Anthropicは6月30日、最新モデル「Claude Fable 5」を7月1日から再提供すると発表しました[1]。米政府が同モデルに課していた輸出規制が解除されたことを受けたもので、Claude Platform、Claude.ai、Claude Code、Claude Cowork で世界中のユーザーが再び利用できるようになります[1]。日本国内メディアも規制解除による復活を報じています[2]。
輸出規制から復活までの経緯
Fable 5 と上位モデル「Mythos 5」は6月9日にリリースされましたが、6月12日に米政府が両モデルへ輸出規制を適用しました[1]。外国籍ユーザーへの提供制限が即時発効し、リアルタイムでの国籍確認手段がなかったため、Anthropicは全ユーザー向けに両モデルへのアクセスを一時停止していました[1]。規制の発端は、Amazonの研究者がFable 5の安全機構を回避する手法を発見したという報告でした。ソフトウェアの脆弱性を特定させ、一部では悪用方法を示すコードを生成させたとされています[1]。ただしAnthropicの検証では、同じ脆弱性の特定や実証コードの生成は Claude Opus 4.8、GPT-5.5、Kimi K2.7 など、より能力の低い既存モデルでも可能だったとしています[1]。
99%以上をブロックする新セーフガード
復活にあたりAnthropicは、報告された回避手法を標的とする改良版の安全分類器(クラスファイア)を新たに訓練しました[1]。この分類器により、報告された特定の手法を99%以上のケースでブロックできるとしています[1]。ブロックされたリクエストはユーザーへ通知され、Claude Opus 4.8 へ回される仕組みです[1]。米商務省のCenter for AI Standards and Innovation(CAISI)も新旧のセーフガードを検証し、「極めて強力」と評価しました[1]。一方で、この強化により通常のコーディングやデバッグ作業でも誤検知が増える可能性があり、Anthropicは今後も調整を続けるとしています[1]。
利用条件と業界共通のジェイルブレイク評価枠組み
Pro、Max、Team および一部のEnterpriseプランでは、7月7日まで週次利用上限の最大50%までFable 5を利用でき、以降は利用クレジット経由での提供となります[1]。AWS、Google Cloud、Microsoft Foundry でも順次再開される予定です[1]。Anthropicはあわせて、Amazon、Microsoft、GoogleらGlasswingパートナーとともに、AIモデルの「ジェイルブレイク(安全機構の回避)」の深刻度を評価する業界共通のフレームワーク策定を進めていることも明らかにしました[1]。能力向上の度合い、適用範囲の広さ、悪用の容易さ、発見のしやすさの4基準でスコア化する案だとしています[1]。
まとめ
Claude Fable 5 は、輸出規制の一時停止からわずか約3週間で、より強固なセーフガードを備えて復活しました。今回の一連の対応は、フロンティアAIモデルの安全性と可用性のバランス、そして政府と業界の連携のあり方を示す事例として注目されます。
出典:https://www.anthropic.com/news/redeploying-fable-5
出典:https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/2121360.html