Appleが日本時間9月10日午前2時に開くスペシャルイベントで、同社初の折りたたみiPhoneが披露される見込みです。台湾の調査会社TrendForceは発表直前に、この端末の推定価格帯と主要スペックを整理したレポートを公開しました。米国での想定スタート価格は2,099ドル(約32万円)から。歴代iPhoneで最も高価なモデルになりそうです。
2,099ドルから、最上位は3,000ドル超も
TrendForceの見立てでは、米国での開始価格は2,099ドルから2,299ドル(約35万円)のレンジに収まります。ストレージ最大構成では3,000ドル(約46万円)を超える可能性も指摘されました。
現行の最上位モデルであるiPhone 17 Pro Maxの開始価格は1,199ドル(約18万円)ですから、単純比較でおよそ1.8倍から2倍の水準です。折りたたみスマートフォンの相場としては突出した数字ではないものの、iPhoneの購入層にとっては明確な段差になります。
※為替レート(2026年9月8日時点):1米ドル=153円
なお端末の正式名称はまだ確定していません。複数の報道はiPhone Ultraという名称を有力視していますが、Apple自身は発表まで一切明かしていない状況です。
5.5型と7.8型、開けばiPad miniに近い
TrendForceが挙げた仕様は、外側が5.5型のOLED、内側が7.8型のOLEDという構成です。内側のディスプレイはProMotionに対応し、最大120Hzのリフレッシュレートで動きます。
本を開くように横方向に広がるブックスタイルで、開いた状態は縦より横が長くなります。イメージとしてはiPad miniを半分に折りたたんだ形に近く、たたんだままなら普通のiPhoneとして片手で使える設計です。
厚さについては、開いた状態で4.5mm前後という数字が伝えられています。これが正しければAppleのiPhoneとして最薄となり、たたんだ状態でも9mm程度に収まる計算です。8.75mmのiPhone 17 Pro Maxとほぼ変わらない厚みで、折りたたみ機構を成立させたことになります。
折り目の扱いも焦点のひとつです。Appleは折り目のない設計を目指したものの現時点の技術では難しく、目立ちにくい折り目とリキッドメタル製のヒンジで耐久性を確保する方向に落ち着いたと見られています。ヒンジは折りたたみ端末で最も壊れやすい部分なので、ここに手を入れたのは順当な判断でしょう。
Face IDを捨ててTouch IDへ
薄さを優先した代償として、生体認証の方式が変わります。TrueDepthカメラ一式を収める余地がないため、顔認証のFace IDではなく指紋認証のTouch IDが採用される見通しです。配置はiPad AirやiPad miniと同じく側面ボタン一体型になります。
Face IDが省かれる一方で、内側と外側それぞれに前面カメラは用意されます。前面カメラは24メガピクセルとされ、たたんだ状態でも開いた状態でも自撮りやビデオ通話に対応できる構成です。
Pro系iPhoneで長く標準だったFace IDが外れる点は、乗り換えを検討する人にとって意外に大きな違いになるかもしれません。マスクや手袋の有無で使い勝手が変わるためです。
カメラは2眼、望遠は非搭載
背面カメラは48メガピクセルの広角と48メガピクセルの超広角という2眼構成で、望遠レンズは搭載されないと伝えられています。3眼を収める厚みが確保できなかったためで、たたんだ状態でも開いた状態でも同じレンズで撮影できる位置に配置されます。
中身はTSMCの2nmプロセスで製造されるA20 Proチップと12GBのメモリ。A20 ProはA19 Proと比べてCPU性能が18パーセント程度向上し、電力効率は最大30パーセント改善するとされています。ストレージは256GB、512GB、1TB、2TBの4段階です。
バッテリーは左右それぞれに分けて内蔵され、合計容量は5,400mAhから5,800mAh程度と見込まれています。iPhone 17 Pro Maxの5,088mAhを上回る数字で、画面が大きくなるぶんの消費を吸収する狙いがうかがえます。
充電まわりでは、MagSafeへの対応が有力視されています。今年春に出回ったダミーモデルには磁石のリングが見当たらず対応が疑問視されていましたが、Bloombergのマーク・ガーマン氏はMagSafe対応を示す材料が揃っていると述べています。
色は白系のシルバーと、黒に近いかなり濃いインディゴの2色構成が有力です。初代機で冒険はしない、という判断に見えます。
発表は日本時間9月10日午前2時
イベントの名称はSurprise and shine。米国太平洋時間9月9日午前10時、日本時間では9月10日午前2時に始まります。中継はApple公式サイト、Apple TVアプリ、YouTubeで視聴できます。
折りたたみモデルと同時にiPhone 18 Proシリーズも登場する見込みで、こちらは同じA20 Proチップと可変絞りの新カメラが目玉になりそうです。例年どおりなら発売は9月18日、予約開始はその数日前という流れになります。
なお標準モデルのiPhone 18は今回の秋には登場せず、2027年春に回るとされています。秋の新型iPhoneがProと折りたたみだけという構成は、これまでにない並びです。
まとめ
Apple初の折りたたみiPhoneは、2,099ドルから2,299ドルという歴代最高値で登場する見通しです。5.5型と7.8型のOLEDを組み合わせ、開けば4.5mm前後という薄さを実現する代わりに、Face IDと望遠レンズは省かれます。中身は2nmのA20 Proと12GBメモリ、バッテリーは左右分割で5,400mAh以上。価格に見合う体験を作れているかどうかは、日本時間9月10日午前2時のイベントで明らかになります。
※本記事は発表前の推定・観測情報を含みます。正式な仕様と価格はイベントでの発表をご確認ください。
