中国発の携帯ゲーム機ブランドRetroidが、Android搭載の新型機「Pocket Nova」の予約受付を始めました。4.5インチで4対3比率の有機ELパネルを120Hzで駆動する点が最大の見どころで、頭脳にはSnapdragon 8 Gen 2に相当するQCS8550を積みます。価格は8GBメモリー構成で229ドル(約3万7000円)からと、性能に対して手ごろな水準に収めています。出荷は7月末に始まる予定です。

※1ドル=約161円換算(2026年7月3日時点)

4対3の縦横比を選んだ4.5型有機ELが主役

Pocket Novaが真っ先に打ち出すのは画面です。4.5インチの有機ELで、解像度は1280×960、縦横比は4対3を採用しました。リフレッシュレートは120Hzに対応し、メニュー操作やスクロールが滑らかに動きます。

この4対3という比率は、レトロゲームを遊ぶうえで理にかなっています。ファミコンやスーパーファミコン、初期のアーケード作品などは、もともと4対3に近い画面で作られていました。横長の16対9パネルだと左右に黒帯が入って表示が小さくなりがちですが、4対3なら画面いっぱいに映せます。有機ELならではの締まった黒と高いコントラスト、広い色域も相まって、ドット絵の発色は鮮やかに見えます。4対3比率で120Hz駆動の有機ELを載せた携帯機はまだ珍しく、Retroidはこの組み合わせを大きな売りにしています。

Snapdragon 8 Gen 2級のQCS8550と実用重視の装備

処理性能を担うのはQCS8550で、これはスマートフォン向けの上位チップSnapdragon 8 Gen 2とほぼ同じ構成です。GPUにはAdreno 740を組み合わせ、Android端末としてはかなり高い処理能力を持ちます。エミュレーターの動作はもちろん、クラウドゲームやAndroid向けの3Dタイトルも視野に入る性能です。

メモリーはLPDDR5xを採用し、8GBと12GBの2種類から選べます。ストレージはUFS 3.1の128GBで、microSDカードによる増設にも対応します。OSはAndroid 13です。冷却には内蔵ファンによるアクティブ冷却を採用し、負荷の高い場面でも性能を維持しやすくしています。

操作系にも力を入れました。スティックにはドリフト(誤入力)に強いホール効果式の3Dスティックを採用し、L2/R2にはアナログ入力のトリガーを備えます。電源まわりは5000mAhのバッテリーと27Wの有線充電に対応し、USB-C経由のDisplayPort出力にも対応するため、テレビや外部モニターにつないで大画面で遊ぶこともできます。3.5mmのイヤホン端子やmicroSDスロットといった実用的な端子もそろえ、無線はWi-Fi 7とBluetooth 5.3に対応します。本体は樹脂製で重量は約255gと軽く、発売後もOTAによるソフトウェア更新が予定されています。

価格と予約特典、7色のカラー展開

価格は構成によって分かれます。8GBメモリー/128GBストレージのモデルが229ドル(約3万7000円)、12GBメモリー/128GBストレージのモデルが269ドル(約4万3000円)です。半透明(クリア系)のカラーを選ぶと、8GB構成でも234ドル(約3万8000円)になります。カラーは「GC」「16Bit」「Black」「Crystal」「Ice Blue」「Clear Purple」「Watermelon」の7色が用意されました。

予約特典として、出っ張り付きのバックシェルと強化ガラス製の画面保護フィルムが無料で付属します。出荷開始は7月末の予定です。同社の上位機「Retroid Pocket 6」が244ドル(約3万9000円)で、Snapdragon 8 Gen 2と6000mAhバッテリー、120Hzの有機ELを備えることを考えると、Pocket NovaはPocket 6よりわずかに安い価格で、より小型かつ4対3画面という個性を打ち出した位置づけになります。持ち運びやすい本体でレトロゲームを中心に楽しみたい人にとって、有力な選択肢になりそうです。

まとめ

Retroid Pocket Novaは、4.5インチ4対3の120Hz有機ELとSnapdragon 8 Gen 2級のQCS8550を組み合わせた、コンパクトなAndroid携帯ゲーム機です。ホール効果スティックやアクティブ冷却、Wi-Fi 7など装備も充実し、8GB構成なら229ドル(約3万7000円)から手に入ります。予約特典も付き、出荷は7月末に始まる予定です。