Windows 11に配信された8月の累積更新プログラム「KB5121003」を適用した環境で、一部のPCゲームが正常に動かなくなる不具合が起きています。Microsoftはこれを既知の問題として認め、引き金になっているのがRGBライティング機能に付随するドライバであることを明らかにしました。派手に光るゲーミングPCほど当たりやすいという、少し皮肉な構図です。

対象はWindows 11の24H2と25H2

KB5121003は2026年8月11日に配信された累積更新プログラムで、対象となるのはWindows 11のバージョン24H2と25H2です。OSビルドはそれぞれ26100.9168と26200.9168になります。月例のセキュリティ更新に含まれるものなので、自動更新を止めていない環境にはすでに適用済みだと考えたほうが話が早いでしょう。

その後Microsoftは、この更新プログラムに関する既知の問題として、特定のゲームが正常に動作しなくなる事象を公式に掲載しました。ユーザー側の報告が先行し、あとから公式が追認する形になった格好です。

落ちるのはゲームだけとは限らない

報告されている症状は、ゲームの起動時に集中しています。アプリケーションが応答しなくなる、予告なく終了する、EXCEPTION_ACCESS_VIOLATIONというエラーが表示される、そしてデバイスが警告なしに再起動する、という4種類です。最後の1つはゲームが落ちるだけでは済まないため、作業中の別のアプリを巻き込む可能性があります。

Microsoftが名前を挙げているタイトルは3本で、ARC Raiders、MARVEL Tōkon: Fighting Souls、THE FINALSです。ただしこれは報告が寄せられたものを列挙したにすぎず、影響を受けるのがこの3本だけだと確認されたわけではありません。

引き金はRGB制御ソフトが導入するドライバ

Microsoftの説明では、原因はRGBライティング機能を備えた周辺機器や内蔵コンポーネントが導入するドライバにあり、ファイル名がinpoutx64に類似したコンポーネントが関係しているとみられています。この種のドライバは、ソフトウェアからハードウェアのI/Oポートへ直接アクセスするために使われるもので、マザーボードやメモリ、ファン、キーボードなどの発光を制御するユーティリティに同梱されていることがあります。

厄介なのは、Microsoftが特定のメーカー名や製品名を挙げていない点です。自作PCやゲーミングブランドのデスクトップでは、ケース、メモリ、CPUクーラー、キーボードとメーカーの異なる発光デバイスが同居していることも珍しくありません。どのユーティリティが該当ドライバを入れているのか、利用者側からは追いにくい状況です。

回避策はレジストリ操作、代償は消灯

Microsoftが案内している回避策は、レジストリを編集して該当のドライバを一時的に無効化する手順です。ただし無効化すると、周辺機器のRGBライティングが働かなくなったり、ライティング制御ソフトウェア自体の動作に問題が生じたりする可能性があります。機能を取り戻すにはレジストリの値を元に戻す必要があるため、作業前に対象のキーと値をバックアップしておくよう推奨されています。

光り方を諦めればゲームは動く、という取引になるわけです。競技性の高いタイトルを日常的にプレイしているなら受け入れやすい条件かもしれませんが、レジストリ操作そのものに不慣れな人にとっては手を出しにくい回避策でもあります。

恒久的な修正はまだ先

現時点で恒久的な修正は提供されておらず、原因となる具体的な製品やソフトウェアパッケージの特定も済んでいません。Microsoftは影響を受けたユーザーに対し、フィードバックHubを通じて事象を報告するよう求めています。

セキュリティ更新を含む累積更新プログラムであるため、アンインストールして様子を見るという選択は安全側の判断とは言いにくいところです。当面は、症状が出ているかどうかを確認したうえで、必要なら回避策を取り、修正の告知を待つ流れになりそうです。

まとめ

Windows 11向けの8月の累積更新プログラムKB5121003を適用した環境で、ゲームの起動失敗や突然の再起動が発生しています。Microsoftは既知の問題として認め、RGBライティング関連のドライバが引き金になっているとの見方を示しました。回避策はレジストリによるドライバの無効化ですが、その間は発光機能が使えなくなります。恒久的な修正はまだ提供されていないため、該当する構成のPCを使っている場合は、更新後の挙動に注意を払っておきたいところです。

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