Xiaomiが、中国で新たに定められたモバイルバッテリーの安全規格(新国標)に対応した初めての製品「Xiaomi Power Bank 20000 22.5W」を発表しました。中国国内で7月22日から全チャネルで販売され、価格は149元(約3,600円)です。容量は20,000mAhで、本体にケーブルを内蔵しながら、より厳しくなった安全基準をクリアした点を前面に打ち出しています。

※1人民元=約24円換算(2026年7月24日時点)

中国の新しい安全規格に合わせた1台

このモデルの最大の特徴は、中国で導入が進むモバイルバッテリー向けの強制的な安全規格に準拠している点です。新しい国家標準は高温や過充電、圧壊に対する保護をこれまでより強く求め、繰り返し充電したあとのリチウムの析出を確認する試験も新たに加えられました。古くなった電池でも内部短絡が起きにくいようにする狙いがあります。

この規格自体は施行までに猶予期間が設けられており、義務化されるのは2027年4月1日からです。Xiaomiは施行を待たずに準拠製品を投入した形で、安全性を重視する姿勢を早めに示したことになります。背景には、モバイルバッテリーの発火やリコールが各国で相次ぎ、航空機への持ち込み制限が強化されるなど、安全性への関心が高まっている事情があります。

針刺しや圧壊にも耐える安全試験

Xiaomiによれば、この製品は一連の厳しい安全試験を通過しています。具体的には、4mmの針を突き刺す貫通試験、135℃の高温環境にさらす試験、通常の1.3倍の電圧をかける過充電試験、およそ1.3トン(14kN)相当の力で押しつぶす圧縮試験、そして300回の充放電を繰り返して劣化やリチウムの析出を調べる経年試験などです。これらの試験を経ても発火・爆発しないことを確認したとしています。

安全性を支える工夫は本体の構造にも表れています。内部には20,000mAhの容量を1つの大きなセルでまかなうのではなく、10,000mAhのセルを2つ組み合わせる構成を採用しました。1セルあたりの容量を抑えることで、発熱や不具合のリスクを分散する狙いがあると見られます。

20000mAh・ケーブル一体で3ポート、電池の状態も確認できる

使い勝手の面では、上部にUSB Type-Cのケーブルを内蔵しており、別途ケーブルを持ち歩かなくても充電を始められます。ポートはUSB Type-C 2つとUSB Type-A 1つの「2C+1A」構成で、いずれも最大22.5Wの出力に対応します。複数の機器を同時に充電したい場面でも扱いやすい設計です。

スマート管理機能も備えます。ケーブルでパソコンなどに有線接続すると、内部の電池ごとの情報や充電の履歴をたどれるほか、異常な充電の記録を確認できます。電池の状態を把握しやすくすることで、長く安心して使えるようにする工夫です。カラーは浅いグレーと濃いグレーの2色を用意しました。

なお本製品は、Xiaomiが6月に発売したケーブル一体型の「Xiaomi 20000 22.5W モバイルバッテリー(2026年モデル)」をベースにしています。こちらも同じ149元で、内蔵ケーブルと2C+1Aのポート構成を持つ製品でした。今回のモデルは、そこに新しい安全規格への対応を明確に加えた位置づけと言えます。

まとめ

「Xiaomi Power Bank 20000 22.5W」は、中国の新しいモバイルバッテリー安全規格に準拠したXiaomi初の製品です。20,000mAhの容量とケーブル一体型の設計、2C+1Aの3ポートで最大22.5Wの充電に対応しつつ、針刺しや圧壊、過充電といった厳しい試験をクリアした安全性を打ち出しました。価格は149元(約3,600円)で、中国では7月22日から販売されています。規格の義務化を前に安全性を強調する動きは、今後のモバイルバッテリー選びの一つの目安になりそうです。