OpenAIは、同社のAIツール「Codex」の使われ方をまとめた新しいレポート「The Next Era of Knowledge Work(次世代の知識労働)」を公開しました[1]。Codexはもはや単なるコーディングツールではなく、さまざまな職種の人が日々の定型作業を自動化し、仕事の停滞を解消するために使い始めていると指摘しています[1]。週間アクティブユーザーは500万人を超え、開発者以外の利用者が急速に増えている点が今回の報告の核心です。
コーディングツールから「知識労働」のツールへ
Codexはこれまで、ソフトウェア開発者がコードを書くための道具として広く使われてきました。今回OpenAIが公開したレポートは、その位置づけが変わりつつあることを示しています[1]。職種を問わず、多くの人がCodexを使って定型業務を自動化し、作業のスピードを上げ、現代の知識労働につきものの停滞を取り除こうとしているといいます[1]。
OpenAIは、こうした動きを「より大きな変化が進行している兆し」と位置づけています[1]。AIに任せられる作業の範囲が広がるにつれて、Codexの用途も開発の現場を越えて広がってきたという見立てです。
週間利用者500万人、知識労働者が最も速く伸びる
Codexの週間アクティブユーザーは500万人を超え、2月のデスクトップアプリ公開以降で6倍以上に増えました[1]。利用者の最大層は依然として開発者ですが、いわゆる知識労働者(ナレッジワーカー)が全体の約20パーセントを占めるまでになり、その伸び率は開発者の3倍以上の速さだとしています[1]。
開発ツールとして始まったCodexの利用者層が、エンジニア以外の職種へと着実に広がっていることを示す数字です。
知識労働者は何にCodexを使っているのか
レポートによると、知識労働者は主にレポートや表計算、プレゼンテーション資料、契約書といった成果物の作成にCodexを使っています[1]。さらに、リサーチやデータ分析、業務フローの自動化、これまでエンジニアの手を借りなければ作れなかったような軽量なツールづくりにも、利用が広がっているといいます[1]。
知識労働者の間で最も速く伸びている用途は、データ分析、リサーチ、そして成果物(ナレッジアーティファクト)の作成の3つです[1]。加えて、複数のCodexのタスクを同時並行で走らせる使い方も増えており、データの調査と資料の下書き、業務の自動化を一度に進められるようになっています[1]。
働き方そのものへの影響
OpenAIは、このように作業の速度が上がることが、AIが仕事に与える長期的な影響を変えていく可能性があると見ています[1]。Codexによって一人がこなせる仕事の幅が広がれば、より野心的なプロジェクトに取り組めるようになり、担当する役割の範囲が広がって、結果的にキャリアの前進を後押しすることもあり得るという見立てです[1]。
業種を越えて共通しているのは、Codexが「現代の仕事につきまとう摩擦」を減らしている点だとしています[1]。複数のシステムに埋もれた情報を見つけ出し、ツールやチームをまたいだ作業をまとめ、質の高い成果物を生み出し、レビューや承認の工程を前に進める。こうした場面でCodexが使われているといいます[1]。
まとめ
OpenAIのレポートは、Codexがコーディング専用のツールから、幅広い職種が使う生産性ツールへと変わりつつある様子を、週間利用者500万人超という数字とともに示しました。とりわけ知識労働者の伸びが速く、資料作成やデータ分析、業務自動化といった用途が広がっています。AIが「実際の仕事で何に役立つのか」という問いに対し、利用実態のデータから答えを示そうとした報告だと言えそうです。
