Ankerのスマートホームブランド eufy が、ベルリンの家電見本市IFA 2026に合わせて新製品を披露しました。中心は防犯カメラで、2眼構成のNVRシステム「eufy NVR Security System E50」、9MP解像度の有線ドアベル「eufy Video Doorbell S4」、窓に貼って使う「eufy Window Camera E10」、そしてカメラを使わない「eufy Fall Detection Sensor」の4製品です。あわせてロボット掃除機とロボット芝刈り機も公開されました。なお eufy は、Ankerブランドへの統合により「Anker eufy」という呼び方に切り替わっています。
広角と望遠を1台にまとめた「NVR Security System E50」
E50は、録画機(NVR)とPoEカメラをセットにした多台数向けのシステムです。カメラの作りが特徴的で、上下に性格の違うレンズを1つの筐体に収めています。上側が2Kの固定式バレットカメラ、下側が4KのPTZカメラという構成で、広い範囲を常時押さえながら、必要なところだけ動かして寄れます。
同社のOmniTrackと呼ぶAI追尾機能とオートフレーミングが組み合わされており、上側のカメラが被写体を見つけると、下側のPTZが向きを合わせて画面中央に収め続けます。従来なら固定カメラと可動カメラを2台並べていた場面を、1台で置き換える発想です。設置箇所が減れば配線も減るので、PoEで1本にまとめる構成とは相性が良いところです。
公式の製品ページによれば、録画機側は8チャンネルで、必要に応じて16チャンネルまで拡張できます。ストレージは2TBのハードディスクを内蔵し、最大16TBまで増設可能です。映像の解析は本体側で処理し、キーワードを打ち込んで該当シーンを探すSmart Video Search、人物・車両・ペット・見知らぬ人の識別、赤と青の警告灯といった機能を、月額課金なしで使える点を打ち出しています。クラウド前提の防犯カメラが増えるなかで、録画も判定も手元で完結させる作り方を選んでいるわけです。
価格は4カメラ構成のキットが999ドル(約16万円)から、8カメラ構成が1,599ドル(約25万円)からです。すでに米国、カナダ、オーストラリアで販売が始まっています。
※1ドル158円換算(2026年9月時点)
9MPで180度を見渡す「Video Doorbell S4」
Video Doorbell S4は、玄関のインターホンと防犯カメラを兼ねる有線タイプの製品です。解像度は9MPで、視野角は180度あります。ドアベルは足元の置き配や真横から近づく人が死角になりやすい機器ですが、上下左右を一度に収められる画角なら、追加のカメラを足さずに済む場面が増えます。
こちらにもOmniTrackが載っており、映った人物を追いかけて枠に収めます。提供時期は9月中で、対象市場は比較的広く取られています。価格は299ドル(約4万7,000円)からです。
窓に取り付ける「Window Camera E10」と、カメラを使わない転倒検知センサー
Window Camera E10は、24時間の常時録画に対応した2.5Kのカメラです。F1.0という明るいレンズでカラーのナイトビジョンを実現し、25度の範囲で角度を調整できるため、窓枠の位置に左右されず死角を減らせるとしています。価格は70ドル(約1万1,000円)と抑えられており、発売は2026年内の予定です。
もう1つのeufy Fall Detection Sensorは、防犯カメラとは狙いが異なります。ミリ波レーダーで人の転倒を検知する製品で、カメラも装着型の端末も使いません。双方向通話にも対応します。カメラを置きたくない、あるいは身につける機器を嫌がる相手を見守る用途を想定した作りで、離れて暮らす家族の安否確認に向いた方向性です。プライバシーへの抵抗感が導入の壁になりやすい領域だけに、映像を撮らないという割り切りには意味があります。
ロボット掃除機「Omni E35」と芝刈り機「S2 Max」
生活家電側では、ロボット掃除機とロボット芝刈り機が公開されました。
Robot Vacuum Omni E35は、除菌とダニの除去をうたうモデルです。ドイツのTÜVから母子向け清掃ロボットの認証を、米国のAsthma and Allergy Foundation of AmericaからAsthma & Allergy Friendly認証を取得しています。マルチサイクロン式のフィルターと、自動で洗浄されるローラーモップを備えます。EUと英国では9月4日に発売され、米国では同日に予約を受け付けたうえで9月25日に発売されます。価格は早期予約が900ドル(約14万2,000円)、通常価格が1,100ドル(約17万4,000円)です。
Robot Lawn Mower S2 Maxは、庭のマッピングから刈り取りまで自律的に行う芝刈り機です。対応面積は約3.7エーカー、日本の感覚では約1万5,000平方メートルに相当します。リアルタイムの判断には最大48TOPSの演算性能を割り当て、全輪駆動によって38度までの斜面に対応します。発売は欧州で2027年5月の予定と、かなり先の話です。芝刈りロボットは平坦な庭を前提にした製品が多いなかで、傾斜と面積の両方を上げにきた製品と言えます。
まとめ
Anker eufyがIFA 2026で公開したのは、防犯カメラ4製品と生活家電2製品です。2Kバレットと4K PTZを1台にまとめたNVRシステムE50、180度を9MPで捉えるドアベルS4、70ドルの窓用カメラE10、カメラを使わない転倒検知センサーと、価格帯も用途も散らした構成になっています。生活家電側はロボット掃除機Omni E35が9月に、芝刈り機S2 Maxが2027年5月に欧州から順次投入されます。日本での取り扱いについては、現時点でアナウンスされていません。
