シンガポール発のAI企業Gyges Labsが開発した指輪型AIデバイス「Vocci」が日本で発売されます。指先の操作だけで日常の会話を録音し、AIが自動で文字起こしと要約を行う仕組みが特徴で、9月30日午前11時からクラウドファンディングサービス「GREEN FUNDING」で先行販売が始まります。価格は一般販売が49,990円、先行価格は最大43パーセント引きの29,990円からです。

タップ操作だけで日常の会話を記録

Vocciは人差し指に装着するリング型のデバイスで、親指でのタップ操作だけで録音を制御します。ダブルタップで録音の開始と終了、シングルタップで気になった瞬間をハイライトとして記録、長押しで音声アシスタント「Vocci AI」を呼び出せる仕組みです。本体には航空宇宙グレードのチタンが使われており、防水・防塵性能はIP67に対応します。連続録音時間は最大8時間で、内蔵マイクは最大5メートル先の声も拾える集音性能を備えているといいます。スマートフォンを取り出して操作する必要がなく、指先の動作だけで記録を始められる点が、会議中や移動中など両手がふさがりやすい場面での利用を意識した設計といえます。

100以上の言語をAIが自動で文字起こし・要約

録音した音声はAIが自動で文字起こしを行い、対応言語は100以上にのぼります。単なる書き起こしにとどまらず、概要やトピック、チャプター、要点、やるべきことのリストといった形に整理して要約する機能も搭載されました。Model Context Protocol(MCP)に対応しており、ChatGPTやClaudeといった外部のAIサービス、GoogleカレンダーやメモアプリのNotion、Evernoteとの連携も可能です。会議や取材、日々の思いつきをそのまま記録し、後から検索・整理しやすくする狙いがあるとみられます。プライバシー面では、録音データをAIの学習に無断で使わない方針を掲げているほか、通信の暗号化やデータ保護に関する国際的な認証への対応もうたわれています。

日本発売はフォーカルポイントが担当、価格とプラン

Vocciはもともと2026年1月に米ラスベガスで開催されたCES 2026で披露されており、日本での発売にあたってはフォーカルポイント株式会社が国内販売を担当します。9月25日には東京・六本木ヒルズで国内発表会が開かれました。本体はLumen(シルバー)とMidnight(ブラック)の2色展開で、リングサイズは米国規格の6号から15号まで用意されます。

利用には本体のほかに月額制のプランが用意されており、無料の「Starter」は月5時間の文字起こしと2ギガバイトのストレージが上限です。上位プランの「Plus」は月額3,000円(年額22,000円)で10ギガバイト、「Pro」は月額6,000円(年額45,000円)で20ギガバイトまで利用できます。9月30日からのクラウドファンディング先行販売では、購入者にサイジングキットとProプラン1カ月分が特典として付属し、本体には1年間の製品保証も付きます。

まとめ

指輪型のウェアラブル端末に録音・文字起こし・AI要約の機能を詰め込んだVocciは、会議やアイデアの記録を日常的に残したい人に向けた新しいライフログデバイスといえます。スマートグラスやAIピンなど「常時装着してAIに記録を任せる」デバイスが相次いで登場する中、指輪という身につけやすい形状を選んだ点も特徴です。9月30日から始まるクラウドファンディングでの反応や、実際の使用感を伝えるレビューの登場が待たれます。