Appleが9月9日、初の折りたためるiPhoneとなるiPhone Duoを発表しました。開くと7.6インチ、閉じると5.4インチという2画面構成で、開いた状態では歴代iPhoneで最も薄いとしています。価格は364,800円(税込)からで、予約注文は10月16日午後9時(日本時間)、発売は10月23日です[1]。
開いて7.6インチ、閉じて5.4インチ
iPhone Duoの中身は、Super Retina XDRのディスプレイ2枚です。インナーディスプレイは7.6インチで、iPhone 18 Pro Maxより50パーセント大きい表示領域を持ちます。閉じたときに使うアウターディスプレイは5.4インチで、iPhone 18 Proのスクリーン領域の90パーセントを確保しました[1]。
数字の並びよりも効いているのは、2枚のアスペクト比をそろえた点です。開閉でコンテンツの縦横比が変わらないため、表示が途中で切り替わっても見え方が破綻しません。折りたたみ機で起きがちな、開いた瞬間にレイアウトが崩れる違和感への対処と読めます。
インナーディスプレイにはNano-texture仕上げが施され、映り込みを抑えると同時に折り目を目立ちにくくするマットな表面を作っています。どちらの画面もProMotionと常時表示に対応し、屋外でのピーク輝度は最大3,000ニトです。インナーディスプレイの下には新しいFaceTimeカメラが埋め込まれ、使っていないときは見えなくなります。年内にはApple Pencil(USB-C)にも対応する予定です[1]。
生体認証はサイドボタンに組み込まれたTouch IDが担います。開いていても閉じていても同じ手順で認証でき、Apple Watchを使ってロックを解除することもできます[1]。
ヒンジは100以上の部品、耐久性に振った設計
折りたたみ機の評価は結局のところ耐久性に集約されます。iPhone Duoのボディはグレード5チタニウムで、ヒンジカバーは3Dプリント製です。背面はCeramic Shield、前面のCeramic Shield 2は従来モデル比で3倍の耐擦傷性能を持つとしています。IP68等級(最大水深6メートルで最大30分)にも適合します[1]。
ヒンジそのものは100以上の部品で構成され、内部には変形を防ぐ補助リブが組み込まれています。インナーディスプレイの表面は、業界で使われている他の素材より最大40パーセント高い剛性を持つ独自ポリマーのカバー層で保護されます。折り曲げたときの摩擦は、ガラス層を本のページのようにスライドさせる独自接着剤で和らげる仕組みです[1]。
折りたためる形だからできるカメラ
カメラは48MP Fusionメインカメラと48MP Fusion超広角カメラの構成で、後者はiPhone 18 Proモデルと同じものです。通常は24MPで撮影し、統合された光学品質2倍望遠にも対応します[1]。
面白いのは、折りたためる形を前提にした撮影機能です。アウターディスプレイにライブプレビューを出すDuo Previewを使えば、撮られる側が自分の写り方を確認できます。子どもの視線をカメラに引き寄せるためにアウターディスプレイでPEANUTSのアニメーションを流すキッズキュー、近くにいる人がアウターディスプレイからビデオ通話に加わるDuo FaceTimeも用意されました。A20 Pro上で動くデバイス内のAIモデルがシーンを解析し、被写体がポーズを取った瞬間に自動でシャッターを切るスマート撮影も入っています[1]。
ビデオは48MP Fusionメインカメラで4K 120fpsのドルビービジョン撮影に対応します[1]。
A20 Proと2つのバッテリー
チップはiPhone 18 Proモデルと同じA20 Proです。2ナノメートルプロセスで製造され、6コアCPUはA19 Pro比で最大20パーセント高速、7コアGPUは最大40パーセント高速とされています。デュアル16コアのNeural Engineにより、デバイス上でAIモデルを動かす演算能力は2倍になりました[1]。
薄い筐体で問題になるのは熱です。iPhone Duoは独自設計のベイパーチャンバーにA20 Proを直接つなぐパッケージングを採用し、iPhone 17 Proと比べて最大35パーセント高いパフォーマンスの持続性を実現したとしています[1]。
バッテリーは筐体の両側に1つずつ搭載する構成です。インナーディスプレイを使う場合は最大31時間、アウターディスプレイなら最大44時間、両方を均等に使う場合で最大24時間のビデオ再生が可能です。約20分で最大50パーセントまで充電できます。内部スペースを確保するため、iPhone Duoは世界中でeSIM専用の設計になりました[1]。
iOS 27とSiri AIは日本語対応が10月
ソフトウェア面では、iOS 27がiPhone Duo向けに作り直されています。開くと2つのホーム画面が現れ、Dynamic Islandは縦向きに収まるよう再設計されました。iPhoneで初めて2つのアプリを横に並べられるSplit Viewも入り、Safariのウインドウを2枚開くといった使い方ができます[1]。
Apple Intelligenceは9月14日にiOS 27で利用可能になり、新しいSiri AIも同日にベータとして提供が始まります。ただし当初の対応言語は英語のみで、日本語対応は10月の予定です。iPhone Duo自体もiOS 27.1から利用できるようになります[1]。購入直後からSiri AIを日本語で使えるわけではない点は、事前に押さえておきたいところです。
価格と発売日
容量は256GB、512GB、1TB、2TBの4種類で、価格は364,800円(税込)または36回払いで月額10,133円(税込)からです。カラーはスターホワイトとナイトスカイの2色から選べます。予約注文は10月16日午後9時(日本時間)に始まり、日本を含む70以上の国と地域で10月23日に発売されます。その他28の国と地域は10月30日からです[1]。
米国での価格は1,999ドル(約31万円)からとなっています[2]。日本の税込価格とは開きがあり、為替と消費税を織り込んだ結果として国内価格は割高に映ります。
※1米ドル=154円換算(2026年9月9日時点)
アクセサリは、キックスタンド一体型のiPhone Duoフォリオが24,800円(税込)、2つのパーツで側面を包むiPhone Duoケースが14,800円(税込)で、どちらも10月16日から注文を受け付けます[1]。
まとめ
iPhone Duoは、Appleが折りたたみ市場に何年も参入しなかった理由をそのまま設計に反映したような製品です。ヒンジの部品点数、独自ポリマーのカバー層、両側に分けたバッテリーと、既存の折りたたみ機が抱えてきた弱点に対する回答が並びます。一方で364,800円という価格はiPhoneとしては別格で、Siri AIの日本語対応も発売後になります。実際の折り目の見え方やヒンジの耐久性は実機を長く使ってみないと判断できないため、初物に飛びつくかどうかは慎重に考えたいところです。
出典: [1] https://www.apple.com/jp/newsroom/2026/09/apple-unveils-iphone-duo/
出典: [2] https://www.apple.com/newsroom/2026/09/apple-unveils-iphone-duo/
