OpenAIが、ChatGPT Plusの契約者に対して5時間ごとの利用上限を再び設けました。対象になるのは業務向けの「ChatGPT Work」と、コーディングを任せる「Codex」の2つです。適用の開始は現地時間の8月25日で、月額100ドルと200ドルのProプランは当面のあいだ対象から外れます。7月にいったん取り払われた仕組みが、1カ月半ほどで戻ってきた形です。

週の枠に、5時間の枠が重なる

今回の変更でPlusの利用者が向き合うことになるのは、性質の違う2つの上限です。ひとつはこれまでどおりの週単位の枠で、もうひとつが今回復活した5時間ごとの枠になります。後者は週の枠を置き換えるものではなく、その内側にもう1段の天井を足すという扱いです。

5時間の枠は、決まった時刻でリセットされるタイプではありません。直近5時間ぶんの使用量を見る、いわゆるスライド式の窓として動きます。上限に触れた場合は日付が変わるのを待つ必要はなく、古い消費が窓から抜けていくのに合わせて再び使えるようになります。深夜0時まで手が止まる、という種類の制約ではないわけです。

とはいえ、短時間に集中して重い処理を投げる使い方には効いてきます。Codexに大きめのリポジトリを触らせる、ChatGPT Workに長い調査を任せる、といった作業を続けて走らせると、週の枠に余裕があっても5時間の枠のほうが先に埋まる場面が出てきます。

OpenAIが挙げた理由は「使い切ってしまう」問題

この変更を告知したのは、CodexとChatGPT Workの技術リードを務めるティボ・ソティオ氏です。8月24日にXへ投稿し、翌日から適用すると明らかにしました。

同氏の説明は2点に整理できます。ひとつは計算資源の話で、5時間の枠を設けることで負荷の山谷をならせるため、そのぶん週単位の枠を手厚く保てるというものです。上限を増やしているように見えて、狙いは週の枠を削らずに済ませることにあります。

もうひとつは利用者側の体験に関する話です。Plusには比較的カジュアルな利用者や使い始めたばかりの人が多く、そうしたユーザーが自覚のないまま1週間ぶんの枠を数時間で使い切ってしまう例があったと同氏は指摘しています。気づいたときには週の残りが尽きていた、という状態は良い体験とは言えない、という判断です。5時間の枠は、その意味では減速帯のような役割を持たされています。

7月の撤廃から、1カ月半での揺り戻し

この上限をめぐる動きは、ここ数カ月で何度か方向が変わっています。5時間ごとの制限は7月12日にいったん撤廃され、このときはPlus、Pro、Businessの各プランがまとめて対象になりました。週の枠だけを見ていればよい状態が、そこから続いていたことになります。

その後、7月28日に翌日から復活させるという告知が出ましたが、実際には適用が先送りされました。結果として、撤廃から復活までにおよそ1カ月半の間が空いています。今回はそこから対象を絞り込み、Plusだけに戻すという着地になりました。

Proが当面外れることの意味

Proが対象外に置かれた点は、プランごとの線引きがはっきりした変更と言えます。Plusは月額20ドル(約3,200円)で、Proは月額100ドル(約1万6,000円)と200ドル(約3万2,000円)の2段構えです。支払っている額に応じて、短時間に集中して使う自由度も変わるという整理になります。

※1米ドル=159円換算(2026年8月26日時点)

もっとも、Proの除外は「今後数カ月は適用しない」という言い方であり、恒久的な免除とは説明されていません。Plusでの運用を見ながら判断していく余地を残した書き方です。Codexを日常的に回している人にとっては、プランの選び直しを考える材料が増えたことになります。

まとめ

ChatGPT Plusでは、8月25日からChatGPT WorkとCodexに5時間ごとの利用上限が戻りました。週単位の枠と併存する形で、スライド式の窓として動きます。OpenAI側の説明は、負荷を平準化して週の枠を手厚く保つこと、そして週の枠を一気に使い切ってしまう体験を避けることの2点です。Proは当面のあいだ対象外ですが、恒久的な措置とはされていません。