Appleは2026年3月にMacBook Proを更新したばかりですが、年内にもう一段大きな刷新が控えているとみられています。画面はmini-LEDから有機ELへ、さらにMac初のタッチ操作対応、ノッチの廃止と薄型化まで踏み込む内容です。ところが搭載チップについては、直前になって当初の想定と違う話が出てきました。
画面がmini-LEDから有機ELへ
新しいMacBook Proで最も大きな変更点とされているのが、ディスプレイ方式の切り替えです。現行のmini-LEDから有機ELへ移り、Macとしては初めて有機ELパネルを積むことになります。AppleはiPhone、iPad、Apple Watchで先に有機ELを採用してきたので、残っていた最後の主力製品がようやく揃う形です。
有機ELは画素単位で発光を止められるため、バックライトに依存するmini-LEDと比べて黒の締まりとコントラストで有利になります。色の鮮やかさについても改善が見込まれます。この点はMing-Chi Kuo氏やBloombergなど複数の情報筋が指摘しており、比較的固い部分と考えてよさそうです。
Macとして初めてタッチ操作に対応
画面の変更はパネル方式だけにとどまりません。同じ刷新でMacBook Proは初のタッチ対応Macになるとされています。
注目したいのは、単にパネルにタッチセンサーを載せるだけの話ではないという点です。Bloombergの報道によれば、AppleはmacOS側をタッチ前提で作り替えているとされます。ボタンやコントロールに指で触れると、macOSがその場面に応じた操作系を出し分ける。メニューバーをタップすればコントロールが自動的に拡大し、指でも扱いやすくなる、といった具合です。ピンチによる拡大縮小や高速なスクロールといった、スマートフォンやタブレットで身についた操作もそのまま通用します。
タッチ対応Macの噂は長く出ては消えを繰り返してきましたが、今回はOSの操作体系ごと手を入れるという話になっており、これまでとは踏み込み方が違います。
ノッチが消え、Dynamic Islandが載る
外観にも手が入ります。現行機はFaceTimeカメラを収めるノッチが画面上部に食い込んでいますが、新型ではノッチをやめてパンチホール型のくり抜きに変わるとされています。
そのうえでAppleは、Dynamic IslandをMacに持ち込むと報じられています。iPhoneと同じように、カメラのくり抜きを見せ方でうまく処理しつつ、ライブアクティビティや通知といった情報を表示する領域として使う想定です。
本体は再び薄型化する方向とされています。Appleは2021年のMacBook Proで方針を転換し、厚みを増やす代わりにMagSafeやHDMI、SDカードスロットを復活させました。今回はその厚みを削りにいくことになりますが、ポートを減らすのかどうかまでは分かっていません。薄さと拡張性のどちらを削るのかは、実機が出るまで判断できない部分です。
想定と違ったのはチップの世代
ここまでは順当な進化の話ですが、直近で流れが変わったのが中身です。
この刷新はM6 ProとM6 Maxで登場すると広く見られていました。ところが最新の報道では、現行機と同じM5 ProとM5 Maxをそのまま使うとされています。背景にあるのは、AppleがM6世代で上位チップを作らないという話です。M6は標準構成のみで、M6 ProもM6 MaxもM6 Ultraも用意されないと伝えられています。
Appleが力を入れる先はM7世代で、M7 ProとM7 MaxではAI処理性能の大幅な引き上げが焦点になるとされています。つまり今回のMacBook Proは、筐体と画面を一気に更新する一方で、演算性能の伸びは次の世代に持ち越す構成になる可能性があります。買い替えを検討している人にとっては、この点をどう見るかが判断の分かれ目になりそうです。
名称と時期はまだ流動的
呼び名についても憶測が出ています。Mark Gurman氏は、Appleがこれらのモデルをラインアップの最上位だと示すためにMacBook Ultraと名付ける可能性に触れています。ただしM5 ProとM5 Maxを積むという話が出てきたことで、上位機として売り出すための整理はやりにくくなりました。
発表時期は年内、10月から11月あたりという見方があります。3月に更新した製品を同じ年にもう一度更新するのは奇妙に映りますが、過去に例がないわけではありません。Bloombergは、刷新版が年内から来年初頭にかけて登場する見通しだと伝えています。
まとめ
次のMacBook Proは、Mac初の有機ELパネルとタッチ操作、ノッチの廃止とDynamic Island、そして薄型化と、外側をまとめて刷新する内容になるとみられています。一方で中身はM5 ProとM5 Maxで据え置きとされ、上位チップの強化はM7世代へ先送りされる見込みです。登場は年内から来年初頭とされていますが、いずれもAppleが認めた情報ではないため、仕様も時期も動く余地は残っています。
