Metaが、AIグラス「Ray-Ban Meta」と「Oakley Meta」向けの大型ソフトウェアアップデートを配信し始めました。目玉は、対面の相手の言葉を音声で訳し返す「ライブ翻訳」が日本語に対応したことです。あわせて、スローモーションやハイパーラプスといった撮影モード、周囲の雑音のなかで正面の声を聞き取りやすくする会話フォーカスも日本で使えるようになります。アップデートはペアリング済みのMeta AIアプリを通じて順次届きます。

ライブ翻訳がついに日本語で使える

これまで英語やスペイン語など一部の言語に限られていたライブ翻訳が、今回のアップデートで日本語を含む14言語を新たに取り込みました。これで対応言語は合計20言語になります。日本語のほか、英語、スペイン語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、ポルトガル語、アラビア語、中国語(マンダリン)、韓国語などが並びます。

仕組みはシンプルで、グラスに内蔵したマイクが相手の話し声を拾い、内蔵スピーカーから訳した音声を返します。スマートフォンの画面を見ながら操作する翻訳アプリと違い、視線を落とさずに会話へ集中できる点が、メガネ型ならではの強みです。海外からの旅行者との立ち話や、日本語がわからない相手との簡単なやり取りなど、身近な場面での実用性が期待できます。

スローモーションとハイパーラプスの撮影に対応

動画まわりも強化されました。Ray-Ban Meta(Gen 2)とOakley Metaに搭載された1200万画素の超広角カメラと3K Ultra HDの撮影機能を生かし、スローモーションとハイパーラプスの2つのモードが新たに使えます。

スローモーションは、スポーツの一瞬の動きや子どもの表情など、通常の速度では見逃してしまう場面を印象的に切り取るのに向いています。一方のハイパーラプスは、長い時間の移り変わりを数秒に凝縮する早回し映像で、街歩きや景色の記録と相性が良いモードです。どちらも手ぶらのまま一人称視点で撮れるため、両手がふさがるアクティビティでも構図を気にせず記録できます。

雑音のなかで会話を助ける「会話フォーカス」

新機能の会話フォーカスは、正面にいる相手の声を強調して聞き取りやすくする仕組みです。オープンイヤー方式のスピーカーに加え、特定の方向の音を拾うビームフォーミング技術と、リアルタイムの空間処理を組み合わせています。

レストランやオフィス、人混みといった雑音の多い環境では、相手の声が周囲の音に埋もれてしまいがちです。会話フォーカスはそうした状況で正面の声を持ち上げ、対面のやり取りを助けます。翻訳機能と組み合わせれば、騒がしい場所での外国語の会話もより成立しやすくなりそうです。

日本での販売網も広がる

ソフトウェアの進化と並んで、販売面の動きも見えてきました。7月22日からは、Metaの正規販売パートナーであるヨドバシカメラ、ビックカメラ、ソフトバンクの対象店舗でもRay-Ban Metaの取り扱いが始まります。対象となるのは一部のモデルです。

すでに各社のオンラインストアと、ビックカメラ有楽町店・なんば店、ヨドバシカメラAkiba店・梅田店では先行販売が行われています。実店舗での取り扱いが広がることで、掛け心地やレンズの見え方といった、実際に試さないとわかりにくい部分を確かめてから選べるようになります。

まとめ

今回のアップデートは、ライブ翻訳の日本語対応を中心に、スローモーションやハイパーラプスの撮影、会話フォーカスといった実用機能を一度に日本へ届ける内容です。画面を見ずに翻訳や撮影ができるメガネ型ならではの手軽さが、日常のなかでどこまで根づくかが注目されます。7月22日からは店頭での取り扱いも広がるため、AIグラスを検討している人にとっては実物を試す機会も増えそうです。