Nothingが、完全ワイヤレスイヤホンの新しい廉価モデル「Nothing Ear (3a)」を日本時間の7月7日に発表します。同社は予告のなかで発売日とカラー展開を明かし、ホワイト・ブラック・イエローに加えて、Nothingとしては初となるピンクを用意することを認めています。価格は99ユーロ(約1万8000円)になるとのリーク情報が出ていますが、正式なアナウンスはまだありません。同日にはスマートフォン「Nothing Phone (4b)」も披露される予定です。

Phone (4b)と同じ配信で7月7日にお披露目

Nothingが公式に案内しているのは、7月7日の現地時間正午(ドイツ時間)からEar (3a)を発表するというスケジュールです。日本時間に直すと同日の19時ごろにあたります。この発表は同じくお披露目が予定されているNothing Phone (4b)と同じライブ配信で行われ、1回のイベントで2つの新製品が登場する構成です。

予告として公開された短い動画は、回転するターンテーブルを使った夏らしいDJテーマで、「Only dating DJs this summer(この夏はDJとしか付き合わない)」というコピーが添えられています。外に持ち出して音楽を楽しむ、カジュアルなイヤホンという位置づけを打ち出した演出だと読み取れます。スマートフォンとイヤホンを一度に見せることで、片方がもう片方の広告になるという効率のよい見せ方でもあります。

全4色を用意、新色ピンクが目を引く

予告動画に登場したレコード盤には、カラー展開としてホワイト・ブラック・イエロー・ピンクの4色が記されていました。ホワイト・ブラック・イエローはこれまでのNothing製品でもおなじみですが、鮮やかなピンクは新顔です。機能を絞りがちなエントリーモデルでは、色そのものが選ぶ理由になりやすいため、カラーの充実はわかりやすい訴求ポイントになります。ピンクがすべての国・地域で販売されるかどうかは、7月7日まで明らかにされないとみられます。

なお製品の存在自体は、インドネシアの認証データベースに「B190」という型番が登録されたことでも裏づけられています。ただし、この登録では技術的な仕様までは分かっていません。

99ユーロは本当か、価格と立ち位置

各所で語られている価格は99ユーロです。ここは受け取り方に注意が必要で、この数字はNothingが公表したものではなく、フランスのリーク筋が伝えた情報にとどまります。現時点でNothingが正式に認めているのは、あくまで発表日時とカラーだけです。

とはいえ、この価格には一定の説得力があります。前世代にあたる「Ear (a)」が2024年に99ユーロで登場しており、もし今回も同じ価格を維持できれば、メモリなど部材の価格上昇が続くなかでは強気の設定だといえます。上位モデルの「Ear (3)」は179ユーロ(約3万3000円)で発売され、現在は129ユーロ(約2万4000円)前後まで下がっています。仮に99ユーロで出れば、Ear (3a)はより手を出しやすい選択肢になります。※為替レート(2026年7月2日時点):1ユーロ=約184円

Nothingの型番では、小文字の「a」がコストを抑えた実用重視のモデルを指します。Ear (3a)は、いちばん基本的なEar (a)と標準モデルのEar (3)のあいだに収まる存在で、最新世代の一部の機能を選りすぐって99ユーロにまとめた製品になる見込みです。

気になる中身、ANCやLDACは残るのか

正式なスペック表はまだ公開されていません。手がかりになるのは前世代と上位モデルです。Ear (a)はすでにANC(アクティブノイズキャンセリング)とLDAC対応、11mmドライバーを備えていましたが、ワイヤレス充電には非対応でした。上位のEar (3)は、最大45dBの適応型ANC、12mmドライバー、そして充電ケースに内蔵した「Super Mic」まで搭載しています。このマイクは、騒がしい場所でも通話やボイスメモの声をはっきり拾うための仕組みです。

そこで焦点になるのが、Ear (3a)がSuper Micを受け継ぐのか、それとも上位モデルとの差別化のために省くのか、という点です。複数の見方では、Super Micやワイヤレス充電は見送られる可能性が高いとされています。一方で、ANCとLDACは残る公算が大きいと考えられています。もしANCとLDAC、そしてまとまった音質が維持されれば、Soundcoreなどのライバルはもちろん、ミドルクラスで50ユーロほど高いことが多いBoseやSonyに対しても、価格で強く迫れる存在になりそうです。逆に機能を削りすぎれば、色使いの良いエントリーモデルにとどまってしまうおそれもあります。答え合わせは7月7日です。

まとめ

Nothing Ear (3a)は、7月7日にPhone (4b)と同時発表される廉価イヤホンです。発売日と全4色(新色ピンクを含む)は確定していますが、99ユーロという価格はいまのところリーク段階で、正式発表を待つ必要があります。かぎを握るのは、この価格にどれだけの機能を詰め込めるかです。ANCやLDAC、十分な音質が残れば、1万円台で狙える有力な一台になる可能性があります。まずは7月7日の発表で、実際の仕様と価格を確かめたいところです。