OpenAI が、MediaTek と Qualcomm の協力を得てスマートフォン向けの独自プロセッサを開発しているとの観測が伝えられました[1]。著名アナリストの指摘によるもので、AI を中心に据えたスマートフォン向けに使われ、量産は2028年になる見込みとされています[1]。現時点では公式発表のない未確定の情報ですが、報じられている内容を整理します。
アナリストが指摘する「AIスマホ」構想
今回の情報源は、TF International Securities のアナリスト、ミンチー・クオ(Ming-Chi Kuo)氏です[1]。同氏は X(旧 Twitter)で、OpenAI が AI スマートフォン構想の一環として、MediaTek および Qualcomm と組んでスマートフォン向けプロセッサを開発していると述べました[1]。量産は2028年に行われる見通しで、チップの具体的な仕様やサプライヤーは2026年末から2027年初頭にかけて確定するとされています[1]。
OpenAI は前年、次世代の計算基盤(コンピュータークラスター)を支える独自の AI チップを開発するため、Broadcom との提携を発表していました[1]。今回の噂が事実であれば、同社の独自チップ戦略がデータセンター向けにとどまらず、スマートフォン用の半導体にまで広がることになります[1]。
省電力と小型モデルの実行を重視した設計か
クオ氏によれば、チップ設計では「消費電力、メモリ階層の管理、そして基本的な小規模モデルの実行」が重要な検討事項になるといいます[1]。これは、端末側(ローカル)では軽量な AI モデルを動かし、より複雑で負荷の高い処理はクラウド上の AI に任せるという考え方です[1]。クラウド側の AI は端末内の処理よりも高性能になりやすいため、役割を分担する構成は理にかなっています。
さらにクオ氏は、この端末がユーザーの状況(コンテキスト)を「継続的に」理解する必要があると示唆しています[1]。そのため、常時起動(オールウェイズオン)を前提とした機能を広く備える可能性があります[1]。こうした低消費電力での常時稼働自体は新しい発想ではなく、Qualcomm が近年のチップに搭載している「Sensing Hub」も同様の用途に対応しています[1]。
製造面では、Foxconn のライバルとして知られる中国の Luxshare(立訊精密)が、独占的な「システム共同設計・製造パートナー」になるとされています[1]。
仮に専用プロセッサが投入されるなら、CPU や GPU の純粋な処理能力よりも AI 向けの演算回路(シリコン)を優先する設計になると見られます[1]。これは、生のスペックよりも AI 機能を重視する Google の Pixel に近い方向性です[1]。ただし、AI 専用回路に最適化されていない機械学習モデルは GPU や CPU での処理に切り替わることもあるため、自社製モデル以外も動かす想定であれば、CPU・GPU の性能を大きく妥協できないという課題も残ります[1]。
まとめ
一連の情報が事実であれば、OpenAI は2028年に向けて独自チップを搭載した AI スマートフォンの実現に動いていることになります[1]。とはいえ、いずれも OpenAI からの公式発表ではなくアナリストによる観測の段階にとどまります。仕様やサプライヤーが固まるとされる2026年末以降の続報を待ちたいところです。
出典:https://www.androidauthority.com/openai-smartphone-mediatek-qualcomm-chips-3660993/
