ソニーが、完全ワイヤレスイヤホンの最上位機「WF-1000XM6」を発売しました。前モデル「WF-1000XM5」から約2年5カ月ぶりの刷新で、新開発のドライバーとノイズキャンセリング用プロセッサーを軸に、音質と静けさの両方を底上げした一台です。国内のソニーストア価格は44,550円(税込)で、発売日は2月27日。ここでは新モデルの注目点を整理します。

約2年5カ月ぶりの刷新で何が変わったのか

WF-1000XMシリーズは、ソニーの完全ワイヤレスイヤホンの看板を担ってきた製品群です。今回のXM6は、単なるマイナーチェンジではなく、音を生み出すドライバーから信号処理、装着感、ノイズキャンセリングの仕組みまで、主要な要素をひと通り作り直してきました。前モデルから長く間隔が空いたぶん、世代を一気に進めた印象の強い更新です。

新開発ドライバーとプロセッサーで音を底上げ

音の入り口となるドライバー(音を鳴らす振動板の部品)には、新たに開発した8.4mm径のユニットを採用しました。ソニーのサウンドエンジニアと共同で音をチューニングし、低音の量感とボーカルの明瞭さを両立させています。

信号処理を担う頭脳も新しくなりました。新世代の高音質ノイズキャンセリングプロセッサー「QN3e」を搭載し、これは同社の上位オーバーイヤー型「WH-1000XM6」にも使われているものです。音声処理は従来の24bitから32bitへと精度を高めており、デジタル処理の段階で音の情報量を取りこぼしにくくしています。

「体内ノイズ」まで抑える新世代ノイズキャンセリング

WF-1000XM6で最大の見どころが、ノイズキャンセリング性能です。ソニーは世界最高クラスの静けさをうたい、合計8個のマイクで周囲の音を拾います。外の騒音を毎秒5万回という細かさで取り込んで打ち消す仕組みで、装着状態のばらつきにも左右されにくくなりました。

特徴的なのが、自分の足音や咀嚼音といった「体内ノイズ」への対策です。新しい通気構造によってイヤホン本体から耳への通気量を増やし、耳をふさいだときに気になりがちなこもり感や、体の内側から響く音を大きく減らしています。外の音だけでなく、装着者自身が感じる不快な音まで抑えにきた点が新しいところです。

デザインとフィット感、バッテリーの実力

デザインも刷新されました。前モデルの丸みを帯びたツヤのある外観から、楕円形でマットな質感のややスリムな形状へと変わっています。見た目だけでなく装着感の向上も狙ったもので、世界各地で集めた耳の形状データをもとに、耳の内側へのフィットを高めています。本体カラーはブラックとプラチナシルバーの2色です。

バッテリーは、ノイズキャンセリングをオンにした状態でイヤホン単体で約8時間、充電ケースと合わせて最大24時間の再生に対応します。ノイズキャンセリングを切れば単体で12時間まで伸びます。5分の充電で約60分再生できるクイック充電にも対応し、出かける直前でも短時間で実用的な残量まで補えます。

価格と立ち位置

ソニーストアでの価格は44,550円(税込)で、完全ワイヤレスイヤホンとしては高価な部類に入ります。ただ、新ドライバーや新プロセッサー、体内ノイズまで踏み込んだノイズキャンセリングなど、最上位機らしい作り込みを踏まえると、価格に見合う中身を備えたモデルと言えるでしょう。発売は2月27日で、すでに各販売店で購入できます。

まとめ

WF-1000XM6は、約2年5カ月ぶりの刷新で音・静けさ・装着感をまとめて引き上げた、ソニーの新たな旗艦イヤホンです。新開発の8.4mmドライバーと「QN3e」プロセッサー、合計8個のマイクによる世界最高クラスのノイズキャンセリング、そして体内ノイズまで抑える通気構造が主な進化点です。価格は44,550円と手軽ではありませんが、最上位の完全ワイヤレスイヤホンを求める人にとって、有力な選択肢になりそうです。