Anthropicが韓国・ソウルにオフィスを開設し、韓国のAIエコシステムを担う企業・スタートアップ・研究機関との新たな提携を発表しました[1]。NAVERやSamsung、LGといった韓国の主要企業が、すでにClaudeやClaude Code、Claude Coworkを業務に取り入れていることも同時に明らかになっています。米国サンフランシスコに本社を置く同社にとって、今回の動きはアジア太平洋地域での足場を広げる一手といえます[2]。
ソウルオフィスはアジア展開を支える新たな拠点に
ソウルオフィスはすでに開所しており、開設に合わせてAnthropicの幹部が現地を訪れ、Claudeを活用するパートナーや顧客、開発者と面会したとしています[1]。韓国法人の代表を務めるKiYoung Choi氏は、韓国のテクノロジー業界で30年にわたり事業を率いてきた人物です[1]。
Anthropicは韓国について、同社の経済指標(Economic Index)でClaude.aiの利用が世界でも有数の水準にある国の一つだと説明しており、技術系・クリエイティブ系の用途に利用が集中しているとのことです[1]。韓国はAnthropicにとってアジア太平洋地域で急成長している市場で、今回のソウル進出はアジアでの事業拡大を進める動きの一環と報じられています[2]。
NAVER・Samsung・LGなど韓国大手でClaude導入が拡大
今回の発表で目を引くのは、韓国を代表する企業群でのClaude導入が具体的に示された点です。検索やクラウドを手がけるNAVERは、エンジニア組織全体にClaude Codeを展開し、数千人のエンジニアがコーディングの生産性向上に活用しているといいます[1]。オンラインゲーム大手のNexonでも、世界中で遊ばれるライブサービス型ゲームのコードを書き、レビューし、出荷する工程でClaude Codeが使われています[1]。
韓国の大企業グループでも導入が進みます。LGグループのIT部門であるLG CNSは、数千人規模の従業員にClaudeを展開し、ソフトウェア開発や顧客向けの技術提供に活用しているほか、LGグループ全体への展開も予定しています[1]。エネルギーや化学、先端素材を手がけるHanwha Solutionsは、データの所在地や厳格なセキュリティ要件を満たすため、AWS Bedrock経由でClaudeを世界各地の従業員に提供します[1]。SamsungグループのIT部門であるSamsung SDSは、Samsung Electronicsの従業員に向けてClaudeを展開しており、Claude CoworkやClaude Codeも使いながら、日常的なナレッジワークやソフトウェア開発に役立てているとしています[1]。
スタートアップは製品そのものにClaudeを組み込んでいます。Channel Corpは、顧客対応AIプラットフォーム「Channel Talk」をClaudeで動かしており、韓国・日本・米国で23万社以上に利用されているとのことです[1]。
開発者コミュニティと研究機関への支援も拡大
Anthropicは開発者コミュニティの育成にも力を入れています。スタートアップ向けの「Claude for Startups」を韓国で提供しているほか、2025年9月以降に開いてきた「Claude Meetups」には数百人規模の韓国の開発者が参加してきました[1]。今回はベンチャーキャピタルのBASS Venturesと共催で、100人を超える起業家・開発者を集めた「Claude Build Day」を開催。Replitなどと組んだハッカソン「Push to Prod」も予定しているとしています[1]。
研究や公共分野との連携も進みます。AnthropicはKAISTや高麗大学、延世大学、POSTECHからなる研究連合「NAIRL」と協力し、最大60人の研究者にClaudeへのアクセスを提供して、AIの安全性やモデル評価、アラインメントといった研究を支援します[1]。子どもの権利を専門とするNGOのGood Neighbors Koreaも、支援プログラムの成果分析や事務作業の効率化にClaudeを取り入れているとのことです[1]。
まとめ
Anthropicのソウルオフィス開設は、同社がアジア太平洋地域での存在感を高める節目となる動きです。NAVERのエンジニア組織全体へのClaude Code展開や、Samsung SDS・LG CNSといった大企業グループでの導入など、韓国の主要企業による具体的な活用例が一度に示された点が今回の特徴といえます。開発者コミュニティの育成や研究機関との連携も含め、韓国市場でのClaudeの広がりが今後どこまで進むのか注目されます。
出典:https://www.anthropic.com/news/seoul-office-partnerships-korean-ai-ecosystem
