修理しやすさを売りにするオランダのFairphoneに、上位版とみられる「Fairphone 6+」の情報が出てきました。販売店向けとみられる登録情報に現れたのは、メモリ12GB・ストレージ256GBという構成です。現行のFairphone 6が8GBだったことを考えると、増量幅は小さくありません。色の展開も入れ替わり、新たにコバルトブルーが加わるとされています。
8GBから12GBへ、控えめなブランドにしては大きな上積み
流出元となったのはオランダのモバイル情報サイトが見つけた登録情報で、Fairphone 6+として3件の項目が並んでいたとされています。いずれもメモリ12GB、ストレージ256GBで揃っており、構成違いのバリエーションではなく色違いを指すものと読めます。
現行のFairphone 6はメモリ8GB、ストレージ256GBという単一構成でした。そこから4GBの上積みというのは、数字だけ見れば地味です。ただしFairphoneは毎年のように新型を出すメーカーではなく、1機種を長く売り続けることを前提に作っています。そのブランドが世代の途中でメモリを1.5倍にするのは、相応に踏み込んだ判断といえます。
背景として無視できないのが、2026年に入ってから続いているメモリの価格上昇です。生成AI向けのサーバー需要に押されてDRAMの調達コストが上がり、スマートフォンの価格改定に踏み切るメーカーも出ています。そうした局面であえて容量を増やす以上、価格も据え置きとはいかない可能性が高いでしょう。現行のFairphone 6は599ユーロ(約11万1000円)で登場していますが、6+がいくらになるのかは今のところ手がかりがありません。
※1ユーロ=186円換算
白が消え、コバルトブルーが入る
色は3種類とされ、コバルトブルーが新顔として加わります。残る2色は現行機と同じホライゾンブラックとフォレストグリーンで、代わりに現行機にあったクラウドホワイトが一覧から姿を消しています。
Fairphoneの端末は背面パネルを含めて部品交換を前提に設計されているため、色の入れ替えは単なる商品企画の話にとどまりません。既存の色の在庫や補修部品の扱いがどうなるかは、長く使うことを前提に買っている層にとっては気になるところです。この点について現時点で公式の説明はありません。
ベースになるFairphone 6という端末
Fairphone 6は2025年6月に発表されました。プロセッサはQualcommのSnapdragon 7s Gen 3、画面は6.31型のOLEDで最大120Hz駆動です。カメラは5000万画素のメインに1300万画素の超広角、前面は3200万画素という構成になっています。
この端末の主役は性能ではなく構造の方です。本体は標準的なネジで組まれており、画面やカメラといった主要な部品を利用者自身で交換できるように設計されています。電池も4415mAhの取り外し可能なタイプで、30W充電器なら約22分で50パーセントまで回復します。素材の50パーセント超にフェアトレード認証品やリサイクル材を使い、防水防塵はIP55、ハードウェア保証は5年、ソフトウェアの更新は2033年まで続けるとしています。ストレージは256GBですが、microSDで最大2TBまで増やせます。
つまりFairphone 6+は、この「8年使う前提」の骨格の上でメモリだけを積み増した派生モデルという位置づけになります。長く使うほどOSやアプリが要求するメモリは増えていきますので、更新期間の長さを売りにする端末との相性は悪くありません。
正式発表の時期は見えていない
現時点でFairphoneは6+について何も公表していません。登録情報が出てきたということは流通側の準備が進んでいる可能性を示しますが、発売時期も価格も確定した情報ではない点は押さえておく必要があります。
なお、Fairphoneの端末は欧州を中心に販売されており、日本国内での正規の取り扱いはありません。仮に6+が登場したとしても、購入手段は個人輸入が中心になる見込みです。技適の扱いを含め、国内で日常的に使える端末として検討するにはハードルが残ります。
まとめ
Fairphone 6+は、メモリを12GBに増やし、新色コバルトブルーを加えた上位版として登場するとみられています。メモリ価格が上がり続ける時期に容量を増やしてくる点は、8年の更新を約束するブランドらしい選択です。一方で価格も発売時期も未発表で、日本での正規販売も見込みにくいのが現状です。
