Rokidのディスプレイを持たないAIグラス「Rokid Ai Glasses Style」が、9月1日に予約受付を始めました。税込64,990円で、予約期間は9月14日まで。度付きレンズを除いた本体重量は38.5gで、ChatGPTとGeminiを声で呼び出せます。表示部を省いた分をどこに回したのかが、この製品の分かりやすい読みどころです。

表示を捨てて38.5gを取った

AIグラスは今、視界に情報を出すかどうかで二手に分かれています。Styleは出さない側です。レンズの中にディスプレイはなく、AIの回答も翻訳結果もオープンイヤーのスピーカーと専用アプリ側で受け取ります。

その代わりに手に入れたのが重量です。度付きレンズを除いた本体は38.5g。フレームにはTR90を使い、ヒンジはチタン合金、ノーズパッドはエアクッション構造としています。フレームサイズはヒンジ間149mm、レンズ幅53mm、レンズ高50.6mm、ブリッジ幅21mm、テンプル長157mmで、数字だけ見れば普通のメガネの範囲に収まります。

見た目が普段のメガネと変わらないことは、この種の製品では機能そのものです。表示部があると分かるだけで会議室や店内で気を遣わせてしまう場面はまだ多く、そこを最初に潰しにいった設計と読めます。

度付きレンズを前提に組み立てられている

Styleがはっきり主張しているのは、視力矯正への対応です。度数は-15.00Dから+15.00Dまで対応し、強度近視や乱視、遠近両用、老眼まで含みます。累進、調光、カラー、ブルーライトカット、UVカット、偏光といったレンズオプションも用意されました。調光レンズは6色から選べ、度付きのカラーは200色以上が用意されています。

クリップオン式のインナーフレームを介するのではなく、フレームに直接度付きレンズを入れられる点が上位モデルとの違いです。毎日かけるメガネをそのまま置き換えたい人にとっては、ここが購入可否を分ける条件になります。

ChatGPTとGeminiを声で呼び、76言語を訳す

AI機能は「Hi Rokid」と話しかけるか、テンプルを2本指でタップして起動します。応答にはChatGPTとGeminiを使い、リアルタイム翻訳は最大76言語に対応。音声操作そのものは日本語を含む12言語で受け付けます。

翻訳以外では、音声によるナビゲーション、目の前のものを認識して情報を返すAI画像認識、会話を記録して要点をまとめるAI議事録が用意されています。ディスプレイが無いため翻訳字幕を視界に出すことはできず、結果は音声とアプリで確認する形になります。字幕を目で追いたい人には物足りない一方、聞き取りだけで足りる場面ならこちらのほうが軽く済みます。

操作系ではヘッドジェスチャーも使えます。うなずけば着信に応答し、首を振れば通話を終了します。撮影はワンタッチで写真、長押しで動画と音声を切り替える仕組みです。

カメラはSony IMX681の12MP、駆動は最大12時間

カメラは12MPのSony IMX681を採用し、F2.25の明るさと109度の画角を持ちます。静止画は最大4K相当の3,024×4,032ピクセル、動画は最大3Kで30fps。録画中はインジケーターが点灯し、周囲に撮影中であることが分かる設計です。

処理はQualcomm Snapdragon AR1が担い、メモリは2GB、ストレージは32GB。通信はWi-Fi 6とBluetooth 5.3に対応します。音の出口は指向性のHi-Fiスピーカー2基で、集音側は4つのマイクアレイです。

バッテリーは210mAhで、標準的な使い方なら最大12時間。約20分で80パーセントまで充電できます。用途別では連続翻訳が2時間、連続の動画撮影が45分、通話が5時間、音楽再生が6時間とされています。別売のカプセルバッテリーや充電ケースを併用すれば、外出先でも稼働時間を伸ばせます。

予約特典と、上位モデルとの棲み分け

予約期間は9月1日から9月14日の23時59分59秒まで。この間に予約すると、税込12,990円のポータブル充電ケースが無償で付き、支払額は77,980円相当が64,990円になります。発送は9月14日から予約順です。数量限定のため、期間中でも在庫がなくなった時点で特典は終了します。販売はRokid公式オンラインショップ限定で、カラーはブラックとグレーの2色です。国内展開はフューチャーモデル株式会社が担当します。

同社にはディスプレイを積んだ上位モデル「Rokid スマートAIグラス」もあります。こちらは49gで両眼のMicro-LED光導波路ディスプレイを備え、視野角30度、最大1,500ニトで翻訳字幕やナビをレンズ内に表示します。翻訳は最大89言語です。視界に答えを出したいなら上位モデル、普段のメガネの延長で使いたいならStyleという切り分けになっており、Rokid自身も公式ページで両者を並べて比較させています。

まとめ

Rokid Ai Glasses Styleは、ディスプレイを外すことで38.5gという重量と度付きレンズへの正面対応を確保したAIグラスです。ChatGPTとGeminiによる音声応答、76言語の翻訳、12MPカメラという中身は、視界に情報を出さない範囲で組めるものをひと通り揃えています。税込64,990円という価格が、メガネを買い替える感覚で手が届くかどうか。9月14日以降に届く実機で、その答えが見えてくるはずです。