SB C&Sが、ThinkAR製のAIスマートグラス「AiLENS V1」の国内販売を2026年6月5日に始めました。価格は8万7780円(税込)です。レンズ部分に小さなディスプレイを内蔵し、相手の言葉の翻訳や通知、原稿などを目の前に表示できるのが特徴で、76言語のリアルタイム翻訳に対応します。カメラを搭載しない割り切った設計で、本体重量は約38gと軽量にまとめられています。
レンズに情報を映す「画面付き」スマートグラス
AiLENS V1は、レンズに情報を表示できる「Green MicroLED」ディスプレイを備えたスマートグラスです。スマートフォン用アプリ「AiLENS」と連携することで、翻訳結果や各種通知、テレプロンプター(原稿表示)、AIアシスタントからの情報などを、視線を大きく動かすことなく目の前に映し出せます。
一般的なメガネと同じように顔にかけて使うため、スマートフォンの画面を見るために下を向く動作が減るのが利点です。ハンズフリー通話にも対応し、相手と向き合ったまま会話を続けながら、必要な情報だけを視界の端で確認するといった使い方を想定しています。
76言語の翻訳と、文字起こしによる会話支援
機能の中心になるのが、76言語に対応したリアルタイム翻訳です。相手の話した言葉を翻訳してレンズ上に表示するため、海外の相手とのやりとりや旅行先での会話など、言語の壁が生じやすい場面での利用が見込めます。発表や講演で使えるテレプロンプター機能も備え、原稿を視界に出しながら正面を向いて話せます。
さらに、音声をリアルタイムで文字に変換する文字起こしアプリ「YYSystem」との連携にも対応します。話した内容がその場で文字として表示されるため、聴覚に障害のある人とのコミュニケーションを支える用途にも役立つとしています。翻訳と文字起こしという2つの機能を、手元の端末ではなく視界の中で完結させられる点が、この製品の方向性を示しています。
カメラを省いた38gの軽量設計
AiLENS V1はカメラを搭載していません。撮影機能がないぶん、カメラの持ち込みに配慮が必要な職場や施設など、利用環境を選びにくいのが特徴です。プライバシーへの懸念が指摘されがちなスマートグラスにおいて、あえて撮影機能を外した設計は、使える場所を広げる狙いがあると見られます。
本体重量は約38gで、長時間かけても負担になりにくい軽さです。サイズは折りたたみ時が約146(幅)×39(高さ)×47(奥行き)mm、展開時が約146(幅)×39(高さ)×149(奥行き)mmで、一般的なメガネに近い形状に収めています。バッテリーは最大10時間の連続使用に対応し、日中の外出や業務での利用にも耐える駆動時間を確保しています。
価格と販売
AiLENS V1の価格は8万7780円(税込)です。SB C&Sが国内正規販売代理店となり、トレテク!ソフトバンクセレクションのほか、全国の家電量販店の一部店舗で取り扱われます。
スマートグラス市場では、大画面の映像表示を売りにする製品や、AIアシスタントとの音声対話を中心に据えた製品など、各社が異なる方向性を打ち出しています。そのなかでAiLENS V1は、翻訳と文字起こしという「言葉を扱う機能」を、レンズ上の表示とカメラレス設計でまとめた点に独自性があります。8万円台という価格は気軽に試せる水準とは言えませんが、対面での会話やプレゼンテーションを支える実用的な道具を探している人にとっては、検討に値する選択肢になりそうです。
まとめ
AiLENS V1は、Green MicroLEDディスプレイで視界に情報を映すThinkAR製のAIスマートグラスです。76言語のリアルタイム翻訳やテレプロンプター、文字起こしアプリ「YYSystem」との連携に対応し、約38gの軽量ボディとカメラレス設計で利用シーンの広さを狙います。バッテリーは最大10時間で、SB C&Sが国内正規代理店として2026年6月5日に8万7780円(税込)で発売しました。撮影機能を省いてでも、言葉を扱う機能と使いやすさを優先した1台と言えるでしょう。