Googleが、中小事業者向けに設計したGeminiアプリの新機能を発表しました[1]。Googleビジネスプロフィールとの連携と、業務の拠点となる「Business notebooks」が柱で、いずれも今月から世界展開が始まります[1]。レビューへの返信文の作成や営業時間の更新といった日々の細かな作業を、自分のビジネスを理解したAIに任せられるようになります。

ワンタップでGeminiが「自分の店」を理解する

今回の発表は、ブラジルで開催されたイベント「Google for Brazil」のステージで行われたもので、5月に発表されたGoogle AIの新機能群を土台にしています[1]。Googleは、事業主がCEO・マーケティング担当・カスタマーサービスを昼前からすべて1人でこなしている現状に触れ、AIが本当に役立つには、ログインのたびに目標を説明し直さなくて済むよう、ブランドの声や文脈を覚えている必要があると説明しています[1]。

中核となるのが、Googleビジネスプロフィールとの連携です。数週間以内に、ワンタップでビジネスプロフィールをGeminiへ安全に接続できるようになります[1]。接続すると、Geminiは顧客レビュー、顧客からの質問、パフォーマンスデータといった実際の文脈にアクセスできるようになり、その事業を実際に知っているAIアシスタントとして振る舞います[1]。

Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップ上でいわばデジタルの店構えとして機能し、レビューによる信頼の獲得や、予約・注文・購入といった顧客の行動につなげる役割を担っています[1]。Geminiがここに直接つながることで、検索やマップでの見え方を意識した運用がチャット感覚でできるようになるわけです。

レビュー返信も営業時間の更新もチャットで完結

連携によってGeminiに任せられるようになる作業として、Googleは3つの例を挙げています[1]。

まず、実績の分析です。「今月のうちの店の調子はどうだった?」と尋ねると、Geminiが検索での表示回数、経路検索のリクエスト、電話の件数、顧客エンゲージメントといった実データを分析して答えます[1]。次に、レビュー対応です。「最新のレビューに返信するのを手伝って」と頼めば、顧客が残した具体的なフィードバックを踏まえ、そのブランドらしい語り口に合わせた返信文の下書きを作成します[1]。さらに、営業時間の更新や季節の告知投稿、プロフィールの記載漏れの洗い出しといったプロフィール管理も、Geminiへの指示だけで済むようになります[1]。

業務のハブになる「Business notebooks」

もう1つの柱が、新しく導入される「Business notebooks」です。チャットや資料に加えて、自分のビジネスプロフィールとウェブサイトを1か所にまとめておける専用スペースで、Geminiがこれらの情報を参照するため、会話を中断したところから再開できます[1]。

単なる整理機能にとどまらず、開いた瞬間に重要な気づきと取るべきアクションを能動的に提示してくれる点が特徴です[1]。具体的には、未回答の顧客質問や未設定の祝日営業時間といった要対応事項のアラート、地域の市場に基づく価格設定やポジショニングの提案といった事業に根ざしたレコメンド、販促キャンペーンのクリエイティブ案の作成からパフォーマンス指標の分析まで、構想から実行への素早い移行を支援するとしています[1]。

自分のビジネス特有の文脈に基づいた知識ベースとして機能するため、顧客レビューをもとにした次のアイデアのブレインストーミングや、ブランドに合った制作物の生成にも活用できます[1]。

提供時期と今後の展開

ビジネスプロフィール連携とBusiness notebooksは、いずれも今月から世界各国で順次提供が始まります[1]。Googleは、すべての中小事業者がAIを使って成長できるようにしたいとして、WorkspaceとGeminiの特別オファーも近く用意するとしています[1]。

まとめ

GeminiアプリがGoogleビジネスプロフィールと直接つながり、実績分析・レビュー返信・プロフィール更新までチャットで完結できるようになります。新設のBusiness notebooksは、事業の文脈を蓄えた業務ハブとして要対応事項や改善提案を能動的に示してくれる存在です。提供は今月から世界で順次始まる予定で、人手の限られる小規模事業者にとって、Geminiが実務を任せられる相棒になるかどうか注目されます。

出典: [1] https://blog.google/innovation-and-ai/products/gemini-app/gemini-features-for-businesses/