Googleは2026年7月23日(米国時間)、スマートホーム向けの音声アシスタント「Gemini for Home」と、スマホアプリ「Google Home」、そしてNestカメラ向けのソフトウェア更新をまとめて配信し始めました。目玉は2つで、会話の文脈を覚えていられる時間が15分に延びたことと、初代のGoogle Home MiniとNest HubがGemini Liveに対応したことです。地味ながら、毎日の使い勝手に効いてくる調整がそろっています。
直前の会話を15分間、覚えてくれる
まず音声アシスタント側の変更です。Gemini for Homeの会話記憶が、体験全体で15分間に広がりました。一度話しかけた内容を、少し間を置いてからの「続きの指示」でも文脈として引き継げる仕組みです。
たとえば「ねえGoogle、キッチンの照明をつけて」と頼んだあと、数分後に「明るさを50%にして」と言うだけで、Geminiは先ほどの照明の話だと理解して調整します。毎回ゼロから状況を説明し直す手間が減り、スマートスピーカー相手でも会話が自然に続くようになります。スマホやパソコンのGeminiでは以前から文脈を保持できていましたが、スマートホーム機器ではそれが途切れやすい点が弱点とされてきました。今回はそこを埋める更新です。
初代スピーカーにもGemini Liveがやってくる
もう1つの柱が、初代のGoogle Home MiniとNest HubへのGemini Live対応です。「ねえGoogle、ちょっと話そう」と話しかけると、間を置かずに言葉が返ってくる、対話に近いやり取りが始まります。
Gemini Liveはこれまで、Nest Mini、Nest Audio、Nest Hub、Nest Hub Max、最新のGoogle Home Speakerで使えました。今回、発売から時間がたった第1世代のモデルも仲間入りした形です。ただし、旧型スピーカーでGemini Liveを使うには有料サブスクリプション「Google Home Premium」への加入が前提で、まずは早期アクセスの申し込みを通じて段階的に広がります。手持ちの古いスピーカーが現役のまま賢くなるのは歓迎できますが、対話機能をフルに引き出すには追加の負担が要る点は、受け止めが分かれそうです。
アプリは自動化とスマートロックを調整
スマホアプリのGoogle Homeもバージョン4.22に上がり、細かな使い勝手が整えられました。自動化(オートメーション)では、実行する条件だけを設定して起点となるトリガーを決めないまま保存しようとすると、注意を促すアラートが表示されるようになりました。設定の抜けで自動化が動かない事故を防ぐ狙いです。スマートブラインドやカーテンなど窓まわりの操作も、ラベルと操作系が見直され、開き具合を細かく指定しやすくなっています。
スマートロックまわりでは、メンバーを削除したり家(ホーム)から抜けたりした際に、そのユーザーの暗証番号は手動で変更または削除する必要がある、と念押しする案内が加わりました。このほか、iOSアプリでは映像の再生エラーが減り、ライブ映像が実時間に近づいたほか、スマホのロック解除後に映像がうまく再開しない不具合、リンクを開いても目的の画面に飛ばない問題、満充電のカメラ電池が「残り0時間」と誤って表示される問題などが修正されています。
Nestカメラにも新しいファームウェア
あわせて、一部のNestカメラ向けにも2026年7月のソフトウェア更新が順次配信されます。対象は、Nest Cam屋内用(有線・第3世代)、Nest Cam屋外用(有線・第2世代)、Nest Doorbell(有線・第3世代)です。
接続の安定性が高まり、不意の切断やクラッシュが起きにくくなるほか、新しいカメラを追加するときのセットアップがより速く確実になります。人物や見知った顔の通知が、無視するよう設定したゾーンの内側で誤って鳴る問題も解消しました。アプリがフリーズする、カメラのオンライン状態を誤って表示する、設定変更が反映されないといった不具合も直っています。
まとめ
今回のGemini for Homeの更新は、派手な新機能というより、日々の使い勝手を地道に底上げする内容です。15分の会話記憶で指示の言い直しが減り、初代Home MiniやNest Hubといった古参のスピーカーもGemini Liveで会話できるようになりました。スマホアプリやNestカメラ側の細かな改善も重なり、スマートホーム全体の体験がなめらかになります。旧型機がソフト更新で長く使えるのは前向きな一方、対話機能の一部が有料プラン前提である点は、導入前に押さえておきたいところです。
