小型ながら高い拡張性で知られるMINISFORUMが、台湾の見本市COMPUTEX TAIPEI 2026のブースで、ミニワークステーション「MS-03」を披露しました。人気モデル「MS-01」の正統後継にあたり、中身をIntelの最新Core Ultraプロセッサ(シリーズ3)へと刷新した一台です。あわせて、用途の読みにくい「謎の拡張カード」も展示され、来場者の関心を集めました。
人気モデル「MS-01」を受け継ぐ後継機
MS-03のベースとなったMS-01は、厚さ48mm前後の小さな筐体にPCI Expressスロットや10GbE対応のSFP+ポートを2基詰め込んだ、自作好きやサーバー用途のユーザーに支持されてきたミニワークステーションです。コンパクトな見た目からは想像しにくい拡張性が評価され、ミニPCに強みを持つMINISFORUMの中でも一目置かれる存在でした。
MS-03はこの構成を引き継ぎつつ、世代を一気に新しくしています。背面ポートのレイアウトはMS-01に近い設計を保ちながら、HDMI出力がFRL(Fixed Rate Link)対応になり、より高い解像度やリフレッシュレートの映像出力に備えました。土台は変えずに弱点を埋めにきた、堅実なアップデートと言えます。
Panther Lake世代へ刷新、PCIe 5.0とWi-Fi 7に対応
CPUにはIntelの最新「Core Ultra」プロセッサ(シリーズ3、開発コードネームPanther Lake)を採用します。最上位モデルにはCore Ultra 9 386Hを搭載し、高性能なPコア4基、低消費電力のLP Eコア4基、Eコア8基の計16コア構成です。AI処理を担うNPUの性能はおよそ50 TOPSとされ、消費電力(TDP)の枠も従来より引き上げられています。
ストレージまわりも強化され、M.2スロット2基がPCI Express 5.0規格に対応しました。無線はWi-Fi 7(IEEE 802.11be)へとアップグレードされ、有線ではMS-01譲りの10GbE対応SFP+ポート2基とPCI Expressスロットを備えます。小型の筐体でありながら、ネットワークと拡張性に振り切った性格はそのまま受け継がれています。
用途が読めない「謎の拡張カード」
ブースで特に注目を集めたのが、MS-03のPCI Expressスロットに挿さっていた拡張カードです。基板には「PCIE TO 4」と書かれており、ロープロファイル仕様ながらM.2 SSDを最大4枚搭載できます。さらにOcuLinkポートとUSB Type-Cポート(USB 3.2 Gen 2x2/USB 20Gbps)まで備えるという、かなり欲張りな構成でした。
興味深いのは、このカードにAMDの「B650」チップセットが載っている点です。MINISFORUMによると、ファームウェアはまだ調整中で、AMDプラットフォームだけでなくIntelプラットフォームでも動作させることを見据えているとのことでした。一見すると何のためのカードなのか分かりにくいものの、4枚のSSDをまとめつつ外部接続も増やせる柔軟さは、拡張性を重んじるMS-03らしい発想です。この風変わりな拡張カードは、2026年第3四半期の発売を予定しています。
まとめ
MS-03は、人気のMS-01が築いた「小さくても妥協しないミニワークステーション」という路線を、Panther Lake世代とPCI Express 5.0、Wi-Fi 7でしっかり前へ進めた一台です。加えて、M.2 SSDを4枚束ねAMD B650まで載せた「PCIE TO 4」カードは、組み合わせ次第で用途を想像する楽しさがあります。価格や正式な仕様の続報が待たれるところです。