュが並びます。バーにはLeicaの表記があり、これまでのXiaomiのハイエンド機と同じくレンズ設計での協業が続いていることが分かります。バーに刻まれた表記からは、17mmから80mm相当の焦点距離をカバーするとみられ、望遠側はおよそ3.3倍に当たります。2億画素級のセンサーを積むという情報も出ていますが、Xiaomiからの正式な発表はまだありません。
電池容量を6,000mAh、防塵防水をIP68とする報道も複数ありますが、いずれも現時点では確定した仕様ではありません。価格と発売日、そして完全なスペック表が明らかになるのは、9月7日の中国発表を待つことになります。海外での取り扱いについても、この記事の時点では何も示されていません。
まとめ
18 Foldは、自社設計のSoCを主力の折りたたみ機に載せるという点と、書籍型でも縦折り型でもない横長の形を選んだという点の2つで、Xiaomiの現在地を分かりやすく示す製品です。IFAの実機公開はあくまで前哨戦で、実際の価値が問われるのは価格と細かな仕様が出そろう9月7日以降になります。横折りという形が本当に使いやすいのか、その答え合わせもそこから始まります。
