Lenovoが中国で準備している8.4型ゲーミングタブレット「Legion Y700 Infinite」の姿が、公式ティザーで少しずつ明らかになってきました。オーバークロック版のSnapdragon 8 Elite Gen 5に165Hz駆動のOLED、そしてシリーズで初となる5G通信を組み合わせた構成で、発売は2026年8月が予定されています。専用コントローラーを装着すれば携帯ゲーム機のような形にもなります。
画面まわりに振り切った8.4型OLED
Legion Y700 Infiniteでいちばん作り込まれているのは、間違いなくディスプレイです。サイズは8.4型で、解像度は2560×1600ドット。画素密度は359ppiに達し、配列は疑似的なペンタイルではなくReal RGBが採用されています。小さな文字やUIの縁がにじみにくく、テキストチャットやミニマップの視認性で効いてくる部分です。
リフレッシュレートは165Hz。輝度は局所的なピークで4000ニトに届き、色域はDCI-P3を100パーセントカバー、色差ΔEは1未満、さらにDolby Visionにも対応します。ゲーム用パネルはとかく色が派手になりがちですが、この数値だけ見るとクリエイティブ用途にも耐える水準です。
操作の応答性も細かく詰められています。瞬間的なタッチサンプリングレートは3400Hz、ネイティブのマルチタッチサンプリングは360Hz、応答遅延は最短0.3ミリ秒とされ、TÜV Rheinlandのタッチ関連認証も取得しています。FPSの指を置いたままのスワイプや、MOBAでの細かいタップの取りこぼしを減らす方向に振られた仕様です。
中身はオーバークロック版Snapdragon 8 Elite Gen 5
プロセッサーにはSnapdragon 8 Elite Gen 5が載ります。しかも通常の動作クロックではなく、最大4.74GHzまで引き上げたオーバークロック版だとされています。8型クラスのAndroidタブレットとしては現状かなり尖った構成で、同じ土俵にいるRedMagic Astra 2に対する差別化点になりそうです。
メモリとストレージは、12GB/256GB、16GB/512GB、24GB/512GB、そして24GB/1TBまで用意されると伝えられています。メモリはLPDDR5Tで転送速度は最大10,667Mbps、ストレージはUFS 4.1 Pro。重量は約310グラム、背面には5000万画素のカメラ、本体にはRGBライティングも入るという情報が出ていますが、この構成まわりはまだLenovoが正式に認めた範囲ではありません。
シリーズとして大きいのは通信です。Legion Y700系はこれまでWi-Fiモデル中心でしたが、Infiniteでは5Gに対応します。物理SIMスロットとデュアルType-C端子を備えた実機が7月31日のChinaJoy会場で公開されており、外に持ち出してそのまま遊べるタブレットという位置づけが明確になりました。
主な仕様は次の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 画面 | 8.4型OLED、2560×1600ドット、359ppi、Real RGB配列 |
| リフレッシュレート | 165Hz |
| 輝度・色 | 局所ピーク4000ニト、DCI-P3 100パーセント、ΔE1未満、Dolby Vision |
| タッチ | 瞬間3400Hz/ネイティブ360Hz、応答遅延0.3ミリ秒 |
| プロセッサー | Snapdragon 8 Elite Gen 5(オーバークロック版、最大4.74GHz) |
| メモリ・ストレージ | 12GB/256GBから24GB/1TB(LPDDR5T、UFS 4.1 Pro) |
| 通信 | 5G対応、物理SIMスロット搭載 |
| 発売 | 2026年8月、中国市場 |
G9コントローラーと冷却キットで形が変わる
新しく公開された動画では、本体だけでなく周辺機器との組み合わせも見せています。ひとつはG9コントローラーで、Legion Y700 Gen 4と同時に登場した拡張パーツです。タブレットの左右に装着すると、そのまま携帯ゲーム機のような形になります。スティックはドリフトに強いホール効果式で、RGBライティングのカスタマイズにも対応します。
もうひとつがCR7 Supreme Cooler Kitです。Legion Tab Gen 5と一緒に投入された外付けクーラーで、乾坤冷却アーキテクチャ3.0を名乗ります。8型クラスの薄い筐体で高クロックのSoCを回し続けるとサーマルスロットリングが避けられないため、長時間のプレイを前提にするならこの手の外付け冷却は現実的な選択肢です。
ただし、これらのアクセサリーはいずれも中国国内向けの展開にとどまっています。Legion Tab Gen 5がグローバル発売された際も、同梱されたのはフォリオケースだけで、G9コントローラーは発表の場に出てきませんでした。海外から手に入れる場合はGizTopやAliExpressのような輸入経由が中心になります。
日本を含む海外展開は未定
Legion Y700 Infiniteの発売は、いまのところ中国市場で2026年8月とされているだけです。グローバル版を出すかどうかについて、Lenovoは何も表明していません。歴代のY700も中国先行で、後からグローバル版が出たり出なかったりという流れを繰り返してきたので、日本で正規に買えるかどうかは現時点では読み切れません。
価格も未発表です。オーバークロック版のフラッグシップSoCに4000ニト級のOLEDという構成を踏まえると、同シリーズの従来モデルより上に置かれる可能性は十分あります。8型前後の高性能Androidタブレットを探している人にとっては、8月の正式発表が今年前半でいちばん見どころのあるタイミングになりそうです。
まとめ
Legion Y700 Infiniteは、8.4型という手のひらサイズにオーバークロック版Snapdragon 8 Elite Gen 5と165HzのOLEDを詰め込み、さらに5Gまで載せた欲張りなゲーミングタブレットです。G9コントローラーやCR7クーラーと組み合わせれば携帯ゲーム機に近い運用もでき、小型タブレットの遊び方を広げる1台になりそうです。まずは中国で8月に登場します。
