Huaweiがカメラ重視のフラグシップ「HUAWEI Pura 90s」シリーズをグローバル市場向けに投入しました。最上位のPura 90s Pro Maxは、望遠カメラに1/1.28型という大型センサーの2億画素を載せた構成が最大の特徴です。加えて、グローバル向けのHuaweiフラグシップとしては久々に5G NRへ対応しました。マレーシアを皮切りに販売が始まっています。

望遠が主役という珍しい構成

多くのスマートフォンでは、最も大きなセンサーはメインの広角カメラに割り当てられます。Pura 90s Pro Maxはここを逆にしてきました。

背面は3眼で、内訳は5000万画素のメインカメラ、4000万画素の超広角、そして2億画素の望遠です。メインはF1.4からF4.0まで動く可変絞りと光学式手ぶれ補正を備え、望遠はF2.6で同じく手ぶれ補正付き。焦点距離は順に24mm、13mm、89mmで、ズームは4倍光学、デジタルでは100倍まで伸びます。

問題の望遠センサーは1/1.28型です。この大きさは他社のハイエンドがメインカメラに使う水準で、それを望遠側に持ってきたことになります。センサーが大きいほど1画素あたりで受け取れる光の量に余裕が生まれるため、望遠という条件の厳しいレンズでも画質を保ちやすくなる、という理屈です。

ただし2億画素で記録できるのは4倍ズーム時に限られ、しかもHOTA(無線経由のソフトウェア更新)の適用が前提だとHuaweiは注記しています。購入直後にすべてが使えるわけではない点は押さえておきたいところです。

このほか、色再現を担う専用の測色センサーが第2世代の「True-to-Colour Camera 2.0」に更新され、逆光に強いUltra Lighting HDRや20倍相当の望遠動画にも対応します。撮影支援としては、構図の候補を提示するAI構図、ガラス越しの映り込みを除去するAI De-glare、被写体の大きさや位置を後から動かせるAI Moveが用意されました。手ぶれ補正の評価はCIPA 7.0基準です。

5Gが戻ってきた

もう1つの見どころが通信です。Pura 90s Pro Maxは5G NRのn1からn84まで、20を超えるバンドに対応します。4G LTE、3G、2Gも一通り押さえた構成です。

Huaweiのフラグシップは長らく、グローバル向けモデルが4G止まりという状態が続いていました。ハードウェアの完成度とは別のところで選びにくい端末になっていたわけで、5G対応はその制約が外れたことを意味します。無線まわりはWi-Fi 7とBluetooth 6.0、独自規格のNearLink E2.0にも対応します。

画面と本体、電池

ディスプレイは6.9型のLTPO OLEDで、解像度は2880×1308ドット、460ppiです。リフレッシュレートは1Hzから120Hzまで可変し、タッチのサンプリングレートは最大300Hzに達します。10.7億色表示と高周波PWM調光にも対応しました。

表面には自社開発の強化ガラス「崑崙ガラス」の反射低減・耐傷版が使われています。Huaweiの社内試験では、従来ガラス比で光の反射が70パーセント減、耐傷性が16倍、耐落下性が25倍、指紋防止コーティングの寿命が200パーセント向上したとされています。いずれもメーカー自身の測定値であり、実使用での破損を保証するものではありません。

電池は非EU圏向けで公称6000mAh。充電は有線100W、ワイヤレス80Wに対応します。防塵防水はIP68とIP69の両方を取得しました。本体は164×77.1×8.1mmで重さは約230.5g、メモリは12GB、ストレージは512GBです。SoCはオクタコアのKirin 9030S、OSはEMUI 16.0で、AIアシスタントのCeliaが音声から通話や予定管理を実行します。

価格

マレーシアではシリーズがRM3,699(約14万7000円)から、Pura 90s Pro Maxの12GB+512GB版がRM4,899(約19万4000円)で販売されます。同時にワイヤレスイヤホンの「HUAWEI FreeClip 2 S」なども発表されました。

※1リンギット39.7円換算(2026年7月21日時点)

まとめ

Pura 90s Pro Maxは、望遠カメラに1/1.28型の2億画素センサーを割り当てるという、他社があまり取らない設計を選んだ端末です。2億画素の記録が4倍ズーム時かつソフトウェア更新後に限られる点や、耐久性の数値がメーカー試験値である点には注意が必要ですが、望遠を主役に据えた構成そのものは明快です。グローバル向けで5Gが使えるようになったことも合わせて、選択肢として検討しやすくなりました。