Xiaomiが、スマートバンドの新モデル「Xiaomi Smart Band 10 Pro」を日本国内で発売しました。中国以外の市場に投入されるのは今回が初めてで、フラグシップスマートフォン並みの2000nit有機ELディスプレイやデュアルバンドGPSといった装備を、1万円台の手首デバイスに詰め込んでいます。無印の「Band 10」では物足りなかった人に向けて、GPSやセラミックモデル、精度を高めたセンサー群を加えた上位機という位置づけです。

屋外でも見やすい2000nit有機ELと薄型ボディ

今回の進化でまず目を引くのが、ディスプレイの明るさです。1.74インチの有機ELディスプレイは解像度が480×336ピクセルで、ピーク輝度は2000nitに達します。無印のBand 10が1500nitだったことを考えると、明るさは一段引き上げられた格好です。

この差は屋外で効いてきます。直射日光の下で画面が見づらくなるのは安価なトラッカーが共通して抱える弱点ですが、2000nitの輝度があれば日中のランニングや通勤途中でも表示を読み取りやすくなります。

ボディは薄型軽量にまとめられており、厚さは9.7mm、ストラップを除いた重量は約21.6gです。常時身につける機器としては負担が小さく、就寝中の装着も苦になりにくい仕上がりです。バッテリーは350mAhを内蔵し、省電力のエコノミーモードでは最大21日間動作するとされています。GPSや常時表示を多用すれば持ちは短くなりますが、毎晩の充電を気にせず使える水準は確保しています。

デュアルバンドGPSとヘルスケア機能の強化

無印モデルとの最大の違いは測位機能です。Smart Band 10 ProはデュアルバンドGNSS(GPSに加えて別の衛星周波数帯も受信する方式)に対応し、Xiaomiによれば高層ビルが立ち並ぶ市街地や樹木に覆われた場所でも位置精度が向上するといいます。スマートフォンを持たずに走るランナーや自転車に乗る人にとって、単体で正確なログを残せる点は実用的なメリットです。

健康計測まわりも底上げされています。心拍計測の精度はメーカー公称で98.2%とされ、心拍変動(HRV)をもとにした睡眠モニタリングにも対応します。睡眠の解析アルゴリズムは新世代に刷新され、入眠や起床のタイミング、睡眠段階の判定精度を高めたとうたっています。

連携面ではApple Healthとの同期にProラインとして初めて対応しました。iPhoneで健康データを一元管理している人でも、計測した数値を取り込んで活用しやすくなります。防水性能は5気圧(5ATM)で、水泳やシャワーでの利用にも耐えます。

価格・カラー展開と立ち位置

日本で用意されるカラーは、ブラック、ピンク、シルバー、そして上位のセラミックエディションの4色です。価格は市場想定価格で、標準モデルが10,800円、セラミックエディションが13,800円となります。セラミック版は先代のBand 9 Proの同等モデルより1割ほど高い設定ですが、質感を重視するなら検討に値する追加投資です。

注意したいのは、これがフル機能のスマートウォッチではない点です。サードパーティ製アプリの追加や、欧州など一部地域でのタッチ決済、セルラー通信には対応していません。それでも、明るいディスプレイと単体GPSを備えた専用フィットネストラッカーとして見れば、1万円台前半という価格は競争力があります。本格的なスマートウォッチを必要としない層には、十分に魅力的な選択肢になりそうです。

まとめ

Xiaomi Smart Band 10 Proは、2000nitの有機ELディスプレイ、デュアルバンドGPS、精度を高めた心拍・睡眠センサー、Apple Health連携を盛り込みながら、標準モデルで10,800円に収めたスマートバンドです。先代からの正常進化にあたり、すでにBand 9 Proを使っている人には画面とGPSが買い替えの主な動機になります。一方、初めて手首のトラッカーを選ぶ人にとっては、1万円前後で得られる装備の充実ぶりが大きな魅力です。海外市場への第一歩として日本を選んだことからも、今後の各国展開を占う1台と言えそうです。