MicrosoftがOutlookとTeamsに組み込まれているCopilotの画面を作り替えます。現地時間8月21日に告知され、2026年9月に一般提供される見込みです。全画面とサイドペインの両方が対象で、チャットを中心に据えた構成へ変わるほか、業務データを参照させるかどうかを利用者が切り替えられるようになります。
全画面とサイドペインを別々の考え方で作り分ける
今回の刷新は、Microsoftが各製品で進めているCopilot体験の整理をOutlookとTeamsにも広げたものです。ナビゲーションを簡素にして、チャットのやり取りそのものに視線が集まる構成へ寄せています。
作り分けの方針がはっきりしているのが特徴です。全画面版は、独立したMicrosoft Copilotアプリの新デザインをほぼそのまま踏襲します。一方のサイドペイン版は、メールを読みながら、あるいは会議の流れを追いながら使う場面を前提に、OutlookとTeamsそれぞれの文脈に合わせて最適化されます。同じCopilotでも、単体で腰を据えて使うときと、作業の脇に置いて使うときでは求められる形が違うという整理です。
エージェントの見つけやすさや呼び出しやすさも、あわせて見直しの対象に入っています。
業務データを参照するかどうかを自分で決められる
機能面で目を引くのは、Work IQのコントロールが加わる点です。
Work IQは、Microsoft 365に日々たまっていくメールやチャット、ドキュメント、会議といった業務の文脈をAIが理解し、応答に生かすための基盤です。単語が一致する情報を探してくるのではなく、組織の中でその情報が何を意味するのかまで踏まえて答えられるようにする層だと考えると分かりやすいはずです。
今回追加されるコントロールは、この参照を効かせるかどうかを利用者側で切り替えるためのものです。社内の込み入った経緯を踏まえた回答がほしい場面と、目の前の文章だけを手早く整えたい場面では、必要な材料が違います。裏で常に働く仕組みではなく、状況に応じて自分で入り切りできる形になるのは、実務上の意味が小さくありません。
「タスク」ビューで時間のかかる処理を追える
全画面版には「タスク」ビューが新設されます。ここで確認できるのは、エージェントの動作状況や、実行を予約したチャットといった、すぐには終わらない類の処理です。
エージェントに仕事を任せる使い方が増えるほど、依頼したまま結果が返ってこない時間が生まれます。今どこまで進んでいるのか、そもそも動いているのか。それを一覧で確かめられる場所が用意されるのは、任せる側の負担を減らす方向の変更です。
管理者に残るのは周知と資料の更新
導入の手続きは軽く済みます。この変更はサービス更新の一部として既定で有効になり、利用者にも管理者にも操作は求められません。ライセンス、アクセス許可、既存のコンプライアンス制御にも変更は入らないとされています。
そのぶん、管理者に残る仕事は事前の周知です。画面が変われば問い合わせは増えますし、現行のCopilotを前提に作った社内マニュアルや研修資料、導入ガイドは、そのままでは説明と実物が食い違います。9月という時期が示されている以上、更新が必要な資料の洗い出しは早めに始めておいたほうが無難です。
まとめ
OutlookとTeamsのCopilotが、全画面とサイドペインの両方でチャット中心のデザインに切り替わります。一般提供は2026年9月の見込みで、Work IQの参照を利用者が切り替えられるコントロールと、長時間かかる処理を追える「タスク」ビューが加わります。既定で有効になるため操作は不要ですが、社内資料の更新という宿題は管理者の手元に残ります。
