OpenAIがChatGPTの予約タスク機能を広げました。これまで有料プラン限定だった管理画面のScheduledが無料アカウントでも開くようになり、有料ユーザー向けにはGmailやSlack、GitHubでの出来事をきっかけにプロンプトを走らせるイベント起動型のタスクが加わっています。作ったタスクをリンクで他の人に渡す共有機能も同時に解禁されました。

無料プランでも3件までタスクを持てる

予約タスク自体は以前からありましたが、6月にサイドバーへ専用のScheduledセクションが用意され、作成済みタスクの確認や編集をまとめて行えるようになった段階では、対象はPlus、Pro、Business、Enterpriseに限られていました。8月25日(米国時間)の更新で、この管理画面が無料アカウントにも開いています。

同時に持てるタスクの上限はプランごとに決まっており、無料とGoが3件、Plusが5件、BusinessとEduが10件、ProとEnterpriseが15件です。上限に達したときは、動いているタスクを一時停止するか削除するか、実行が終わるのを待つ必要があります。

無料プランには実行間隔の制限も残ります。設定できるのは1回限りの実行か、多くても1日1回の繰り返しまでで、時刻は朝・昼・夜といった大まかな時間帯からの選択になります。1時間おきの実行や配信時刻のぴったり指定は、有料プランでないと使えません。

Gmail・Slack・GitHubの変化を引き金にする

有料ユーザー向けに追加されたのが、時刻ではなく出来事をきっかけに動くイベント起動型のタスクです。Workの中で動作し、Plus、Pro、Business、Enterprise、Eduの各プランと、ChatGPT for Healthcareのワークスペースが対象になります。無料とGo、それにFedRAMPワークスペースでは作成できません。

対応する引き金は3つです。Gmailは新着メールに反応し、送信者や件名で絞り込めます。Slackはチャンネルへの新規投稿に反応しますが、監視したいチャンネルごとに@ChatGPTを追加しておく必要があります。GitHubは、認証済みリポジトリのプルリクエストの動きに反応します。

使い始めるには、まず設定画面のAppsから各サービスを接続し、Workで、どんな出来事に何をしてほしいかを書きます。ChatGPTがトリガー、条件、プロンプトの3点を組み立てて提示するので、内容を確認して必要な認可を済ませれば登録は完了です。実行回数には上限があり、すべてのイベント起動タスクを合計して1時間あたり30回、1日あたり720回までとなっています。

なお、EnterpriseやEdu、ChatGPT for Healthcareでは、管理者がAllow event-triggered scheduled tasksを有効にしないとメンバーは作成できません。ChatGPT for Healthcareでは既定でオフになっており、BAA(Business Associate Agreement)の対象外であるため、保護対象の医療情報を扱う用途には使わないよう明記されています。

タスクをリンクで配れる共有機能

もう1つの追加が、作ったタスクを他の人に渡せる共有リンクです。Scheduledからタスクのメニューを開いてShareを選ぶとリンクが発行され、受け取った側は内容を確認したうえで自分のアカウントに複製を作れます。対象は実行中と一時停止中のタスクで、完了済みのタスクを新規に共有することはできません。

共有されるのは、タスクのタイトル、指示内容、スケジュール、作成時のタイムゾーンのスナップショットです。作成者の名前、チャット履歴、過去の実行結果、メモリ、カスタム指示、添付ファイル、接続アプリのデータや認証情報は含まれません。受け取った側は自分の権限と自分で接続したアプリを使って動かす形になります。

裏を返せば、リンクを開ける人はタスクの指示文を丸ごと読めるということです。タイトルはリンクのプレビューにも出るため、健康情報や口座番号、パスワードのような情報をタスクのタイトルや指示文に書かないよう、OpenAIは明示的に注意を促しています。元のタスクを編集してもリンクの内容は自動では更新されないため、最新版を配りたいときはShareのダイアログでリンクをコピーし直します。

使う前に押さえておきたい制限

仕様の細かいところにも、いくつか押さえておきたい点があります。予約タスクは音声チャットとGPTsには対応していません。タスクに紐づくチャットを削除すると、そのタスクは削除ではなく一時停止になり、発行済みの共有リンクはそのまま残ります。アクセスを止めたい場合はリンクを個別に削除する必要があります。

デスクトップアプリの扱いにも差があります。イベント起動タスクの作成やトリガー条件の編集はWeb版と対応するモバイルアプリで行う仕様で、デスクトップアプリは既存のタスクを表示できるだけです。Scheduledが見当たらないときはWeb版を使うことになります。また、Codexの自動実行はここでいう予約タスクとは別系統の仕組みで、管理場所も分かれています。

まとめ

ChatGPTの予約タスクは、無料プランでも3件まで使えるようになり、有料プランではGmailやSlack、GitHubの動きを起点に走らせられるようになりました。共有リンクでタスクそのものを配れるようになった点も含めて、単なるリマインダーから業務の自動化寄りへ性格が移ってきています。一方で無料プランには1日1回・大まかな時間帯という制約が残り、共有リンクは指示文がそのまま読める設計です。何を任せて何を書かないかを決めてから使い始めるのが無難です。

※サムネイル画像はAI生成のイメージです