vivoが、Zeissと組んだカメラ主力機の新世代となるX500シリーズについて、中国での発表日を9月21日に定めたことを明らかにしました。同社の製品担当者が主要なカメラの強化点をまとめており、最上位のX500 Pro Maxではメインセンサーが大きく刷新されます。プリインストールされるOriginOS 7も、その直前となる9月16日に姿を見せる予定です。

3機種構成、国外に出るのは上位と標準の2つ

X500シリーズは、標準のX500、コンパクトなX500 Pro、最上位のX500 Pro Maxという3機種で構成されます。9月21日に価格と販売時期が明らかになる見込みで、通常であれば同じタイミングで予約受付も始まります。

一方、中国国外に出るのはX500とX500 Pro Maxの2機種にとどまり、間に位置するProは国際市場向けには用意されない見通しです。グローバル展開の時期はまだ示されていませんが、数週間のうちに動きがあるとみられます。

処理性能の面では、ProとPro MaxがMediaTekのDimensity 9600 Proを積みます。2ナノメートル世代の製造プロセスを使ったチップで、標準のX500に載るDimensity 9600の3ナノメートル世代とは土台から異なります。同じシリーズ内でプロセスノードが分かれる構成は珍しく、上位2機種の電力効率をどこまで押し上げられるかが見どころです。

LOFICセンサーが持ち込む17段のダイナミックレンジ

今回もっとも手が入ったのは、X500 Pro Maxのメインカメラです。採用されるのはSonyのLytia L910で、LOFIC(横方向溢れ込み積分容量)と呼ばれる技術を土台にしたセンサーです。1画素あたりに蓄えられる電荷の受け皿を実質的に増やす仕組みで、明るい部分の白飛びを抑えながら暗部の情報も残せます。

vivoはこのセンサーで17段のダイナミックレンジを確保したとしています。逆光の人物や、屋内から窓の外を撮るような明暗差の激しい場面で効いてくる数字です。

動画側の伸びも目立ちます。X500 Pro Maxは4K240のスローモーション撮影に対応し、DCG HDRでは4K120での記録が可能になります。手ブレ補正はCIPAの7段規格に達し、200メガピクセルの望遠カメラは前世代の最上位機であるX300 Ultraから実質的に引き継がれる形です。

なお、価格を抑えた標準のX500も置いてけぼりにはなっていません。X300 Proが備えていたカメラ機能の多くを受け継ぐ設計で、シリーズの底上げが図られています。

静止画で育てた色作りを動画へ

vivoの端末は、写真向けの豊富なカラースタイルを長く売りにしてきました。X500シリーズでは、その蓄積を動画に持ち込みます。撮影後に色調を選び直すのではなく、撮る段階でスタイルを当てられる方向です。

前世代のX300 Ultraで動画機能に力が入れられた流れを、そのまま押し広げた格好と言えます。スマートフォンの映像制作用途が広がるなかで、色の作り込みを端末側で完結させたいという需要は着実に増えています。

OriginOS 7は9月16日に先出し、折りたたみ由来のマルチタスク

X500シリーズにはOriginOS 7がプリインストールされます。こちらはvivoの開発者向けイベントで9月16日に披露される予定で、端末発表より5日早く中身が明かされることになります。

土台となるのはAndroid 17です。見た目はガラスのような質感を強めた方向へ振られており、Appleが近年のiOSで採った表現に近い印象を受けます。

実用面で注目したいのは、折りたたみ機のX Fold 6で導入されたAtomic Workbenchが持ち込まれる点です。複数のアプリを画面の端や上部に常時表示させたまま作業を続けられる仕組みで、アプリ間を何度も行き来する使い方では効きます。もともと画面の広い折りたたみ機のために作られた機能なので、通常サイズの画面でどこまで窮屈にならずに収まるかは、実機を触ってからの判断になりそうです。

まとめ

vivoはX500シリーズを9月21日に中国で発表し、価格と販売時期を明らかにします。最上位のX500 Pro MaxはSonyのLytia L910を軸に17段のダイナミックレンジと4K240スローモーションを掲げ、200メガピクセル望遠とCIPA 7の手ブレ補正で固めてきました。OriginOS 7の先行公開が9月16日に置かれていることを踏まえると、ソフトとハードを続けて見せる9月後半の流れが1つの山場になります。グローバル版がいつ、どの価格で出てくるかが次の焦点です。