北米各地で開幕したFIFAワールドカップ2026に合わせて、Googleが検索、マップ、Waze、そしてGeminiアプリに観戦をサポートする新機能をまとめて投入しました[1]。最新スコアの確認から会場までの移動、試合のハイライトの振り返りまでをひとつながりで支える内容で、スタジアムにいてもいなくても試合を身近に楽しめるようにする狙いです。今大会で目立つのは、検索やGeminiに組み込まれた生成AI機能の活用です。

検索でライブスコアや順位表をひと目で

今回のアップデートで、サッカー関連のキーワードを検索すると、ライブスコアや先発メンバー、順位表、トーナメント表、関連記事、SNSの投稿といったリアルタイム情報にこれまでより素早くアクセスできるようになりました[1]。たとえば試合中に「メキシコ対南アフリカ」と検索すると、両チームのスコアや順位に加えて、ほかのライブ試合の情報をまとめたカルーセル(横スクロールで切り替えられる表示)も確認できます。

特定の試合やチームをフォローしておけば、そのライブスコアをiOSやAndroid端末のロック画面にピン留めすることも可能です。試合の前後には自動でライブ更新が届くため、アプリを開かなくても経過を追えます。

AIモードで戦術やチケットも深掘り

より踏み込んだ調べ物には、検索の「AIモード」が使えます。チケットの予約をエージェント(利用者に代わって手続きを進めるAI)に任せたり、ルールや選手、チームに関する複雑な質問を投げかけたりといった用途を想定しています[1]。

たとえばサッカーのさまざまなフォーメーションと、監督がそれぞれをどんな場面で使うのかを学びたいとき、AIモードに頼めば質問に合わせたインタラクティブな図解を生成してくれます。こうした内容に応じて画面表示そのものを作り出す生成UI(質問に合わせてインターフェースを動的に組み立てる仕組み)は、現時点ではAIモードのProおよびUltra加入者向けの機能です。Googleによると、この夏には検索の機能として誰でも無料で使えるようになる予定です。

マップとWaze(ウェイズ)で移動と観戦をサポート

会場へ向かう移動も、Google マップとWazeがカバーします。両サービスは交通状況や通行止め、歩行者専用ゾーン、公共交通機関のルートなどの最新情報を提供し、試合当日の移動を後押しします[1]。試合を開催する多くのスタジアムについてはストリートビューの画像も更新されており、現地に着く前に周辺の様子をつかめます。さらにWazeでは初めて、車が停止しているときにライブスコアをひと目で確認できるようになりました。

スタジアムのチケットを持っていない人も置き去りにはしません。Google マップに「午後7時30分から4人で予約でき、ワールドカップの試合を観戦しながらほかのファンと交流できる場所を探して」のように話しかければ、近くの観戦パーティーにぴったりの店を見つける手助けをしてくれます。

Geminiが試合のハイライトや「選手なりきり」画像を生成

GeminiアプリもW杯対応が進みました。Geminiは進行中のサッカーの試合やニュースを参照できるようになり、試合が動くのに合わせて最新のスコアやハイライト、順位表などを答えられます[1]。特定のトピックについては、統計データや画像、動画といった新しいビジュアル要素を生成し、通常はテキストで返ってくる回答を、視覚的で動きのある「試合の情報拠点」へと変えてくれます。

注目を集めそうなのが、画像生成機能「Nano Banana」の新しいテンプレートです。写真をアップロードするだけで、自分を応援するチームの選手として試合の場面に登場させられます。出身国のカラーや公式ユニフォームをまとってスタジアムで歓喜したり、ゴールライン上でダイビングセーブを決めたりといったシーンを作れるという趣向です。このテンプレートは数週間かけて世界各地へ順次提供され、Geminiの新しい「画像」タブから利用できます。操作は、入力バーの「+」をタップして「画像を作成」を選ぶだけです。

加えて、Plus、Pro、Ultraの各加入者は、Geminiアプリの「Scheduled Actions(予約実行)」を使って、国際サッカーニュースの朝のブリーフィングを受け取れます。応援するチームやお気に入りの選手に絞ったり、受け取る時間帯や頻度を選んだりと、自分好みにカスタマイズできるのも便利です。設定はGemini内の「設定」から「Scheduled actions」を開き、サッカーニュースのダイジェスト用テンプレートに進むだけで完了します。

まとめ

今回Googleが投入した一連の機能は、検索でのライブスコア表示、AIモードによる戦術やチケットの深掘り、マップとWazeでの移動支援、そしてGeminiによるハイライト生成や「選手なりきり」画像づくりまで、観戦体験を幅広くカバーします。生成UIの全ユーザー無料化やNano Bananaテンプレートの世界展開など、これから広がっていく機能も多く含まれます。スタジアムでもテレビの前でも、AIを通じてワールドカップをより楽しめる仕掛けがそろってきたといえそうです。

出典:https://blog.google/products-and-platforms/products/search/fifa-world-cup-google-tools-2026/