Lenovoが、ゲーミングノートPC「Legion R9000X」の2026年モデルを中国で発売しました。単体のグラフィックスカードを搭載せず、AMDの最新モバイル向けプロセッサー「Ryzen AI Max+ 392」と内蔵GPU「Radeon 8060S」だけでゲーム性能を賄うのが最大の特徴です。厚さ15.5mm・重さ1.55kgの薄型軽量ボディに、15.3型の有機ELディスプレイを組み合わせます。価格は20,999元(約50万円)です。
※1元=約23.9円換算(2026年7月上旬時点)
単体GPUを積まない薄型ゲーミングノート
Legion R9000Xの2026年モデルが従来のゲーミングノートと大きく異なるのは、独立したグラフィックスカードを一切搭載していない点です。処理も描画もAMDの1つのプロセッサーにまとめることで、ゲーミング機としては薄い15.5mmの筐体と1.55kgの軽さを実現しました。Lenovoは、この構成でも単体GPUに近いグラフィックス性能が得られると説明しています。
中核はRyzen AI Max+ 392とRadeon 8060S
心臓部となるのは、AMDのRyzen AI Max+ 392です。4nmプロセスで製造され、最新のZen 5アーキテクチャーを採用します。12コア24スレッド構成で、最大動作クロックは5.0GHzに達します。
グラフィックスには、このプロセッサーに統合された「Radeon 8060S」を使います。アーキテクチャーは最新のRDNA 3.5で、40基の演算ユニット(CU)を備えます。CPUとGPUがメモリを共有するユニファイドメモリ方式のため、搭載メモリの大きな割合をグラフィックス用に割り当てられ、一部では最大48GBまで確保できるとされています。外付けGPUを持たないぶんの性能を、この共有メモリ設計で補う狙いです。
色再現にこだわった15.3型OLED
ディスプレイは15.3型の有機EL(OLED)パネルで、解像度は2560×1600、リフレッシュレートは165Hzです。明暗表現の水準を示す「VESA DisplayHDR True Black 1000」認証を取得し、映像制作で使われるDCI-P3の色域を100%カバーします。工場出荷時にX-Riteによる色校正が施され、色のずれを示すDelta E値は1未満、応答速度は0.3msとされています。ゲームだけでなく、写真や動画の編集にも向く仕様です。
メモリ・端子・冷却も充実
メモリは64GBのLPDDR5X(動作速度8000MT/s)、ストレージは1TBのPCIe 4.0接続SSDを標準で搭載します。増設用のM.2スロットも用意され、後からストレージを追加できます。
端子は40Gbps対応のUSB4を2基、10GbpsのUSB-Cを1基、10GbpsのUSB-Aを2基のほか、HDMI、SD 4.0対応カードリーダー、3.5mmオーディオ端子を備えます。USB-CはDisplayPort 2.1に対応し、8K・60Hzまたは4K・240Hzの映像出力が可能です。無線はWi-Fi 7に対応します。
このほか、4基のスピーカー、プライバシーシャッターとWindows Hello対応の500万画素Webカメラ、キーストローク1.5mmのキーボードを搭載します。冷却には第2世代の「QianKun」冷却システムを採用し、最も高い性能設定では合計120Wの電力を引き出せます。充電はUSB-C経由の180W急速充電に対応し、一般的な100WのUSB Power Deliveryも利用できます。
価格と発売
Legion R9000Xの2026年モデルは、中国で20,999元(約50万円)で発売されました。日本を含むほかの地域での展開は、現時点で明らかにされていません。なお、Lenovoは関連製品として、4G LTEとWi-Fi 6に対応し最大12時間駆動するポータブルWi-Fiルーター「Legion LM50S」も投入しています。
まとめ
Legion R9000Xの2026年モデルは、単体GPUを省いてRyzen AI Max+ 392と内蔵Radeon 8060Sに描画を任せることで、ゲーミングノートながら15.5mm・1.55kgという薄型軽量を実現した1台です。色再現に優れた15.3型OLEDや64GBメモリ、USB4やWi-Fi 7といった装備も備え、持ち運びやすさと性能を両立させています。現状は中国市場向けですが、内蔵GPUだけで薄型化を狙う設計は、今後のゲーミングノートの方向性を示す例として注目できそうです。
