モトローラ・モビリティ・ジャパンが、折りたたみスマートフォン「motorola razr fold」を8月4日に発売します。価格は公式オンラインストアで29万9800円。縦折りのrazrシリーズを長く手がけてきた同社にとって、横に開くブック型は今回が初となります。8.1インチの2Kメインディスプレイ、6000mAhのバッテリー、5000万画素の3眼カメラを積み、折りたたみ端末の弱点とされてきた部分をまとめて埋めにきた1台です。

縦折り一本だったrazrに横開きが加わる

razrといえば、閉じると手のひらに収まる縦折りのイメージが定着しています。今回のrazr foldはその路線とは別で、開くとタブレットのような大画面になるブック型です。グローバルでは2026年2月のMWC Barcelona 2026ですでに披露されており、日本にはおサイフケータイ対応などのローカライズを済ませた状態で入ってきます。

モトローラはこのタイミングで製品構成そのものも整理しました。従来のrazrとrazr ultraを1つにまとめ、縦折りのrazrと横開きのrazr foldという2機種体制に切り替えます。折りたたみ市場が広がる中で、形状ごとに1機種ずつ置く分かりやすい並べ方に落ち着いた格好です。

横開き市場そのものには先行するメーカーがすでにいます。後発として入るモトローラは、既存の折りたたみユーザーが感じているカメラ性能、バッテリーのもち、耐久性という3点の不満を自社の分析として挙げ、そこを解決した端末だと位置づけています。裏を返せば、この3点がrazr foldの見どころということになります。

8.1インチ2K、ピーク輝度6200ニトの大画面

開いたときのメインディスプレイは8.1インチで、解像度は2K、リフレッシュレートは120Hzです。ピーク輝度は6200ニトに達し、屋外の直射日光下でも表示が飛びにくい水準になっています。閉じた状態で使うアウトディスプレイは6.6インチと大きめで、こちらは最大165Hzに対応します。

アウトディスプレイのカバーガラスには、コーニングのGorilla Glass Ceramic 3を採用しました。ガラスにセラミック成分を加えることで割れにくくし、傷が入っても広がりにくいという素材です。スマートフォンへの搭載はrazr foldが世界初とされ、2mの高さからコンクリートに落とす試験もクリアしています。ヒンジはチタン製で、80万回の開閉試験を通過しました。防水防塵はIP48/IP49です。

折りたたみ端末は構造上どうしても壊れる不安がつきまといますが、razr foldはガラス、ヒンジ、防水の3方向から手当てをしています。展開時の厚さは約4.55mm、折りたたむと約9.89mm、重さは約243gです。

6000mAhバッテリーと5000万画素3眼カメラ

バッテリー容量は6000mAhで、モトローラは折りたたみ端末として史上最大としています。薄い筐体に大容量を詰め込めた背景にはシリコンカーボン技術があり、充電は80WのTurboPowerに対応、ワイヤレス充電も最大15Wで使えます。大画面を長時間使う端末だけに、容量が効いてくる場面は多そうです。

カメラはメインカメラ、3倍光学ズームの望遠、超広角とマクロを兼ねるレンズという3眼構成で、いずれも5000万画素です。メインセンサーにはソニーセミコンダクタソリューションズのLYT-828を採用しました。カメラ評価で知られるDxOMarkでは折りたたみ端末として1位の評価を獲得しています。AIが細部を補完する最大100倍のスーパーズーム、8K Dolby Vision動画の撮影にも対応します。

インカメラは閉じた状態で約2000万画素、開いた状態で約3200万画素と2つ用意されています。背面カメラを使ったセルフィーも撮れるので、画素数だけで選ぶ必要はありません。

AI機能とスタイラス、パソコン連携も

ソフト面ではGoogleのGeminiに加えて、モトローラ独自のmoto aiを搭載します。海外での買い物や会話を想定したリアルタイム翻訳などが使えます。今秋にはAndroid 17へのバージョンアップが予定されており、そのタイミングでAIエージェントのMotorola Qiraに対応し、パソコンとの連携もスムーズになるとしています。

メインとアウトの両方のディスプレイが、別売のスタイラスペンmoto pen ultraに対応します。価格は1万2000円で、イラストを描くだけでなく、ペンを取り出すと出てくるメニューから拡大鏡やOCR、画面への注釈書き込みが呼び出せます。8.1インチの大画面と組み合わせると、メモ用途での使い勝手はかなり変わってきそうです。

チップセットはクアルコムのSnapdragon 8 Gen 5で、メモリーは12GB、ストレージは256GB。OSはAndroid 16です。nanoSIMとeSIMのDSDVに対応し、Wi-Fi 7とBluetooth 6.0をサポートします。おサイフケータイに対応し、生体認証は指紋と顔の両方が使えます。

本体色と販売チャネル

カラーはPANTONEカラーの2色展開で、PANTONE Blackened Blueはスーツを思わせる織物調、PANTONE Lily Whiteはバッグのようなレザー調の仕上げです。金属やガラスの光沢とは違う質感の作り分けで、開かずに置いているときの見え方にも気を配っています。

販売は公式オンラインストアのほか、Amazon.co.jpやIIJmioでも扱われます。29万9800円という価格はスマートフォンとしては高い部類ですが、横開き折りたたみのフラッグシップという枠で見れば妥当なレンジに収まっています。

まとめ

motorola razr foldは、縦折り一本だったモトローラが初めて出す横開きの折りたたみ端末です。8.1インチ2Kの大画面、6000mAhのバッテリー、DxOMarkで折りたたみ1位を獲得したカメラ、世界初採用のGorilla Glass Ceramic 3と、既存ユーザーの不満点に真正面から答える構成になっています。発売は8月4日、価格は29万9800円です。