AI回答エンジンを手がけるPerplexityは、Samsungとの戦略的提携により、新型ブラウザ「Samsung Browser」へ自社のAI技術を統合したと発表しました。ブラウザにはPerplexity製の対話型アシスタント「Browsing Assist」が組み込まれ、Galaxy AndroidとWindows PCをまたいだ操作に対応します。さらに次世代スマートフォン「Galaxy S26」の音声アシスタントにも、Perplexityの技術が深く採用されています。
Samsung Browserに統合された「Browsing Assist」
Perplexity AI(本社:米国サンフランシスコ)は、Samsungとの戦略的提携により、Samsungの新型ブラウザ「Samsung Browser」へ自社のAI技術を統合したことを発表しました[1]。Samsung Browserには、Perplexityの最新AI技術を組み込んだ対話型アシスタント「Browsing Assist(ブラウジングアシスト)」が搭載されます[1]。
Browsing Assistは、Galaxy AndroidデバイスとWindows PCの双方で利用でき、端末をまたいだリアルタイムな連携に対応します[1]。主な機能は3つあります。1つ目は高度なブラウジング支援で、出典を明記した回答の提示やウェブページの要約、自然言語による履歴検索ができます[1]。2つ目は対話型のタブ管理で、音声やチャットで自然言語の指示を出すだけで、複数のタブをまたいだ操作をまとめて実行できます[1]。3つ目はSamsung専用の独立したインフラ(シングルテナント・クラスター)上での稼働で、高いセキュリティと安定したパフォーマンスを両立させています[1]。
Browsing Assistの基盤には、Perplexityが自社開発したAIブラウザ「Comet(コメット)」と同じ仕組みが使われています[2]。たとえばGalaxy端末で読んでいたページを、ワンタップでPC側に引き継いで続きを閲覧するといった、端末を意識しない使い方が想定されています[2]。Perplexityによると、Browsing Assistはまず米国と韓国で提供が始まり、AndroidではSamsung Browserアプリの更新、Windowsでは最新版のSamsung Browserを通じて順次展開されます[2]。
Galaxy S26の音声アシスタントにも採用
今回の提携は、Samsungの次世代スマートフォン「Galaxy S26」のAIエコシステムにも深く関わっています。Galaxy S26に搭載される3つの主要アシスタントのうち、2つにPerplexityの技術が採用されました[1]。
1つは、Perplexityが直接提供する端末固有のアシスタント「Hey Plex」です[1]。もう1つは、次世代版の「Bixby」で、検索や高度な推論を担うエンジンとしてPerplexityのAPIを全面的に採用しています[1]。Galaxy S26にはPerplexityのアプリがあらかじめ組み込まれ、「Hey Plex」という呼びかけや、サイドボタンの長押しで起動できます[2]。
Perplexityは、世界で最も普及しているAndroidデバイスにおいて、これほど深いレベルでOSと統合したAI企業は他にないとしています[1]。スマートフォンの検索やアシスタントは、これまでGoogleが中心的な役割を担ってきた領域です。そこへPerplexityが端末の中核機能として入り込む形となり、Androidのブラウザ体験や検索の主導権という観点でも注目される動きと言えます。
提携を支えるカスタムAPIと検索基盤
Browsing AssistやGalaxy S26のアシスタントを支えているのは、PerplexityとSamsungが共同で構築したブラウザ専用のカスタムAPIです[1]。これは、Perplexityが公開している「Search API」と「Agent API」を1つのエンドポイントに統合したもので、AIブラウザCometの開発で培った技術を土台にしています[1]。
このカスタムAPIは、現在1日あたり1,500万件以上のリクエストを処理しており、利用規模は前年比623パーセントで拡大しているとされます[1]。Perplexityのインフラは、世界で6,000を超える開発者や組織に採用されているとのことです[1]。
基盤となるSearch APIは、2,000億のURLをインデックス化し、毎秒数万件の頻度で情報を更新する処理能力を持つとしています[1]。情報の正確さや最新性を測る「SEALベンチマーク」では、競合と比べて2倍のスコアを記録したと説明しています[1]。Perplexityは2022年に、OpenAIやMeta、Quoraなどの出身者によって創業されたAI検索エンジンで、現在は毎週2億件以上の質問に回答しているとしています[1]。
まとめ
今回の提携は、検索機能の提供にとどまらず、ブラウザの自動操作やOSレベルのアシスタントにまで踏み込んだ点が特徴です。Browsing AssistはまずSamsung Browserから、そしてGalaxy S26では「Hey Plex」やBixbyを通じて、PerplexityのAIが日常的なスマートフォン操作に組み込まれていきます。Androidのブラウザ体験がどこまで変わるのか、提供地域の拡大とあわせて注目したいところです。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000157647.html
出典:https://www.perplexity.ai/hub/blog/perplexity-apis-power-ai-browsing-on-samsung-devices
