Appleは2026年6月9日、AppleマップやAppleウォレット、Appleミュージックといった自社サービス全体に、新しい機能とインテリジェンス体験を導入すると発表しました[1]。マップのFlyover強化、会計を割り勘にする機能、MacとtvOSでのビデオポッドキャスト対応など、日々の利用を便利にする更新が並びます。これらの機能は同日から開発者向けにテスト提供が始まり、一般ユーザーには今秋、無料のソフトウェアアップデートとして届く予定です。

Appleマップ、AIを取り入れたFlyoverとローカルリスト

Appleマップは、航空写真にAIを組み合わせたFlyover体験を提供します[1]。世界中の一部の都市について、これまでにない細部まで街並みを見られるようになり、旅行前の下調べや純粋な街歩きの感覚で目的地を確認できます。

あわせて、米国のユーザー向けに「ローカルリスト」が加わります[1]。最近人気のレストランから子ども連れに向いた場所まで、最新の傾向にもとづいて地元の関連スポットがまとめて表示されます。情報はプライバシーに配慮して集計され、個々のユーザーには結び付けられません。

「探す」、柔軟な位置情報共有とApple Watchアプリの統合

「探す」では、位置情報を共有する範囲を細かく設定できるようになります[1]。数分から数時間、数日といった任意の期間だけ共有したり、共有を止める日時をあらかじめ指定したりできます。特定の相手とだけ1日が終わるまで共有を止めることもでき、記念日のプレゼントやサプライズの準備に役立ちます。

Apple Watchでは、「デバイスを探す」「持ち物を探す」「人を探す」が1つの新しい「探す」アプリに統合されます[1]。マップを中心とした画面から、道案内や近くのデバイス検索、サウンド再生などにアクセスできます。「正確な場所を見つける」機能は、ペアリング済みのiPhoneやAirTag(第2世代)、AirPods Pro 3に対応します。

AppleウォレットとApple Cash、会計の割り勘やパス管理がスムーズに

iOS 27では、Apple CashとApple Intelligenceを使って会計を割り勘にできるようになります[1]。iPhoneのカメラでレシートを読み取ると、新しいカメラのSiriモードが項目を識別し、税金やチップを含めた合計から各自の支払い額を計算します。なお、この機能は米国で、Apple Intelligenceに対応したデバイスで利用できます。

ポイントカードやメンバーシップカードは、物理カードにiPhoneを向けるか、デジタルカードのスクリーンショットを撮るだけで、Appleウォレットにパスとして保存できます[1]。対応するホテルではキー体験も向上し、部屋の解錠から滞在中のサービス確認までウォレット内でまとめて扱えます。

オンラインやアプリ内のApple Payはデザインが刷新され、カードをスワイプで切り替えながら、ポイント残高や後払いオプションといった情報を確認できます[1]。店舗向けのiPhoneのタッチ決済には「タップして共有」が加わり、連絡先や配送先、ポイント情報を安全に渡せるほか、買い物かごの中身をその場で確認できます。

Apple Podcast、MacとtvOSでビデオ対応

この秋、MacのApple Podcastがビデオポッドキャストに対応します[1]。ピクチャ・イン・ピクチャを使えば、ほかの作業をしながら再生でき、文字起こしやタイムスタンプ付きリンク、チャプターも1か所で確認できます。

tvOSのApple Podcastも、ビデオ再生向けの新しいデザインやブラウズしやすいサイドバー、番組アートワークへの対応などが盛り込まれました[1]。さらに番組内検索が加わり、iPhoneやiPad、Mac、Apple Vision Pro、ウェブ版から特定のエピソードを直接探せます。

AppleミュージックとiCloud、歌詞の翻訳拡大と共有アルバム刷新

Appleミュージックの歌詞の翻訳は、英語からフランス語・ドイツ語・イタリア語・韓国語・スペイン語、フランス語から英語、日本語から英語という7つの言語ペアに広がります[1]。言語の専門家が機械学習による翻訳を調整し、楽曲が持つ本来の情緒やニュアンスを保つよう工夫されています。曲に合わせて歌える発音ガイドにも、5つの新しいペアが追加されます。

AutoMixはtvOSとHomePodのApple Musicでも利用できるようになり、tvOSではロスレスおよびハイレゾロスレスの再生にも対応します[1]。iCloudの共有アルバムも刷新され、フル解像度での共有や絵文字のリアクション、一時的に使えるアルバムなどが加わります。iCloud+では、画像生成といったApple Intelligence機能の1日あたりの利用上限が引き上げられます。

スポーツとフィットネスの体験も拡充

無料のApple Sportsアプリは、新たに90以上のマーケットを含む世界170以上の国と地域に対応し、スコアやスタッツ、順位表をリアルタイムで確認できます[1]。Apple Fitness+は、閉経周辺期や更年期のユーザーに向けた3週間のプログラム「更年期を強く乗り切る」の提供を始め、週ごとのヨガと筋力トレーニングで体力づくりやストレス軽減を支援します。

提供時期

これらの新機能は、2026年6月9日からdeveloper.apple.comのApple Developer Programを通じてテスト用に提供されます[1]。パブリックベータ版は来月、Apple Beta Software Programで公開され、一般向けには今年の秋に無料のソフトウェアアップデートとして届く予定です。提供される機能は変更される場合があり、言語や地域、現地の法律によって利用できる範囲が異なることがあります。

まとめ

今回の発表は、特定の1つの目玉ではなく、マップやウォレット、ミュージックなど普段使うサービスの細部を広く底上げする内容です[1]。会計の割り勘やビデオポッドキャストのMac対応のように、すぐ実感できる便利さが多く、今秋のソフトウェアアップデートでまとめて体験できるようになります。

出典:https://www.apple.com/jp/newsroom/2026/06/apple-unveils-innovative-features-and-intelligence-experiences-across-services/