Appleは2026年5月21日、Apple TVがメジャーリーグサッカー(MLS)の試合「LAギャラクシー対ヒューストン・ダイナモFC」を、iPhone 17 Proだけで撮影してライブ配信すると発表しました[1]。試合は米国西部時間5月23日午後7時30分(日本時間5月24日午前11時30分)から、カリフォルニア州カーソンのディグニティ・ヘルス・スポーツ・パークから配信されました。北米でのFIFAワールドカップ2026™に向けてMLSがレギュラーシーズンを中断する直前の最終週末に組まれた、文字通り「節目」の中継です。
iPhoneだけで撮影する初のプロスポーツ生中継
Apple TVは、メジャーリーグレベルのプロスポーツイベントの生中継を、ライブ全体でiPhoneだけで撮影するのは今回が初めてだとしています[1][2]。これまでも一部のシーンをiPhoneで撮影する例はありましたが、試合の全カメラ位置にiPhoneを配置して中継ワークフローを完結させるのは、メジャーリーグ規模では世界初の試みです[2]。
会場には15台のiPhone 17 Proを使うスタッフが配置され、ピッチでのウォームアップ、選手紹介、ゴールの瞬間のアングル、観客席の雰囲気までを撮影しました[3]。iPhoneのコンパクトな筐体を生かして、従来の業務用カメラでは入り込みにくかった位置からのアングルを多数取り入れ、視聴者を「より試合の近く」へ引き込む狙いです[1]。
iPhone 17 Proのカメラ性能が支える映像品質
中継の中核となったのは、iPhone 17 Proに搭載された3つの48MP Fusionカメラです[1]。iPhone 17 Proは48MPのメイン、超広角、望遠の3眼構成で、合計8つの焦点距離に相当する画角を切り替えて使えるようになっています[4]。望遠はiPhoneとして過去最長の8倍光学品質ズームに対応し、ピッチの遠い位置からプレーを切り取ることもできます[4]。
業務用ワークフローを支えるのが「Apple Log 2」です[1]。Apple Log 2は色味を後段のカラーグレーディング工程で柔軟に整えるためのログ収録モードで、ProResやAcademy Color Encoding System(ACES)と組み合わせて、放送制作向けのカラーワークフローに乗せられます[4]。iPhoneで撮ったとは思えない映像品質を担保している土台です。
「フライデーナイト ベースボール」での実績を経て本格運用へ
iPhoneによるスポーツ中継への挑戦は、今回が初めてではありません。Apple TVは2025年9月の「フライデーナイト ベースボール」でボストン・レッドソックス対デトロイト・タイガースの試合中に、iPhone 17 Proを使って厳選した瞬間や映画のようなスタジアム内の映像を撮影しました[1]。
この収録はアメリカ野球殿堂からも記録に残る取り組みと評価され、放送で使われたiPhoneそのものが殿堂の常設展示に加えられています[1]。野球の中継現場で「iPhoneが業務カメラのワークフローに正式に入った」象徴的な出来事だったと言えるでしょう。
その後Appleは、2025年MLSカップやその他のスポーツ配信でiPhone活用の比率を高め、2026年シーズンを通して「フライデーナイト ベースボール」と「MLS Season Pass」の制作ローテーションにiPhoneを組み込む方針を打ち出しています[1]。今回のLAギャラクシー対ヒューストン・ダイナモFC戦は、その流れの延長線上にある「全編iPhone撮影」という次の節目です。
視聴方法と今後の展開
今回の試合は、Apple TVに加入している100を超える国と地域の登録者が、地域制限なしで視聴できます[1]。MLSの全試合は引き続き「MLS Season Pass」で配信され、新規登録者は1週間の無料トライアルでまず視聴を試せます[1]。MLSは試合後にFIFAワールドカップ2026™のためレギュラーシーズンを中断するため、今回の中継はシーズン前半の締めくくりにあたる週末でもありました[3]。
iPhoneによる本格的なスポーツ中継は、今後MLSとMLBの両方で日常的な選択肢になっていきそうです。視聴者の側からすれば、肉眼に近いコンパクトなカメラだからこそ撮れるアングルが番組演出の標準となる流れで、Apple TVのスポーツ中継の見え方そのものが変わっていく可能性があります。
まとめ
Apple TVは2026年5月23日のLAギャラクシー対ヒューストン・ダイナモFC戦を、iPhone 17 Proだけで撮影してライブ配信し、メジャーリーグ規模のプロスポーツ中継の全編をiPhoneで撮影する初の事例となりました。3つの48MP Fusionカメラ、Apple Log 2、そして「フライデーナイト ベースボール」で積み上げた実績が、業務カメラのワークフローにiPhoneを正式に組み込むことを可能にしています。2026年シーズンを通して、MLBとMLSの制作にiPhoneが組み込まれていく流れは、これからのスポーツ中継の景色を少しずつ変えていきそうです。
