Googleが、ウェブ版Google Meetに新しい参加方法「Room Display」モードをベータ提供として追加しました。手持ちのノートPCを会議室のテレビやプロジェクターにつなぐ、いわゆるBYOD型の会議スペースを想定した機能です。接続して通話に参加した瞬間に、Meetの画面が外部ディスプレイ用と手元用の2つに自動で分かれます。展開は8月19日に始まりました。

会議室でウィンドウを引きずり回す作業がなくなります

これまで、専用の会議端末が置かれていない部屋で画面を共有しようとすると、地味に手間のかかる作業が必要でした。ブラウザのウィンドウを外部ディスプレイ側へ手で動かし、レイアウトを整え、余計なタブや通知が映り込まないように気を配る。うまく収まらずに参加者を待たせた経験のある方も多いはずです。

Room Displayモードは、この段取りを機能側で引き受けます。ノートPCが外部ディスプレイの接続を検知すると、通話に参加する際の選択肢としてRoom Displayモードが前面に提示され、選ぶだけで画面が2系統に分かれる仕組みです。

テレビ側は映像だけ、手元は操作卓になります

分かれた片方が、外部ディスプレイに映る共有ビューです。ここには遠隔参加者の映像タイルと共有中の資料が、余白を切り詰めた形で表示されます。ボタン1つで全画面にもできるため、部屋にいる全員が見るのは会議の中身だけになります。

もう片方が、ノートPCの画面に残る個人ビューです。こちらは実質的に操作卓の役割を担い、会議のコントロール類、カメラやマイクといった周辺機器の選択、資料の送り操作、参加者一覧、チャットパネル、そして「Ask Gemini」のパネルがまとまっています。発表中の資料は手元でも確認でき、スピーカーノートを見ながら進めることも可能です。

重要なのは、この個人ビューが部屋のディスプレイには一切映らない点です。会議の進行に必要な操作をブラウザのウィンドウごと共有してしまう事故が、構造的に起きにくくなります。

使う条件はChromium系ブラウザと拡張モード

利用にはChromiumベースのブラウザが必要です。Google ChromeのほかMicrosoft Edgeが該当し、ブラウザ側でウィンドウ管理(Window Management)の権限を有効にしておく必要があります。

外部ディスプレイの接続方法にも条件があります。ミラーリングではなく、拡張モードでつないだ状態にしてください。同じ映像を2画面に複製するミラーリングでは、画面ごとに別の内容を出すという前提が成り立たないためです。

管理者向けの設定項目は用意されておらず、条件を満たした環境では既定で使えるようになります。ベータ段階のため、個人ビューのUIにある評価ボタンとフィードバックリンクから意見を送れる形になっています。

対象は法人向けプランの広い範囲

展開は2026年8月19日開始で、Rapid ReleaseとScheduled Releaseの両方のドメインが対象です。機能が見えるようになるまで最大15日ほどかかる段階的な配信となっています。

利用できるのは、Business Starter・Standard・Plus、Enterprise Starter・Standard・Plus、Frontline Starter・Standard・Plus、Essentials Starter、Enterprise Essentials、Enterprise Essentials Plus、そして非営利団体向けエディションです。法人向けの主要なプランはおおむね網羅されています。

まとめ

Room Displayモードは、会議室のテレビにノートPCをつなぐという、どこの職場にもある光景を前提に作られた機能です。共有ビューと個人ビューを自動で切り分けることで、ウィンドウの移動や画面の映り込みといった準備作業を減らします。専用のMeetハードウェアを導入していない部屋ほど、恩恵は分かりやすいはずです。8月19日から最大15日をかけて順次届きます。