Googleが、AIアシスタントアプリ「Gemini」の月間利用者数が10億人を超えたと発表しました。同社は今回の到達を、Google史上もっとも速く成長した製品だと位置づけています。あわせて公開された利用実態のデータでは、63%のユーザーが音声でGeminiに話しかけていること、画像生成が1日あたり1億5,000万枚を超えていることなどが明らかにされました[1]。
7億5,000万人から10億人へ 半年で積み上がった規模
Geminiアプリの利用者数は、この1年で段階的に積み上がってきました。2026年2月の時点で月間アクティブユーザーは7億5,000万人を超え[2]、7月のQ2決算説明会では9億5,000万人に達したと報告されています。同社はこの席で、Geminiの利用者が前年から3倍になったと説明していました[2]。
そして今回、ついに10億人の大台に乗りました。Googleが10億ユーザー級の製品を抱えるのは検索、Gmail、Drive、Android、YouTube、Chromeに続くことになり、Geminiはその列に最短で加わった格好です[1][2]。
競合の状況も押さえておくと、OpenAIのChatGPTアプリは2026年6月に月間アクティブユーザー10億人を記録しています[3]。両者が同じ規模帯に並んだことで、機能面での差別化がこれまで以上に効いてくる局面に入りました。
63%が音声で使う 「声だけ」の利用者も増加
Googleが公開したデータのなかで目を引くのが、音声の存在感です。全体の63%が音声でGeminiに直接話しかけており、テキストを一切使わない「音声のみ」のユーザーも増えているといいます[1]。
用途にも偏りが出ています。子育てなどで忙しい保護者層は、日常的なタスクに音声を使う割合がほかの層より43%高いという結果でした[1]。両手がふさがっている状況ほど音声の価値が上がる、という分かりやすい構図です。
リアルタイム対話機能のGemini Liveでは、5回に1回のやり取りが音声の枠を超えています。カメラ映像や画面共有を使い、目の前の問題をその場で解決する使い方が広がっており、DIYに取り組む人や学生のあいだで特に人気だとされています[1]。
画像生成は1日1億5,000万枚 学習用途では38%が添付ファイル付き
生成まわりの数字も具体的です。Geminiは1日あたり1億5,000万枚を超える画像を生成しており、画像・動画・音声を1か所で扱える点が小規模事業者に支持されているといいます。販促物の制作といった用途が想定されています[1]。
学習用途では、学校関連のリクエストのうち38%に添付ファイルが含まれていました[1]。教科書やプリントを撮影して質問を投げる、といった使い方が定着してきたことがうかがえます。文章だけで完結せず、手元の資料と組み合わせて使うのが標準になりつつある、と言い換えてもよさそうです。
Androidでは40以上のアプリを操作、iOSにも1億人超
プラットフォーム別の内訳も示されました。Androidでは、Geminiが40を超える主要アプリをまたいで操作を自動化できるようになっており、配車の予約やレストランの席の確保といった動作が例に挙げられています[1]。
一方でiOSにも1億人以上のアクティブユーザーがいます。さらにmacOSのヘビーユーザーは、ほかの利用環境と比べておよそ2倍の頻度でプロンプトを投げているとのことです[1]。Apple製品の利用者を取り込めている点は、Androidに標準搭載されるアシスタントとしては見過ごせない材料でしょう。
Googleは今後について、次の10億人に向けて開発を続けるとし、目標は変わらず「もっともパーソナルで、先回りができて、強力なアシスタント」を作ることだとしています[1]。
まとめ
Geminiアプリの月間10億人到達は、Google史上最速という成長スピードそのものよりも、その中身のほうが示唆的です。63%が音声で使い、Gemini Liveの5回に1回はカメラや画面共有を伴い、学校関連の質問の38%には添付ファイルが付く。テキストで質問するチャットボットから、目と耳を使う日常の道具へと使われ方が移ってきたことが、数字ではっきり見える発表でした。
出典 [1]:https://blog.google/innovation-and-ai/products/gemini-app/one-billion-monthly-users/
出典 [2]:https://techcrunch.com/2026/07/23/google-closes-in-on-another-billion-user-product-with-gemini/
