スマートリングを手掛けるLunaが、画面を持たないフィットネストラッカー「Luna Band」の全世界向け出荷を開始しました。IFA 2026の会場で明らかにされたもので、価格は米国149ドル(約2万3,000円)、欧州など他の市場では149ユーロ(約2万7,000円)です。AIによる健康コーチング機能を使うのに月額料金はかかりません。

画面を持たない代わりに、声で話しかける

Luna Bandには表示画面がありません。1月のCES 2026で初めて姿を見せたときから一貫している設計で、腕時計のように情報を映すのではなく、集めたデータの解釈をすべてスマートフォン側のアプリに任せる考え方です。

では本体をどう操作するのかというと、答えは音声です。食事やサプリメントを記録したいときは、そのままバンドに向かって話しかけます。小さな画面をつつく必要も、いちいちスマートフォンを取り出す必要もありません。血液検査などの検査結果をアップロードして、経過の記録に加えることもできます。

本体側にはバイブレーションモーターがあり、アラームやリマインダーはここで伝わります。表示を持たないぶん、通知を「読ませる」のではなく「振動で気づかせる」方向に振ったつくりです。

24グラムの本体を、手首でも二の腕でも

本体の重さは24グラムで、長さは40ミリ、フレーム幅は27ミリ、ストラップを含む高さは11.8ミリです。手首だけでなく二の腕に巻いて使うこともできます。ストラップはナイロン製の面ファスナー式で、中サイズが240ミリ前後、大サイズが295ミリ前後。交換にも対応します。

センサーは、4つのフォトダイオードと緑・赤・赤外のLEDを組み合わせた光学式心拍センサーに、3軸加速度計と3軸ジャイロによる6軸IMU、皮膚温センサー、血中酸素飽和度の測定機能を加えた構成です。心拍変動、睡眠、日常の活動量に加え、VO2max、トレーニング負荷、心拍ゾーンを扱い、スポーツモードは60種類以上。ランニング、ウォーキング、サイクリング、エリプティカル、ローイングについては自動検出が働きます。

GPSは本体に内蔵されておらず、経路を記録するときはスマートフォン側の位置情報を使います。防水性能は5気圧、バッテリー駆動時間は最大10日間で、フル充電にかかる時間は60分です。専用充電器は同梱されます。連携先としてはApple HealthとGoogle Fit、生理管理アプリのClueが挙げられています。

LifeOSが1日の予定を組み立てる

ハードウェアと対になっているのが、Lunaが「LifeOS」と呼ぶソフトウェア基盤です。バンドが読み取った数値をもとに、その日の過ごし方を時間単位で組み立てるという役割を担います。

用意されているのはMicro Appsと呼ばれる小さな機能群で、カフェインを摂るタイミング、水分補給、時差ぼけ対策、フィットネスエイジ、体内時計の管理といったテーマを扱います。特徴的なのは、利用者が目標を設定すると、バンドが何を測るのか、どのくらいの頻度で測るのか、そして日々のカレンダーに何を提示するのかまで変わるとされている点です。同じセンサーを積んでいても中身の体験は人によって変わる、という主張になります。

もっとも、このあたりは実際に数週間使ってみないと評価しづらい領域です。目標に応じて挙動が変わるという説明は魅力的ですが、それが体感できる差につながるかどうかは、出荷後のレビューを待つ必要があります。

月額のいらない149ドルという位置取り

画面を持たないトラッカーは、ここ1年で急に賑やかになりました。99ドル(約1万5,000円)のGoogle Fitbit Air、199ドル(約3万1,000円)のGarmin CIRQA Smart Bandが登場し、この分野を長く占めてきたWHOOPは会員制の課金を前提としています。

Luna Bandの149ドルは、価格帯としてはちょうどその中間です。そのうえでコーチング機能が追加費用なしに付いてくるため、月額の支払いを避けたい人にとっては分かりやすい選択肢になります。米国では税金と配送料を含めて149ドルで、注文すればすぐ発送される状態だとしています。

ここに至るまでの経緯も少し変わっています。5月に待機リストの受付が始まり、7月4日に予約を開始、7月31日に最初の出荷という流れでしたが、この第1弾は招待制で早々に売り切れました。待機リストには10万人以上が登録したとされており、招待を受け取れなかった人は今回の全世界出荷まで待つ形になっていたわけです。カラーはOnyx Black、Desert Beige、Aloe Greenの3色で、Onyx BlackとDesert Beigeは即時出荷、Aloe Greenは9月7日から出荷開始とされています。

日本での取り扱いについては、現時点で個別の案内は出ていません。購入はLunaの公式オンラインストア経由となります。

まとめ

Luna Bandは、画面を捨てて音声操作に振り切った24グラムのフィットネストラッカーです。心拍や血中酸素、皮膚温を測る一通りのセンサーに加え、最大10日間のバッテリーと5気圧防水を備え、AIコーチング基盤のLifeOSが目標に応じて測定内容や助言を組み替えます。149ドルという価格に月額料金が乗らない点が、Fitbit AirやWHOOPと並べたときの分かりやすい違いです。実力が見えてくるのは、手元に届いた製品のレビューが出そろってからになりそうです。

出典: https://www.lunazone.com/products/luna-band

※1米ドル=156円、1ユーロ=181円で換算(2026年9月6日時点)