OpenAIは、AIツール「Codex」に職種ごとへ最適化したプラグイン、修正したい範囲を指し示せる「注釈(annotations)」、共有できるWebページやアプリを作れる「Sites」のプレビューを追加したと発表しました[1]。Codexの週間利用者は500万人を超え、開発者以外の利用も急速に広がっています[1]。今回の更新は、コーディング向けに始まったCodexを、より幅広い職種の日常業務へ広げる狙いがあります。
開発者以外の利用が3倍速で拡大
OpenAIによると、Codexの週間アクティブユーザーは500万人を突破しました[1]。利用者の中心は今も開発者ですが、アナリストやマーケター、デザイナー、リサーチャーといった開発者以外の職種が全体の約20パーセントを占めるまでになり、その伸び率は開発者の3倍以上の速さだとしています[1]。
OpenAI社内でも、技術職以外のチームが社内アプリの作成や経営資料の準備、ダッシュボード構築にCodexを使っているといいます[1]。たとえばZapierでは、SlackやGoogle Docs、Codaといったツールから情報を集め、障害の事後分析(ポストモーテム)や対応計画、機能チケットの作成に役立てています[1]。NVIDIAでは、研究者が実験のワークフローを効率化する用途で活用しているとのことです[1]。
6種類の職種別プラグインを新たに提供
今回の目玉は、職種や利用ツールに合わせてCodexを調整する「プラグイン」です[1]。各プラグインには、その職種で使うアプリやスキル、指示、ワークフローがまとめられており、6種類全体で62のアプリと110のスキルを含みます[1]。
データ分析向けのプラグインは、SnowflakeやDatabricks Genie、Hex、Tableauと連携し、製品やビジネスのデータを調べてレポートやダッシュボードを作れます[1]。クリエイティブ制作向けは、FigmaやCanva、Shutterstock、Picsart、Falを使い、企画案から広告バリエーションや商品画像までを生成します[1]。営業向けはSalesforceやHubSpot、Slack、Outreachなどと連携し、優先度の高い案件の把握や商談準備、フォローアップに対応します[1]。
このほか、早い段階のアイデアをプロトタイプにするプロダクトデザイン向け、決算や企業比較を支援する公開株式投資向け、提案資料づくりを助ける投資銀行向けのプラグインも用意されました[1]。今後は、コーポレートファイナンスやプライベートエクイティ投資、マーケティング戦略、戦略コンサルティング、法務向けのプラグインも追加する予定としています[1]。
アイデアを共有できる「Sites」をプレビュー公開
「Sites」は、Codexがアイデアや分析、計画をもとに、ダッシュボードやプランナー、レビュー用のワークスペース、プロジェクトボードといった対話的なWebページを生成する新機能です[1]。現時点では法人向け・企業向けのプレビューとして提供され、作成したページはワークスペース内の相手にURLで共有できます[1]。
生成されたページは固定的なものではなく、状況の変化に合わせてCodexに更新を頼めます[1]。OpenAIは、Sitesの提供にあたりWixやBase44、Replit、Lovable、Figma、Webflow、Emergentといった企業と連携を進めているとしています[1]。
修正したい箇所を指定できる「注釈」
「注釈(annotations)」は、直したい部分を指し示し、どう変えてほしいかをCodexに伝える機能です[1]。これまでコードやMarkdown、Webサイトの調整に使われてきましたが、今回からドキュメントや表計算、スライドにも対象が広がりました[1]。
たとえば、スライド上のグラフを指定してより分かりやすいラベルを依頼したり、投資レポート内の記述を選んでその根拠を尋ねたりできます[1]。指定した部分にだけ修正が及ぶため、気に入っている箇所をやり直さずに仕上げられるのが利点です[1]。
提供範囲と今後
プラグインは対応地域のCodexで順次提供され、Codexのプラグインディレクトリから導入できます[1]。法人・企業向けのワークスペースでは、管理者がアプリの権限を設定できます[1]。Sitesは、Codexアプリを通じて法人・企業チーム向けにプレビュー提供され、企業の管理者が管理設定から有効化します[1]。
まとめ
今回のアップデートで、Codexは単なるコーディング支援を超え、職種ごとの業務に踏み込むツールへと進みました。職種別プラグインで必要なアプリやスキルをまとめ、Sitesで成果を共有できるWebページにし、注釈で細部を仕上げる、という三本柱が示されています。開発者以外の利用が急増するなかで、OpenAIが「あらゆる役割・ツール・ワークフロー」へCodexを広げようとしている方向性がはっきり表れた発表だと言えそうです。
出典:https://openai.com/index/codex-for-every-role-tool-workflow
